1週間かけてディドリームビリーバーは弾けるようになった

朝=バインミー\夜=餃子、レンコンとカボチャをなんかしたやつ、蒸し鶏のサラダ

朝からずっとウクレレ弾いてて、ほっとくと一日中やってしまうので仕事部屋に上がってきた。ウクレレは2年くらいやっていなかったけど、先週からまた再開。リズム感が欠如していて楽譜が読めないからお手本に弾いてもらった音源を頼りに合わせるしかない。楽器は誰かと合わせると楽しいので、妻に付き合ってもらうが妻のリズムもかなりあやしいw2階に上がってきたら部屋が寒くて石油ストーブをつけた。今週は冷え込みそうだ。3月は仕事らしいこともせずボヤボヤしている。暇というわけでもないんだけどね、2BChannelもあるし。

なんだか3月末にSONYの新機種が出るみたいで気になる。でももう買わないよwでもレンズは、、、うーっん。機材はちょっと足りないくらいの方がいいね。満足するまで揃ってしまったら生きる楽しみが減ってしまう。

 


<2022-03-21の日記から>

僕は、来月の京都グラフィに、YPF(屋久島国際写真祭)として写真を数点出すのだが、そのYPFがアワードを発表した。http://ypf.photos/photoawards/

“YPFは日本人写真家に向けに「YPF PHOTO AWARDS」を開催し、意欲ある写真家の作品を広く募集します。最優秀賞受賞作品はフランスアルルにて毎夏開催される世界最大野外フォトイベントである "Les Rencontres d'Arles" 開催期間中にYPFギャラリー "Galerie MONSTRE" で展示の機会を設け、国内外から会場に訪れる多くの写真関係者やコレクターとの出会いを通して新たな才能の発掘と活動の支援を行います“(サイトより)

審査員が京都グラフィ代表の中西さんとルシールさん、YPF代表のオトナとクレオ。特典としてアルルフォトフェスティバル期間中の展示、屋久島でのアーティストインレジデンスとシグマのレンズが授与されるそうだ。それが3000円(1シリーズ)で応募できる。極めて具体的な賞になっている。YPF日本代表の千々岩さんは、東京での活動経験が全くない。なのにパリのギャラリーに所属し、各地のフェスティバルに参加し、アートインレジデンスで作品制作もしている。写真集も出してもらっている。フェスティバルを作ってしまったことで、誰かに選ばられるのではなくて選ぶほうになってしまった。その様子を間近で見ていて場所を作ることの威力の大きさに驚いた。このアワードに選ばれた人は、受賞後にフェスティバルのノウハウをたくさん仕入れて、自分の街でフェスティバルやれば京都グラフィとだってコラボできる。これはすごいチャンスなんだと思う。ここに気がつけたら人生変わるはず。

 <2017年3月17日の日記から>

屋久島7日目。あと数時間で祭りは終わろうとしている。2回目の屋久島フォトフェスティバル「YPF」はやっぱり大変だった。前回よりも大変だったと思う。でも、できるだけの手伝いはできたと思う。招待作家というより、お手伝い作家だった一週間。それでも来た甲斐があった。特に津田直さんと駒瀬さんのトークイベントの手伝いをできたのは楽しかった。津田さんのノートに書き留めたつぶやきのようなキーワードが、フィールドワークによって壮大に膨らんでいく話には引き込まれた。どこか神主のような人だった。駒瀬さんとは初めて会ったのだが、あえて「退屈な写真」を並べたという10分間のスライドショーは、人によって時間の尺度が変わるという面白い経験をした。ベネチアビエンナーレに参加するような作家のフィリップや、ヴォーグの仕事をしているマウロも魅力的な人物だった。設営、展示、イベントの切り盛り、毎日やることが満載だった。今回僕が屋久島で撮った写真は8枚。14:40分の飛行機でこの島を出る。

ウクレレを再開

自宅に編集者おふたりに来てもらって『撮る力 見る力』の打ち上げ。メニューはカレー(笑)。発売して半月だけど出足はとてもいいみたいだ。今回はKinndle版もある。電子書籍は初めての経験。どのくらい動いたのか1冊単位でわかるのが面白い。書籍だと書店流通量と実際に売れた数字は違ってくるので、最初に印税という形で発行部数分をいただく仕組みだけど、Kindoleは数ヶ月に一度実際に購入された分が精算される。

最近ウクレレを再開した。課題曲の「デイドリームビリーバー」を毎日練習している。楽譜が読めないからタブ譜と先生が弾いたビデオが頼り。短い曲なので3日もあればさらえるのだが、曲らしくなるには1ヶ月くらいかかるだろうな。そのほかにオールナイトニッポンのテーマソング「ビタースイートサンバ」がある。発表会はルデコグループ展で。そのために新しい弦を買いに行く。歩いて10分のところになぜかウクレレ店が2軒もあるのだ。最近また流行っているらしい。

<2022年3月17日の日記から>

水曜日はライブ配信の日と決めている。一日中配信内容について考えて、資料作りをしている。これは仕事だと腹を決めた。ライブの中で配信機材の紹介をしているが、もう大体揃った感はある。あるんだけど、入れ替えをしたくなる。それを今はグッと堪えているが、どこまで耐えられるか。例のMac Studioは今注文しても来るのは6月中旬らしい。その頃にはまた新しいモデルが出るんじゃないか。なので心穏やかに静観。実はApplelのカートに入ってるw   新型ディスプレイも入れて60万円。何だか何買っても60万円って気がするな。でもこれはカートに入れただけで満足してしまった。ギャラリー冬青で写真展の最終打ち合わせ。写真がマットに入れられていた。16x20インチの額に 2枚並べて展示するのだが、いい感じだ。自画自賛。30歳の頃に訳もわからずプリントしていたものが日の目を見る。同時に販売してしまったら手元には残らない。画家の人たちの心境がちょっとわかる。自分ではない、誰かの元に残されていく。展示プリントは時期が来たらインスタに全てアップしようと思う。最初は「もうネタがないからやらない」と駄々をこねていたが、ここにきて今回の展示が楽しみになってきた。

 <2007年3月17日の日記から>

ワインの名前は「ルミエール(光)」写真家にぴったり。甲府のワイナリーの取材に行った。そこは日本を代表するワインを作っているところで、海外での日本国主催の晩餐会にも出されているそうだ。会長はフランスのワインアカデミーの正会員で、国際コンテストの審査員を務めている。味には絶対の自信があると言っていた。帰りがけ、そのワイナリーご自慢のワインを買ってきた。1990年のビンテージもの。1本1万円だった。90年は当たり年だったそうだ。不思議なことにフランスワインも90年は大当たりの年だ。一度だけ90年のラトゥールとマルゴーを飲んだことがあるのが自慢だ。翌日「3月会」という3月生まれの写真家が集まる怪しげな集まりにそのワインを持っていった。確かにおいしかった。面白いのはフランスのワインの奔放さに比べ、どこか奥ゆかしく、折り目正しいのだ。日本的というのだろうか。先々週見た河瀬直美監督作品「追憶のダンス」がとてもよかったので、金曜日にもう一度ギャラリーバウハウスへ「垂乳女」を見に行った。「たれちちおんな?」と思っていたら「たらちめ」ですよと突っ込まれた。ああ、そういえば高校時代古文でやったな。河瀬直美の出産のシーンが出てくると聞いたので内心ちょっと心配していた。血に弱いのだ。会場の写真展にもそのときのシーンがあるのだがモノクロだからリアルさはなかった。予想に反して「出産」の映画ではなかった。冒頭の祖母との言い争いからどんどん引っ張りこまれてしまった。出産のシーンは最後の最後のほうにちょっとだけ出てくる。出産の立会いはしたことがないから初めて子どもが生まれるところを見た。子どもは血に染まってはいなかった。きれいなピンクの肌が油膜に包まれていた。でもそれが重要なことではなくて、もっともっと大事なことがあった。生は繋がっているのだ。人は繋がって生きているのだ。最後のシーンで胎盤を河瀬直美自身が食べるシーンがある。「とっても新鮮でおいしかったですと」と笑っていた。久々にいい映画を見た。河瀬直美は生まれながらの映画監督だ。

