63歳の“はじまり”

朝=和食ごはん/夜=生ハムとキャベツの玄米パスタ、野菜のオイル焼き

4月になったのだな。ここ数日暑いくらいだった。もう石油ストーブの出番はなくなってしまう。ちょっと寂しい。

1週間ほど屋久島に行って来た。今回で8回目。屋久島国際写真祭の打ち合わせと写真撮影が目的。最初の2日間は抜けるような晴天。今回はハッセルブラッドX2Dにタムロン500ミリのミラーレンズを持っていった。思いがけないものが撮れて、それが今やっている「inception」のイメージとピッタリあっていた。何かの機会に大きく伸ばして展示してみたい。

V2Dは専用レンズ以外を使うと電子シャッター制御になり、撮影中にどんなにシャッター速度を速くしても、スキャナーのようにラインで読み込むために、読み込み中に動かすと大きく歪んでしまう。これはX2Dの大きな欠点なのだが、それを利用してみた。歪むことで「うねり」を出すことができた。

屋久島から帰った翌日が63歳の誕生日だった。誕生月というのはバイオリズムでいうと一番下なんだそうだ。確かに色々モヤモヤしている古とがある。言い換えれば、これが底な訳なわけだ。63年前、日本ってどんな感じだったんだろう。歴史的には戦後の整理がついてひと段落した頃。「明日は良くなる」って思た時代か。僕の気持ちは新作写真集のタイトルにあるように「inception」。「はじまり」という意味だ。63歳のはじまりというわけだ。