おでん会

冬青の元社長、高橋さんの自宅で年に一度のおでん会があった。高橋宅には大きな長いテーブルがあって15人くらいが並んで座ることができる。そして高橋さん自ら仕込んでつくるおでんは絶品で、お店で使う仕切り鍋で大量に作られる。今年は祖母からの教えを忠実に守ってつくったそうで、出汁は化学調味料はおろか醤油さえ使っていない。食べても食べても具材は減らず、最終的にお土産で持ち帰った。

最近は日記がわりにInstagramに投稿している関係で、こっちの日記はおそろかになっている。毎日日記を書いていた時はInstagramは何もしていなかった。秋刀魚が不漁だとイワシが豊漁みたいな(笑)。今日は何も用がなくて、しばらくしたらウクレレ会の集まりが家であるくらい。4月の展示の準備もしなくてはならないのだけど、今はもうちょっとグズグズしていたい。

<2021年3月12日の日記から>

だいたい11時頃から仕事を始めて、休憩なしで夜の7時までやることが多いのだけど、昨日は編集作業が一段落した午後4時に銭湯に行って温まって、近くの「長月」という喫茶店でコーヒーとチーズケーキという甚だ贅沢なことをした。ここのコーヒーはめちゃめちゃ旨い。ハイローストの豆をネルドリップで淹れてくれる。5人くらいしか入れない狭いお店なので、タイミングを誤ると入れない。帰りに100グラム豆を買って帰る。帰ったら編集部から原稿が戻ってきていて、その直しが終わるとちょうど7時。下に降りたら娘がいた。最近外に出ることが少ないらしく、よくご飯を食べに来るようになった。お米を地方から取り寄せるようになったら土鍋のサンマご飯がよりおいしくなった。そういえば、最近というか、ここ1年まったく飲みに行っていない。それまで少なくとも月2回、多いときで毎週行っていたのにねえ。生活が変わってしまった。美術史のプレ講座には今日までに100人を超える応募があった。反応があって嬉しい。ZOOMは100人までしか視聴できないので300人まで可能なものに契約変更。フランスの思想家ブルデューの「ディスタンクシオン」という本をを薦められたので、まずざっくり概要を見てみた。その中で、経済的資産とは別に、文化的資産というものがあるということが書かれていた。それは親から子へ、無形の形で引き継がれ、相続税もかからず、連綿と続いていくという話だが、ようは「あの人は趣味がいい」というやつだ。着る物、食べるもの、態度すべてに「趣味がいい」という言葉を使う。実は「趣味」は本人の選択がすべてではなくて、周囲の影響かが大きい。僕は親からではないが、学生時代に通っていた「プアハウス」というお店で教えてもらったことがその後の人生を変えていった。食べることが好きになった理由はこのお店にあるのは間違いない。ワインも。チーズも、食事のマナーもすべて教えてもらった。娘も食に対しての興味が深い。大学で栄養学を専攻したのも、多分に生活からきているものだと思う。美術史は文化的資産になる。家族で視聴してもらえれば、家庭内で話す内容が変わってくる。ひとりで知っているよりも、みんなで知っているほうが面白くなるのが美術史だ。知識が大事なのではなくて、話す内容が変わってくるのが面白い。

<2004年3月12日の日記から>

随分と暖かくなった。なのに今年はまったく花粉症の症状がでない。5年ぶりくらいの穏やかな春だ。花粉症が治ったらどんなに楽か、と思っていたのにいざ症状がでないとこれが普通と思ってしまう。ネコの容態は日増しに悪くなった。食欲はあるようだけど、治療のしようのないと言われた状態なので、このまま病院通いを続ける。もってあと半年くらいだろうか。丈夫なネコでいままでなんの手間もかからなかった。ずっと生きつづけていくような気がしていたが…。ここ数日ギャラリーを見て回っている。そこでそれとなく「ギャラリーをやりたいんだけど」、と聞いてみた。そのなかで「デイズフォトギャラリー」の女性がいろいろと教えてくれた。ワークショップの受講生が見に行って、あのギャラリーのおねえさんは感じがいいと言っていたが本当にやさしい人だった。分かりきったことだがギャラリー運営は大変そうだ。企画展をやればお金にならないし、かといってレンタルスペースだけではなんのためにギャラリーをやっているのかわからなくなる。神楽坂に4月から新しく2つの写真ギャラリーがオープンするらしい。飯田橋にも美術書を扱う本屋とギャラリーが一緒になったものができた。

 


 

膝から腰へ

朝=金目鯛の干物、肉どうふ、味噌汁、白米/夜=鶏ハツのトマト野菜煮、鎌倉野菜のサラダ、うどん

膝が治ったと思ったら、腰にきた。軽めのぎっくり腰みたい。もうストレスはないはずだけどなぁ。先週土曜日に聞きに行った、東京都写真美術館のトークイベントがすごかった。深瀬昌久アーカイブスのトモコズガさんが2時間たっぷり語ってくれたのだが、最初から最後まで全く飽きなかった。というか前のめりになって聞いていた。多くの知り合いが来ていたが、全員そのパフォーマンスに驚いていた。もったいないのでアーカイブとして残してほしい。

最近はハッセルブラッドX1D2に古いレンズをつけてを持ち出していたが、腰が痛いので昨日はGR3Xにした。Instagramをずっと放置していたのでちょっとづつアップしてる。FacebookとTwitterとInstagramがあって、その上Youtubeだから、どれだけSNS好きなんだよって感じだ。さっき見たらTwitterとInstagramの数が登録者が全く同じになっていた。

<2022年3月5日の日記から>

確定申告の時期。机の向かい側で妻が電卓を叩いている。突然「1月の経費が凄いことになってるー」と悲鳴を上げていた。何に使ったんだ? 洗い出してみると様々なサブスクに加入しているのがわかる。Amazon Prime、Hulu,Netflix、NHKオンデマンド、ZOOM、BOX、Apple、Rakuten、Ymobike、そしてAdobe。Adobe税とはよく言ったもので、毎月毎月上納して10年以上になるんじゃないか。ちなみに動画編集ソフトはAdobe Ptimiaではなくてダヴィンチ。慣れてしまったのでもう変えることができない。前回の2B Channelライブでハッセルとライカの話をしたのだが、そのコメントで「現像はLightroomではダメで、きちんとハッセル専用ソフトでやらないと意味がない」とあったので、試しにAdobeのLightroomとハッセルのPhocusという専用ソフトではどのくらい差が出るかやってみた。なるほど、確かに違いは出る。ただ、周辺光量補正が働くくらいでそんなには変わらない気がする。ただし、空のマゼンダかぶりだけは軽減されていた。ほんのちょっとだけど。確かに以前は、Lightroomで現像すると明らかに専用ソフトで現像した時と差が出ていたが、最近ではかなり精度が上がってきて、その差が詰まっているのではないかと思う。そうなるとLight roomの方が断然使いやすい。慣れているせいもあるけど、大体カメラメーカーの専用ソフトはインターフェースがひどい。CaptureOneという現像ソフトは、カメラを繋いで撮影するときに便利なので、スタジオカメラマンには人気だけど、あれも結構クセが強い。結局これからもAdobeを使うことになりそうだ。

 <2004年3月5日の日記から>

「ブッケン」を見に行った。水道橋徒歩2分、3部屋分ぶち抜き85平米。古いビルで雰囲気は満天。駅からも近いし都心だ。天井も高い。もうギャラリーをやってください、と言わんばかりの物件だ。見に行って頭がボーッとなった。しかしいかんせん家賃が高い。なんとかならんか交渉したいがもう一組借りたい人がいるらしく値段の交渉は難しいという。どうにか工面できないか、ない頭と懐で考える。よしんば借りられたとして続けていけるのか? 問題はたくさんあるが“ブッケン”は待ってはくれない。う~む。帰りがけIPPF(プロ機材ショー)にいってみる。盛況な人出だった。入り口近くにはデジタル系の会社が大きくブースを構え、アナログ系は端の方にひっそり。フリーカメラマンの同級生に会った。彼はデジタル化を進めているらしく、データをCMYKにまで分解して納品していると言っていた。「今回面白い物は?」と聞いたら「リーフの新製品で決まり! 悩む余地はないよ」と言い切った。「リーフってハッセルにつける450万円のデジパック?」「ああ、300万円のやつでも大丈夫だよ」。300万円と言ってもねえ。2年で元が取れるというが、どうやって取ったらいいんだ? 彼にD60を使っていると言ったら顔をしかめられてしまった。最低でも1DMark2でないとダメらしい。クラクラしながらブースを渡り歩く。1DMark2も触ってみた。立派の一言。10Dの色とどう違うのか? と質問したら「色に変わりはありません」と言うことだ。だったら10Dでいいかと思ってしまう。各所でサンプル品やらなんやらもらって帰る。年を追うごとに「デジタル機材ショー」といいたくなるいPPFだ。

今年は花粉症が辛い

昼=香菜軒のカレー/夜=鎌倉で買った鯵の押し寿司、さつま揚げ、カリフラワーサラダ、トロロの味噌汁

2時間近くかけて材木座海岸近くの『香菜軒』へ。8年前までは西武池袋線の富士見台にお店があったのでよく行っていたけど、鎌倉に移ってからは3度目。実家の家屋を利用して夫婦でやっている小さな店なのだが、店舗部分は全部手作り。間に合わせの材料で作っているから味がある。謎のエコストーブもあって、稼働するのに3年かけたそうだ。この店のカレーを食べると毎回「ちゃんと生きよう」って思う。食事ってすごいな。今回は前菜の盛り合わせがついたスペシャルコースで、豆とカツオのカレーを選んだ。まん丸に膨らんだプーリーが美味しいさを増大させる。

お店から10分程で材木座海岸に出られる。いい環境だよなあ。久しぶりにハッセルブラッドのX1D2を持ってきた。レンズはフィルム時代のハッセルの80ミリ。フレアが出るのに解像度は高く、気持ちのいい写りをする。マニュアルフォーカスになるし、電子シャッターを使うので色ういろ問題も多いけど、写ったものは最高。エモいw

『撮る力 見る力』は、おかげさまで発売直後から好評なようでAmazonのランキングも上がってきている。今回はKindle版もあるので自分でも買ってみた。夜寝る前に音声で聞いている。1ヶ月で一気に書き上げたから、改めて聞き直すと新鮮。つまり何書いたか全然覚えてなかったw 「へー、この人面白いこと書いてるなあ」と思えるので皆さんもどうぞ。そろそろソフトカバー版の在庫が切れそうなので、さあお早めにw

Amazon https://onl.sc/zuXmqLr

AmazonKindle https://www.amazon.co.jp/dp/B0BWXRY42G/ref=monarch_sidesheet

<2016年3月2日の日記から>

花粉症の季節。しかし、昨年導入した空気清浄機のおかげか今年はほぼ問題ない。もともと外では症状が出ず、家の中でだけ目が痒くなっていたのだが、マシン導入により目覚めたときのドンヨリ感は解消した。花粉症のない春っていいわ。久しぶりに雑誌の仕事があって、女優さんと映画監督を撮影した。外での撮影だから機材はほんのちょっと。EOS5D3にズームレンズと、α7に単焦点をつけたもの。それとクリップオンのストロボ。レフ板とかは使わない。今日はα7メインでいこうかなと思って編集者を立たせてテストしていたのだが、いざ本番が始まるとうまくいかない。日中の撮影だとEVファインダーが見づらいのだ。周りの明るさに引っ張られて露出が合っているんだか、外れているんだか不安になる。露出はマニュアルにしてあるからズレているわけがないのだが、あきらかに明るく見えるし細部がみずらい。寒い中薄着になっている女優さんの手前、撮影はスムーズに進めたい。数枚シャッターを切ったところでαはあきらめた。こういうときには一眼レフのEOSって安心感がある。普段は一眼レフは重いし今更な感じがしていたけれど、集中するような場面では慣れが優先する。仕事でミラーレス機に慣れるにはまだしばらく時間がかかりそうだ。不思議なことにプライベートなものを撮ろうとするときに一眼レフを使うことはありえない。α7にズミルックスが一番だと思っている。状況を選べない仕事の撮影と、撮りたいものを撮ればいいプライベートな撮影の差なんだろう。麻布での撮影だったので、帰りがけ六本木ヒルズに村上隆「五百羅漢図展」を見に行く。現代アートが文脈の上にのみ成り立つというのを、分かりやすく実践されている。創造性は個人の感覚が生み出したものではなく、過去のものを下敷きに変化変容したものという前提をはっきりさせていた。そして分かりやすさの否定。インタビュームービーを見ていると村上隆がどのように作られているか分かって面白い。同世代だったんだと改めて知った。巨大なもの=情報量の多いものを見続けるのは体力がいる。処理能力を超えたところに存在している感じ。腹が減っていたのもあって疲れた。ヘトヘト。大竹伸朗を見たときも同じように具合が悪くなった。彼らのアートは癒しなんかとは対極にありそうだ。

<2003年3月2日の日記から>

9歳になる娘には、小さい頃から「我が家は父親が写真を撮って生計を立てている」と教えてある。写真を撮って、その対価としてお金をいただくわけだから、カメラマンと言う職業はとってもわかりやすいものだと常々思っていた。ところが一般の人から見るとそうでもないようだ。ご近所や娘の父兄に職業を聞かれれば、当然「カメラマンです」と答える。するとほぼ8割の確率で「写真屋さんですか。どこのお店ですか?」と聞かれてしまう。「いえいえ、そうではなくて一人でやっています」と答えようものなら「エッ、おうちでやってるんですか。知らなかったなあ。七五三とか撮ってもらえるの」となる。仕方がないから「会社に属してはいなくて、フリーとして雑誌の写真を撮っているんですよ。おもに人物が多いです。あなたがご存知の雑誌なら週刊××で…」と噛んで含めるように説明したとしても「人物!ねっ、ヌード、ヌード撮ってるの!」と必ず色めき立たれる。なんで雑誌で人物だというとヌードになるのかなあ。「新聞社に勤めています」とか「雑誌社のカメラマンです」ならば分かりやすいのだろうが、フリーカメラマンというのは、どことなく胡散臭さがつきまとう。なにかいかがわしいことをしているんじゃないかと思われているふしがある。カメラマンとして社会的認知度があるのは篠山紀信やアラーキー。それに加納典明とくれば、いかがわしいと思われるのももっともな話しだ。職業を聞かれたら「カメラマンです」と答えると書いたが、確定申告の職業欄は「写真家」としてある。まあ、写真家と名乗れるのはこんな時くらいなもんだ。写真家橋口譲二氏は「自分はカメラマン」だと常々言っている。彼ほどの人がいうと「あえて写真家ではなくてカメラマンなのね」と大家の謙虚さを感じてしまう。そうそう、名刺には「Pphotographer」と刷ってある。僕だけではなく、ほぼ100パーセントの確率でカメラマンの名刺にはフォトグラフファーと書いてある。「Cameraman」はムービーのカメラマンを指すためだ。発音は「キャメラマン」とちょっと気取る。先日、「職業は?」との質問に「写真家です!」と鼻息荒く答えた。相手は婦警さん。駐車違反の取締りの時だ。なんで「写真家」などと答えたかといえば、「テメー、なめんなよ」と思ったからに違いない。31分でレッカーという理不尽さに少々興奮していたのだ。

風はまだ冷たいけど陽射しは春になってきた

朝=あんかけ肉うどん/夜=ヒレカツ、里芋のコロッケ、ピーマンと春雨のチャプチェ、Daidoカレー

あざみの市民ミュージアムに「潮田登久子展」を見に行った。最終日だったので結構賑わっていた。妻が潮田さんを発見「一緒に写真撮って貰えば」と言われてお願いした。あとで写真を確認したら顔がニヤけていた。

造本家の町口さんからいただいた森山大道の写真がパッケージに使われたレトルトカレーを食べてみた。白のポルチーニクリームソースと、黒のカレーが入っていて、白黒カレーが出来上がる。パッケージに注目が集まるけど、味も美味しかった。

2月いっぱいで仕事がひと段落する。オンラインの「美術史」「写真史」講座も6期が終わり、4月開催の7期までひと月の間がある。3月はあえて仕事をあまり入れないようにしたので、どこか行きたいのだが、まだ国内だろうな。暇ができるとカメラが欲しくなるというのは困りものだけど。ソニーの新型50ミリが気になる。

『撮る力 見る力』が自宅に送られてきた。これで12冊目の本になる。写真集が6冊、書籍が6冊。初めて本を出したのが2000年だから、ならすと年に1冊という計算になるわけか。

週末に石井朋彦さんに来てもらって「木村伊兵衛賞ノミネート2023」の動画を収録。すぐに編集してそのままアップした。こういうスピード感はYoutuneならではだ。人の手が入らないことのメリットもあるけど、精査された情報ではないという弱点もある。その辺りを認識しつつ続けていくしかない。この動画は視聴回数も多いが、ひとりが動画を見る時間もかなり長い。紹介したノミネート作家の写真集もAmazonから在庫がなくなっていた。写真集を楽しめる人が増えてくれるのが「2B Channel」をやっている一番の喜びだ。

<2022年2月27日の日記から>

学校で写真を教えている友人から「学生に何を教えればいいだろう?」といった相談をされた。そんなこと聞かれても困るのだが、仕方がないので「自分が学生時代はどうだった?」と聞いてみたら「学校行ってなかった」って。まあ今でもそんなものだろう。自分を振り返ってもサボることばかり考えていた気がするし。先生がそういうことを言うわけにもいかないだろうから「まず誰かの作品を完全コピーしてみるとか」と答えてみる。日本の教育は小さい頃から「オリジナリティ」を重視しているから、実際の作品制作の時に困ることが多い。自分の中から何か見つけようとするから「何も思い浮かばない」ってなる。いくら考えてもないものからは何も出てこない。だから一度完全コピーしてみる。一人の作家を調べて調べ尽くして、構図もシャッターチャンスも真似できることは全部真似て1シリーズを作ってみる。そしたら次に何をしようかなんて悩まなくてもアイディアは湯水のように湧いてくるはず。もしそれで出てこなかったら、それはそれで写真と相性が悪いってことで諦めもつくだろう。人の作品を借りて形を作って、それを壊す。昔からいろんな修行で言われていることなのに、なぜか日本の教育ではそれをさせずに「オリジナリティ」にこだわる。その結果、社会に出た時に呆然とする羽目になるわけだ。実際そうだったし(笑)。真似るって難しい。技術も必要だし、調査も必要。だから教育にはぴったりだよと伝えておいた。

 <2017年2月27日の日記から>

コーヒーの話。月曜日。今日は何も用事がない。ベッドの中でグズグズしていると階下で掃除機の音がして妻と娘が慌ただしくしている様子が聞こえてくる。バタンと玄関の扉が閉まる音がすると途端に静かになり、また寝入ってしまった。

寝ているのにも疲れたころ、猫が寝室に入ってきて大声で呼ぶ。布団をかぶって返事をしないと、ますます鳴き声が大きくなる。思わず「うるさい!」と怒鳴ると静かになった。布団をずらすと猫が真上から僕を見下ろしていた。どうやら生存確認のつもりのようだ。時計を見るとすでに11時を回っていた。下に降りて石油ストーブをつけ、簡単な朝食をとってから珈琲を淹れた。お湯はストーブの上にポットをかけてあるものを使う。カルディで買った200グラムで500円もしないリッチブレンドのフレンチローストの豆を電動ミルでひき、一杯分だけドリップした。NHKBSを見ながらベルギーで買ったチョコレートをふたつ食べる。甘いものはあまり好きではないが、珈琲とチョコレートの組み合わせは好きだ。つぶあんの和菓子もいい。昼過ぎに妻が戻ってきた。病院に父親の見舞いに行っていたようだ。透析レベルまで悪くなっていて食事制限が必要だと言う。昼食を食べている妻に珈琲を飲むかと聞いて、今度はニ杯分作った。豆の種類には無頓着だが、豆の量とお湯の温度だけは気をつけている。お湯は電気ポットで沸かすと美味しくないことが分かった。一番いいのは火鉢に鉄瓶。これで出すと驚くほどおいしくなるのだが、限りなく面倒くさい。なので妥協案としての石油ストーブなのだ。いつのまにか家事の中で珈琲を淹れるのは僕の仕事になっている。コーヒーに砂糖を入れずに飲むようになったのは高校生の頃だ。ちょっと背伸びして友達と行った喫茶店には、ラウンドしたカウンターにコーヒーサイフォンがずらりと並んでいて、一杯づつ淹れてくれる専門店だった。アイスコーヒーにいたっては水出しコーヒー(ダッチコーヒー)の装置が奥に鎮座していた。そこでコーヒーに砂糖を入れるのはちょっと恥ずかしく、我慢してストレートで飲むようになった。子どもだと思われたくない一心だったのだ。高校生の僕らにマスターは優しく、いつしか通い詰めるようになった。苦かった珈琲も慣れるにつれて美味しさがわかるようになってきた。高校を卒業する頃には、砂糖入りの珈琲は甘くて飲めなくなってしまっていた。東京に出てからは江古田が生活の場所となった。1980年の江古田は喫茶店密集率が日本一だと言われるほど町中に溢れていた。コンビニのない時代、喫茶店は間違いなく僕らの生活の一部で、誰しも行きつけと呼べるお店があり、ガロの「学生街の喫茶店」そのものだった。その頃のお店はタバコの煙がモウモウとしていた。それが普通の光景だった。セブンスターが180円、珈琲は260円、アルバイトの時給は450円だった。お金がないと食事とタバコ、どちらを優先するか真剣に考えた。好き嫌いではなく、タバコを吸うことは当たり前。そんな時代がかつてあったのだ。いつしかタバコは吸わなくなったが、珈琲だけは日に数杯習慣のように飲んでいる。考えてみればお酒を飲まない日があっても珈琲を飲まないという日はないな。これを書いているうちに目の前の珈琲はすっかり冷えてしまった。でも冷えた珈琲も、それはそれで結構おいしいものだ。

新刊ができたみたいだ

朝=大根おろし雑炊/夜=新宿でお寿司

日々、インタビュー動画の編集。3本くらい溜まっている。新型MacbookProのおかげで編集のストレスがだいぶ減った。最近はなんとなく自粛ムードが収まってきて、またいろいろと動けるようになった感じ。人に会う機会も増えた。

パシフィコ横浜では数年ぶりに対面式のCP +をやっている。カメラの新製品発表会で、実際に触ることができるから、多くの人が集まる。各メーカーは人気の写真家を呼んできてイベントを開いている。以前は人気のバロメーターみたいな雰囲気があったね。最近はやっぱりYoutuberが多いんだろうか。先日対談したゆ〜とびさんも出ているみたいだ。

出版社から連絡があって『撮る力 みる力』の擦り出し見本が上がってきたそうだ。明日には家にも届くはず。でもすでにCP +会場で販売しているそうだ。出版元のホビージャパンのブースで最初は見せるだけのつもりだったが、欲しいという声に負けて販売することにしたって。日曜日までやっているので会場に行った方は是非手に取って、できればお買い求めくださいね。よろしくお願いします。

<2022年2月24日の日記から>

先日公開した北桂樹さんと石井朋彦さんの動画は反響があって動画にもたくさんのコメントがあったし、あれを見て会いたいと言ってくれる方も出てきた。その方と早速zoomで話を伺って、3月になったら収録させてもらうことになった。内容は「日本写真と浮世絵の関係性について」。北さんと石井さんの話にも繋がるし、思わぬところに話が着地する。最近僕は「写真的解決」と言っているが、いろんな問題を写真によって解決するのも写真家の仕事で、コンテンツ制作者というよりも「器」としてのメディアを作り出す人が必要とされるんだと思う。何でも屋みたいな感じでもある。歌って踊れて、リフォームもできて、農業もできて、写真も撮る。全部そこそこでいい。そんな人が地方にいたら、みんなの役に立てる。だから写真を勉強するよりも、まずは農業やったりするほうが後々いろんなことで役に立つと思うし、役に立てるんじゃないかと。「写真で食べていくにはどうしたらいいんでしょう」と聞かれると、その人の一途な思いがわかるから、「農業とかいいんじゃない」とも言えないけど、内心では思ってる。20歳代ならなおさら。地域の協力隊に入っていろいろ経験したら、それで30歳代を食べていける。僕らの時代は「脇目もふらずひとつのことに集中してプロフェッショナルになる」というのが正しかったけれど、今はプロの手業があっというまにAI に取って代わられるから「そこそこをたくさん」のほうが生きて生きやすいんじゃないだろうかね。

<2006年2月24日の日記から>

一ヶ月あると思っていた写真展の会期もあっという間に明日最終日だ。土曜日はワークショップの日で、会場が14:00までしか開いていないため、僕にとって実質今日が最終日だった。雨が降る中、途切れなく来場者があった。写真家のハービー山口さんも来てくれた。靴を脱いで上がる珍しい形の写真ギャラリーのため、ゆっくり落ち着いて写真を見ることができる。お茶を飲みながら、見に来てくれた人と話しをしているとあっという間に時間が過ぎた。最終日を一日残し、写真は42枚売れた。ネットを通じて4枚注文があったので計46枚となる。20枚以上、できれば30枚と思っていたので予想を大きく上回った。買ってもらえたことでギャラリーの信用を得ることができた。来年の展示の話しをしてもらえるということは、1年をかけてそれに合わせて写真を準備できる。近頃場所が大事だと実感する。自分の写真をこんなに長い時間見た経験はない。見ているうちに夏のカラーだけの写真展をやりたくなった。この夏もう一度米沢を撮って、10月はじめ頃に小さな写真展を開こうと思う。

膝痛がなくなった

朝=りんごとゆで卵/昼=長崎ちゃんぽん/夜=玄米のナシゴレン

土曜日は昼間にリコーのイベントでゆ〜とびさんと、夜は北村写真機展で市橋織江さんとの対談だった。ダブルヘッダー。今もっとも気になるふたりと話ができた。ゆ〜とびさんは写真系Youtubeで登録者が11万人もいる。東京ドームふたつ分というと凄さがわかるかな。11万人って米沢市の人口を軽く超えてる。昨年のリアルイベントでは瞬殺で300人を集めたというし、今回はあやかろうと思った(笑)。

市橋さんはカメラマンの世界で生きていれば頂点と言っていい。誰もが市橋織江になりたくて、誰もなれない。僕も彼女が使うマミヤのRZ67を使って真似したことあるが、当然、似ても似つかないものになった。

今週も対談が続くが、大きな山は超えた感じ。しばらく前に「膝が痛い」という話を書いたが、機能不全ではない気がしていたのだが、週末の山場を超えたら膝の痛みがすっかり消えた。やっぱりストレスだったかな。書籍の出版、写真集の再販、写真展、イベント出演、2B Channel収録と知らず知らずのうちに溜まっていたみたい。ストレスを溜めていたつもりはまったくないけど、身体は正直。膝に出ていたわけだ。もう歩いても階段を降りてもピリっとした痛みが走らない。

<2022年2月20日の日記から>

北桂樹さんと石井朋彦さんの対談動画を夢中で編集。25分間、全く無駄な箇所がない。ちょっとだけ美術史の知識が必要だけど、こんなに分かりやすい現代アートの解説動画はほかにないと思う。アニメの歴史は、アメリカと日本では全く違っていて、ディズニーも手塚治虫も最初は線画だけど、宣伝用のイラストを見ると、ディズニーは最初から絵を立体的な3Dとして書いている。できるならアニメも立体的に描きたかったが、テクノロジーがなかった。それを、ピクサーがコンピューターグラフィックで3D化に成功すると、以降は3Dが当たり前になっていく。しかし、日本は3Dアニメをあまり歓迎せず、相変わらず 2Dの平面が主流だ。西洋人の認識としては世界を立体で捉えようとするが、日本は古来から線と面で表そうとしていた。西洋は彫刻が長い間主流だったし、日本は絵巻物から独自の表現が始まっている。絵巻物、浮世絵、漫画、アニメすべて平面で表そうとしている。平面で表されたものを日本人は脳内で立体化し、リアリティを感じている。リアルの追求ではなくてリアリティを求める。「らしさ」の追求だ。その脳内のリアリティを、現実世界に取り出して提示したのが村上隆のフィギュアになる。西洋の彫刻は、時間によって変化する物質を、大理石のような変化しない物質に置き換えるものだから立体的に。村上隆の作品が「2.5次元彫刻」と言われているのは 、ニ次元のリアリティを三次元にとり出そうとしているから。西洋とは全く反対のアプローチになる。すべては脳内で起きたリアリティを、どのように表そうとするかの歴史だと言える。こうした話を、北さんと石井さんが実例を交えながら語っている。面白くないわけがない。宮﨑駿のアニメと、西野壮平の作品の共通点など、興味深い話が続く。20日(日)夕方に公開。

<2007年2月20日の日記から>

娘13歳の誕生日。『銀一』のパーティで頂いたお土産は丹羽社長の一代記とライカA型のイラストがはいった風呂敷だった。
この風呂敷がかっこいい。レアもの度から言えばそうとう高い。おそらくヤフオクで高値がつくんじゃないだろか。でももったいなくてそんなことはできない。この風呂敷にライカを包んで持ち歩きたい。同級生の中には「不肖・宮嶋」も来ていた。彼の名刺にはそのまま「不肖・宮嶋」と書かれている。もはや記号になっている。彼は同級生の中での一番の出世頭で学生時代から色んな意味で抜きん出ていた。「大学の同級生にはどんな人がいるんですか」と聞かれたら「不肖・宮嶋」と答えれば写真界を知らない人でも納得してもらえて便利だ。宮嶋が僕の頭をさして「えらい白うなったなあ」と言う。しかし宮嶋もそうとうなものである。話題は大学の話になり「とうとう入学時にデジタルカメラとプリンターが必需品になったらしいぞ。キスデジじゃだめで最低30Dが必要だし、プリンターはエプソンの5500が必要なんだって」もはや写真学生の必須アイテムが「ニコンFM2にラッキー90MS」という時代ではなくなったのだ。暗室作業はやることはやるが、やりたくなかったら無理にやらなくていい。という状況らしい。僕らの時代は1年生の時にシノゴだった。2年生でよやく35ミリカメラが出てくる。カラー実習もあったが、これは選択科目で必修ではなかった。今モノクロは選択科目になったのだ。そんなことになるから印画紙メーカーはなくなり、暗室用品も品薄になるのだ。とうとうサンダースのイーゼルも製造中止になったと銀一の2代目が言っていた。そんなしんみりした話しからデジタルの話題になると皆とまらなくなる。新しいフォトショップCS3のことから最新プロ用デジカメまで雑誌では絶対書いていないことがどんどん飛び出してくる。僕らは昔のことを引きずりながら先端のことも理解していかなければならないメンドクサイ世代なのだ。

2万人

朝=鯵の干物、半熟卵、納豆、海苔、味噌汁、白米/夜=ポテトサラダ、レトルトカレー

東京都写真美術館に「恵比寿映像祭」を見に行く。無料だった。毎年映像祭は入場料がいらないんだそうだ。東京都写真美術館という名称だけど、実は「写真と映像の美術館」。そこで毎年3月に映像に特化した展示をやっている。19日の日曜日には11時から、有料だけど1階の映画館でジョナス・メカスが見られる。生誕100年なんだそうだ。

夕方、新井薬師にある「ギャラリー35分」へhttps://35fn.com/。清水裕貴(しみずゆうき)の展示をやっている。今年の木村伊兵衛賞にノミネートされている作家だが、写真だけではなく小説家でもある。気になって1冊読んでみたらこれがとんでもなく面白い。タイトルは『ここは夜の水のほとり』。美大生の話だが、物語が複層的になっていて、読むものを撹乱する。そして写真もまた複層的。ストレートなイメージではなく、やはり重なり合っている。

夜は「2BDChannel」のライブ配信。登録者が2万人になりそうでならなというか、1万9999までいくと、なぜか1万9997くらいに減って、また1万9999に戻って、また減る。別に2万人だからどうだというわけでもないが、Youtubeって数字が明確に出るから、やっぱり気になる。結局ライブ中は2万人にならずに、終了後しばらくしてから2万人になった。ありがとうございます。2019年9月に初めて3年半かかった。ということはこのペースで続けると10万人登録者になるとき、僕は75歳になっている(笑)

<2022年2月16日の日記から>

妻の作ってくれるご飯に名前をつけるのは毎回毎回難しい。本人に聞いてもわからない。似ている料理名を上ている。ブリコラージュ(賄い飯)だから。ついに友人がコロナにかかった。事務職で人と接する機会がないというのに。どこで罹ったのかわからないそうだ。風邪と同じで疲れていたりすると免疫力が落ちて感染してしまうんだろう。今日も外に出ず、妻は確定申告のための書類整理、僕は水曜日の2BChannnelライブのセッティングと準備。今回は珍しくゲストを招く。信州・松本地域を撮影した写真集と、もうひとつ僕が編集を手がけた写真集『KANYADA』を紹介しようと思っているのだが『KANYADA』の関係者が出てくれることになった。ちょっと面白い人が来てくれる。20時からなので是非ライブで見てください。「2B Channnel」を始めた時はYoutubeがどんなものかほとんど知らず、パナソニックのGH4にキットズームでスタートしたのだが、 紆余曲折の末、2年半でようやく落ち着いてきた「Youtubeを始める人のための間違いない機材選び」という本が書けそうなくらい迷走してきた。結果全て定番のものばかり。コスパの良いとされるものは結局使い続けることはない。カメラマン人生で「便利グッズは便利じゃない」という確信を得ていたはずなのに動画では、またしても引っかかってしまった。下の過去日記を読み返したら、ちょうど5年前のこの時期はドイツ、オランダ、ベルギーに行ってたんだんだなぁ。すでに社会人だった娘と二人旅行だった。行っておいてよかった。あの旅を思い出すと顔がほころぶ。これからも行ける時に行って、会える人には会って、撮れるものは撮って、食べれるものは食べておこう。

<2017年 2月16日の日記から>

ヘルシンキ乗り換え16時間で帰国。機上で「君の名は」を見た。アムステルダムでの展示のオープニングパーティが終わってちょっとホッとしたので翌日はアムステルダム観光。ナショナルミュージアムでレンブラントの「夜警」を見た。フェルメールの「ミルクを注ぐ女」はルーブルに貸し出し中で見れず。売れっ子なんだろうな。歩いてはビール、昼飯にビール、夕食前にもビールで、夕食の時もビールという感じ。お茶のようにビール。値段もお茶並み。最終日はベルギーアントワープへ。今回3カ国目。といってもアムステルダムからは特急で一時間ちょっと。街並みが違う。洗練されているというか、アムステルダムが高円寺ならアントワープは二子玉川っぽいというか。ちょっとお金の匂いがする(笑)。駅前はダイヤモンド通りだ。アントワープでの目的は"IBASHO"ギャラリー。オーナー夫妻は日本の写真のファンで膨大なプリントコレクションを持ち、日本人作家を多く扱っている。今回メインギャラリーは架け替え中だったが、サブギャラリーでは北島敬三の「ニューヨーク1980」をやっていた。まあ、びっくりするくらいおしゃれなギャラリー。メインギャラリーが2フロアにサブギャラリー。ブックショップスペースもある。杉本博司、柴田敏雄、濱谷浩もラインナップされている。友人の写真家、荻野直之さんが先月メインで展示していた。もう20年近く前にアシスタントをしてもらっていた鈴木麻弓さんも5月頃に展示がある。ギャラリー冬青とも関係が深くPhotgrapher Halさんはメインで展示。日本人写真家の間で近頃話題にのぼることが多いギャラリーだ。オーナーが日本に来た時にギャラリー冬青関係者で食事会が開かれて、そのときにいくつかのプリントを見せていた。食事会だったのでプリントを持って行くのをためらっていたのだが、それを知った鈴木麻弓さんに「絶対持っていけ!」と言うので素直に従うことにした。結果、気にいってもらえたので、今回の訪問となった。新しい写真集「demain」とプリントを30枚くらい持っていって見せたところ、現在北島敬三が展示してあるサブギャラリーで展示が決まり写真集フェア的なことをやることになった。鈴木麻弓さまさまである(笑)。お昼を皆で食べに近くのレストランに行ったのだが、これまた雰囲気がありすぎて。ミュンヘン、アムステルダム、アントワープとまったく外れなし。注文した豆のスープがとてもおいしく感じたのは交渉がうまくいったからかもしれない。10年前のアルルでの昼ごはんを思い出した。ギャラリーを出てからは、娘と写真美術館、現代美術館を見てまわり街中を歩いた。アンティークショップを冷やかし、チーズとソーセージを買って、何やら行列ができているお店に並んでみた。そこはフライドポテトの専門店だった。20分並んだ甲斐があった。ビールとよく合う。山盛りポテトでお腹いっぱいになったので、クラシックなバーに入りスピリットを一杯。こんな店が江古田にも欲しいもんだ。

ふたつのトークイベント

朝=お雑煮/夜=高円寺「フジ」のチキンソテー

「da.gasita」の再販開始の翌日に100冊ほどの注文があったので「初動3倍説」から考えると300冊が1ヶ月以内に動くと予想したけど、10日経つくらいで注文が落ち着き、2週間たった現在ほぼ300冊になった。購入していただいた皆さま、本当にありがとうございます。予測は当たったことになるかな。12日(日)で終了した北村写真機の会場でも、1日だけ手売りをすることができて、その時に持って行った40冊が売れたのと、4月の冬青での個展で100冊以上売れれば、計500冊となり、かかった経費は取り戻せることになる。『da.gasita』の販売サイトはこちら。特製トートバッグ付きでお届けします。送料無料、定価4959円(税込)https://2bh.base.shop/

13日(月)に搬出が終わり「da.da in monochrome 」は終了。2週間はあっという間だった。デジタルカメラで撮影したものをインクジェットでモノクロにプリントするのは初めての経験だったし、和紙を使うというのも今までやったことがなかった。フィルムと印画紙の組み合わせよりも、情報量は格段に出しやすい。だからといって全面的移行するのも抵抗感がある。

僕の搬出と次に展示をする市橋織江さんの搬入が重なっていたので、初めて挨拶をした。市橋さんは写真の界隈では特別で圧倒的な存在。その市橋さんと18日(土)にトークイベントができる。これは役得としか言いようがない。搬出と搬入の間にちょっとだけお話をすることができたのだが、その魅力にやられてしまった。市橋さんとのトークイベントは18日の19時からなのだが、残念ながらすでに会場参加の定員は埋まってしまった。しかしその様子は後日「2BChannel」で配信することになっている。

それともうひとつ、その日の13時からは、リコーのイベントで対談をすることになっているのだが、そのお相手が写真系Youtuberの「ゆ〜とび」さん。登録者数11万人以上。日本の写真系Youtubeで10万人登録者数があるのはごくごくわずか。リコーのイベントには毎回お呼ばれしていて、これまでは同世代の赤城耕一さんや加納満さんとの対談だったが、今回は僕のたってのリクエストで「ゆ〜とび」さんに出ていただくことになった。最近アップされたものは全部見ているのだが、面白い。癖になる。「はじめ社長」の写真版という感じ。

大阪梅田のヨドバシカメラでイベントをやった時には、Youtubeの告知のみで300人定員があっという間に満席になったと聞いて驚いた。ゆ〜とびさん以外で300人を集めることのできる写真関係者っていない。森山さんや荒木さんでもプロモーションなしでは難しい気がする。もちろん18日のイベントは、僕が何もしないうちにあっという間に埋まってしまった。その様子はリコーのLINEに登録すると配信で見れるそうです。

<2022年2月14日の日記から>

外は雨。何だか外に出るのがおっくうになる。そこへ友人が発売されたばかりのライカM11ブラックを持って遊びにきた。レンズは最新のズミルクスの50ミリ。そしてM9に旧世代のズミルクス35ミリも一緒。うっとしい気分が吹っ飛んでしまう。二つのボディに二つのレンズを付け替え撮り比べ。M11はブラックボディがアルミ製でシルバーボディが真鍮製。アルミの方が断然軽いらしい。でも間違いなく来年にはM11Pが出てきて、それは真鍮にブラックペイントされている物だろう。最新のレンズは重い。ヘリコイドも硬め。M11とのバランスはお世辞にもいいとは言い難い。机に置いた時もレンズがお辞儀をしてしまう。M9だとボデイが重い分だけバランスが取れる。M11には旧タイプの軽いレンズがしっくりくる。そして写りも最新レンズよりも旧タイプの方がよく思える。反対に10年以上前のM9に最新のズミルクスを合わせるととんでもなくよく写る。そんな写りの差が何かに影響するかといえば全くそんなことはないのだが、大人二人が ずっと楽しめるものには間違いない。M11は冷静に見ていられる。確かに物凄く魅力的だが、ボディだけで120万円と暴力的。近づこうにも近づけない(笑)。昨日の過去日記に10年前にM9Pを悩む話があったけど、70万円なんて可愛く思えてくる。でもなんでライカって魅力的なんだろ。不思議なカメラだ。

 <2003年 2月14日の日記から>

おでんを作る。利きビールテストにまたも敗れる。いい天気。こころなしか暖かい。現像機の水温は14℃を指していた。昨日、一昨日のプリント。モノクロネガで撮ったものをカラーペーパーに焼く。このほうが印刷に合うような気がする。試しにデジカメで撮った同じカットをパソコンでモノクロ変換して出力してみる。結果はフィルムからのプリントに分があった。しかしネガで撮ったものを、高性能のスキャナーで読み込んで出力したならプリントよりうまく出るかもしれない。「季刊クラシックカメラ ローライ特集号」で友人のカメラマン海原氏がこの方法で印刷原稿を作っていた。上海を舞台とした美しい写真で、てっきりモノクロプリントだとばかり思っていた。ふとデータを見ると、「ニコンクールスキャン8000EDで読み込んだものをエプソンPM-4000PXで出力」と書いてある。彼ほどのプリントテクニックの持ち主がデジタル出力を選ぶとは。この写真がパソコンを買い換えるきっかけの一つになった。昨日出力してあった「東京」の写真を張り合わせて本を作ることにした。前回写真集を作った時に、出版社が決まる前にデザイナーがプリントアウトしたもので見本を作ってくれた。これによって話しが具体化していき、出版に結びついた経験がある。ところが張り合わせなどの丁寧な仕事は、まったくもって苦手である。頼みのアシTは風邪で今日は休んでいる。月曜日まで待てばいいのだろうが、どうにも気になって仕方がない。意を決して自分でやってみることにした。張り合わせていくとどんどんずれていくのがわかる。収拾がつかないところまでいってしまった。それをなだめすかして、なんとか2時間かけて終了。空き箱の段ボールを表紙にして、世界でたった一つの写真集が完成した。

 

 

 

 

木村伊兵衛ノミネート5名

朝=りんごとゆで卵/昼=鰯のパスタ/夜=鯖寿司、茶碗蒸し、とろろの味噌汁

250冊の写真集を送るのにかかった費用は軽く15万円以上。1冊あたり800円以上、地方だと軽く1000円オーバー。実は360円で送れる「ゆうパケット」というものがあると教えてもらっていたのだが、郵便局に問い合わせたら、「サイズオーバーです」と言われていた。ところがそれがわずか数センチの差だとわかったので、緩衝材付き封筒をパッキングする際、余った部分端を折り曲げていたのをやめて、封筒をギリギリまでカッターで切り落とし、テープで止めて試しに近くの郵便局に持って行った。局員の方はサイズを測って悩みながらも「ギリギリセーフです」ということになり、これからは全国一律360円で送れることになった。ああ、最初からトライしれみればよかった。しかし前向きに考えれば、大量の荷物を運ぶのが困難だったから、取りに来てもらえて、注文からあまり時間がかからずに発送できたからよしとしよう。これからは発送コストが劇的に下がるわけだし。こちらのサイトからお買い求めできます。よろしくお願いします。https://2bh.base.shop/

木村伊兵衛賞のノミネートが発表された。審査員は写真家の大西みつぐ、長島有里枝、澤田知子、そして小説家の平野啓一郎の4人。そして今回のノミネートは5人。この中で作品を知っているのはふたりかな。意外といえば意外だし、順当といえば順当。

【王露 Wang Lu】(オウロ)【清水裕貴(しみず・ゆうき)【新田 樹】(にった・たつる)【吉田亮人】(よしだ・あきひと)【吉田多麻希】(よしだ・たまき)

<2022年2月9日の日記から>

5月にギャラリー冬青で写真展をやることになっているので、その打ち合わせ。前にも書いたけど、展示予定の『午後の最後の日射』シリーズのプリントは各1枚きりしが残っていない。高橋さんに「いいんですか?」と聞かれたけど、冬青最後の最後に一番最初に撮ったシリーズを出せるのも何かの縁だし。展示方法は、前回少し変わった仕掛けをしたけど、今回もちょっと普通と違うことをする。打ち合わせが終わった後に高橋さんから「ちょっとご相談を」というので直感で「ギャラリー存続のことだな」とわかった。やはり来年2023年後の話だった。新社長野口さんがギャラリーを引き継ぐ意志があるという。「冬青の社長という名刺があれば、写真関係者は誰でも会ってくれる。だからこそ今までの冬青とは全く違ったことをした方がいい」ということを伝えた。大変だとは思うけど、せっかく社長になったのだから。雑誌がテコ入れのため、大幅リニュアルになったときに新編集長がまずやるのはデザイナーを変え、カメラマンを変えることだった。違った雑誌になったことを世間にアピールするには見た目から。だから冬青もギャラリーの内装を変えるのもいいと思う。まずは「新しくなった冬青いい感じだね」と来た人に言わせるためにどうするか。いいなあ、楽しそうだなあ。

<2018年2月9日の日記から>

そうだ、米沢へ行こう。と思いついたので高校時代の友人に電話してみた。雪がすごいらしい。とりあえず時間ができたので新幹線にのって無計画ながら昼はラーメンを食べることだけは強く決めて出かけたのだった。東京でラーメンを食べるたびに、米沢ラーメンが食べたくなる。鶏だしの醤油味に縮れ麺。うまい、というか馴染むというか、これがノスタルジーなんだろうなどと思ってしまう。旅の間、毎日でも大丈夫だ。用はないし外は寒いしで、ローカル線に乗って終点まで行って折り返してまた戻ってと、とりあえず移動はしているが生産的な行動ではないことを繰り返す。泊まるのはいつもの小野川温泉1泊3000円の素泊まりの宿。食事は自炊場があるので町で買い込んできたものを食べる。温泉に入ってポカポカになってコタツで地酒を飲むのはこれ以上ない幸せ。結局何をしに行ったのかわからないまま2泊後ローカル線で米沢から坂町まで出て、そこから新潟経由で東京に戻った。米沢と坂町を結ぶ米坂線は、いつ乗ってもいい。町から山を抜け谷を渡り何度もそれを繰り返し平野に出る。季節ごとの良さがあるが、冬は見事な白一色の風景が続く。見ていて飽きることはない。これに乗るだけでも米沢に行く価値があるくらいだ。収穫はローライフレックスでトライXを8本。1本あたりの撮影経費は相当高いな。

 

 

 

 

ピカピカのMacがふたつ

朝=キノコと豚肉の煮込みうどん/夜=インスタントラーメン鍋

食堂を占領していたダンボールがなくなり、ひさしぶりに長ソファーが使えるようになった。しかし、明日には倉庫から写真集が届くので、またしても居場所がなくなる。『da.gasita 』を注文したのにまだ届かない皆さま、明日の夕方には発送できると思いますので、もうしばらくお待ちください。

新型Macbook Proが日曜日に届いた。開けたくてしょうがないのだが、時間がなくてようやく月曜日に開封。バックアップSSDから移行しようとしたが、認識してくれなくて焦る。再度SSDに旧Macbookからバックアップをかけてようやく認識してくれた。3時間くらいで以降は完了したのだが、いくつかの外部アクセサリーを認識してくれない。そして修理に出していたiPad miniも新品になって戻ってきたAppleCareに入っていてよかった。これも再設定。妻のものと合わせると、MacbookProが4台、iPad3台、iPhones2台、そういえば今は使ってないけどiMacもある。10年前はwindows派だったけど、12年にMacbookProを買ってから、あっという間にMac信者になってしまった。

<2022年2月7日の日記から>

2月は予定が立たない。フリーランスはみんなそうだろう。なんか潜伏してないといけないような雰囲気。LINEとメッセンジャーで打ち合わせして、zoomで詳細を確認するというものばかり。週末は美術史の配信だし。人に会うのは週に一回か、せぜい 2回。なので今月はYoutuberとして頑張る。北さんの現代写真論、そして藤田一咲さんのハッセル話で3本作る。藤田さんの動画を見るとソニーとかキヤノンよりもハッセルブラッドが欲しくなる。でも907Xは貸してくれた知人に返却してしまった。70万円以上するけど不思議な魅力のあるカメラだったなあ。ライカとも違った世界がある。北桂樹さんの動画は、編集の時にリップシンクがズレてしまったようだ。書き出してアップした時に気がついたが、そのままにしていたものの、「2022年の動画として残すべきもの。でもリップシンクがズレているのが惜しい」とコメントがあって「そうか、ずっと残ってしまうんだ」と反省し、修整して再アップした。あの動画は10年経っても息があるものになると思う。北さんには再度出てもらって、僕とは違う人と対談してもらおうと思っている。「写真を写真の外から考える」のが僕のここ10年のアプローチだけど、ようやくいろんなことが繋がってきた感じ。配信の後に久しぶりに『情熱大陸』を見る。写真家の西野壮平だった。彼は今年の木村伊兵衛賞にもノミネートされている。大本命と言っていい。内容は、ちょうどキヤノン品川で行われている作品に合わせたものだった。番組を見ているうちに本物が見たくなってしまう。

<2005年 2月7日の日記から>

木曜日、車のタイアップ撮影。シノゴを使って建物と一緒に撮る。スーパーアンギュロン65ミリ、フィルムはプロビア100。快晴のため「感度分の16」で撮影。結果はぴったり合っていた。4日が妻の誕生日だったので、新宿京王プラザホテルの寿司屋「久兵衛」に行く。年に一度の贅沢だ。帰りに中野フジヤカメラに寄ってEOS1DMark2を見る。44万円。もちろん見るだけ。去年の日記を見返したら同じような行動をしている。去年は645を探していた。金曜日、雑誌『東京人』から、以前撮ったポジを貸して欲しいと言われたが、どうも年末の大掃除に捨ててしまったようだ。しょうがないから責任をとって再撮に出かける。上野公園で自転車で世界を回っているストリートミュージシャンの演奏を聴いた。自作の木琴は5枚の板が並んでいるだけだ。出せる音階は1オクターブしかない。簡単に折りたためて何処へでも持っていけるように作ってある。演奏に感動したので自作CDを購入。土曜日はワークショップ。ブツ撮りの日だ。撮影用に球体関節人形を持ってきた人がふたりもいた。一体は映画「イノセンス」の人形でDVD特典で3万円也。もう一体は秋葉原で1500円。「イノセンス」人形はアングルによって表情が変わり撮影していて面白い。1500円のほうは「豊乳」バージョンだった。それをジャンクのパソコン基盤をバックに撮影。仕上がりが楽しみだ。日曜日は暗室開放。ワークショップのグループ展を4月に控えているので、皆プリント制作の真っ最中だ。カラー大全紙、モノクロバライタ、大型インクジェット出力とバリエーション豊かな展示になる。写真集出版の望みをかけて新風舎「平間至賞」に応募したが、第一次審査合格の通知がきた。ただし問題は大賞に選ばれなくても入賞するとその本の出版権利を新風舎にとられてしまうと案内にあった。大賞以外は自分でお金を出さなくてはならない。大賞ではなく入賞の場合とてもやっかいなことになってしまう。これは辞退だな。