400グラムのステーキ

先週末、冬青で写真集の打ち合わせに行ってきた。普通なら作るか作らないかを、作品を見て出版社が決めるわけだが、もう作ること前提で進めてしまっている。

初めてのフルカラー写真集になる。以前「prana」を作ったときの束見本と呼ばれる製本はしてあるが、印刷はされていない見本誌にインクジェットプリントを貼り込んでダミーブックを作り、それを見せてプレゼンした。

予算と冊数で、採算分岐点を探り、おおよその定価を決める。流通はどうするのか、ブックデザインの方向性は?書店に並べるとなるとデザインに制約が出てくる。でもできるだけ美しい本にしたい。

今週最後の撮影に出かけ、10月に発売することで段取りを進めていくことにした。もう待ったなし。

判形・・・・・・・■天地 253㎜×左右260㎜
印刷・・・・・・・カバー 4色
印刷・・・・・・・本文  4色 
製本・・・・・・・上製本
用紙・・・・・・・A2ランク
写真点数・・・・・37点
総ページ数・・・・48ページ(12頁折)
印刷部数・・・・・1000部

写真集に合わせて書籍も出る予定。そういえば「traverse」と「旅するカメラ3」は、2007年の7月に同時出版だった。干支が一回りして、同じことができることになった。

朝残り物でバインミー、昼焼き芋、夜銭湯によってからてから洋食屋フジ

まだ茶の間では石油ストーブが活躍している。昼ごはんは、焼き芋。

写真集の見積もりを出してもらう。今回は自分で出す。ページ数をかなり減らして作ろうと思っている。今までの半分くらい。すべてカラー。

今ダミーを作っている真最中。その上、他に勉強したいことがあって、朝から晩まで予定が詰まっている。

それとお金の出入りのチェックのため、この日記の他にも日々の細々とした出来事を書き留めることにした。無駄だと思う出費を減らしていく。長い間、出費よりも多く稼げばいいんだろ、と思っていたのでそんなことやったことがなかった。

ソフトバンク解約して楽天モバイルへ。iPad Proにも楽天のデータsimを入れて使うので2回線契約。家のwifiもWiMAX2へ。全体で1万円くらい浮く計算なのだが、WiMAX2がたまに劇的に遅くなることが発覚。やっぱり光の方が安定している。

その他にもクレジットカードのゴールドを退会したり、保険を見直すなど大ナタを振るった。

こんなに真面目に支出を考えたのは初めてと言ってもいいかもしれない。ようやく気がついたというべきかな。

とにかく今の集中力は自分でも驚くほど。ちょうど10年前に英語を始めたころと似ている。あの時も1日中英語をやっていた。

たまに「どうやって英語を覚えたのですか?」と聞かれることがあるけど、自分にもよくわからない。今でも流暢に話せるわけではないが、香港でも現地の人と食事に行って楽しく時間を過ごせるようにはなった。

あの時は英語の本やDVDを買い込んで、学校に行かずにひとりで覚えた。一部役にたったのは「基礎英語3」。中学3年生を対象にしたお馴染みの教材なのだが、これは本当に洗練されている。他のどの教材よりも優れていると思うね。一年分丸暗記できたら、どこでも問題なく話せるようになるはず。

あの時はEテレで「チャロ」をやっていて、毎日見ていた。最初はさっぱり聞こえなかったのに、1年後再放送されると聞き取れるようになっていた。

だから今やっていることも、来年には箕を結ぶんだろうなと思っている。

 

 

アートバーゼル香港

フォトブックフェアと時期が同じため、5年前から「アートバーゼル香港」を見続けている。  

「アートバーゼル」はその名の通り、スイスのバーゼルで開かれる現代アートを売り買いする、世界でもっとも規模の大きいアートフェアだ。最近ではアメリカのマイアミや、香港でも開かれている。お金の動くところにアートフェアありということだ。  

広大な会場に300近いギャラリーがひしめき合う。そこにブースを開くためには数百万円はかかるが、販売される作品も、一点数千万円、数億円というのも珍しくない。 ほとんどがプライスタグがついていないから問い合わせないと値段はわからない。気になる作品は聞けば値段を教えてくれる。

今年聞いた中では白髪一雄の未発表作品と杉本博司の「海景」が4億円だった。ゼロがたくさんつくから把握するのが大変。  

 

 ギャラリーが売れると思っている作品を並べるわけだから、アートバーゼルを見ればアートシーンやマーケットの動向が見えてくる。 5年前は平面構成の幾何学的な絵画が多かった。草間彌生とかリーウーハンがかなり目立っていた。

 ここ3年ほどはコラージュ作品が多くなり、写真作品の傾向も重ね合わせたものが増えてきた。というよりも、ストレートな写真を探すのは困難なほどだ。以前はもっとあったのだが。 そして今年は「ファンタジー」。示し合わせたようにアニメ的なものが多い。その前で若い女性が自撮りをしている。

 毎年毎年、面白いように傾向があって、それを見ていると今年流行るものがなんとなくわかる。 僕が現代アート好きになったのはアートバーゼル香港を見続けたせいかもしれない。 マカオとアートバーゼルの写真を貼っておきます。 https://workshop2bn.themedia.jp

忘れられないブックフェアになったな

マカオの夜。

ひとりで海外の街を歩くなんて何年ぶりだろう。首からα7にズミルックスをぶら提げている。フィルムじゃないのもひさしぶりだ。

昨日まで香港フォトブックフェアに冬青の作家と一緒に出ていた。皆は帰ったが、ひとり残ってマカオに来ている。

ブックフェア参加も5年目になる。香港にも随分慣れてきた。今までだったら「持っていった写真集は完売した」と自慢していたところだが、今回はなんと1冊しか売れなかった。毎年すべて売り切って帰りのスーツケースはスカスカになっていたのだが、今年はほぼすべて持って帰ることになった。

3日間かけて1冊だけ。

終了後の夜にひとりその原因を考えた。持っていったのは「demain」の特装版6冊と通常版3冊。それと「traverse 」が3冊。これまでより持っていく数は減らしていた。その代わりTシャツと六つ切のプリントを持っていってスペシャルエディションとして売ろうとした。

昨年は予想外にプリント付きが売れてかなりの売り上げとなったので、今年はそれを中心にしようと考えた。

「demain」の特装版も「traverse 」ももう残りが数十冊しかない。だから付加価値をつけて売ろうとしたのだ。これは間違いだと気がついたのは最終日間際だった。

ここは「写真集を買いに来る場所」なのだ。場所の特性を考えるべきだった。在庫が残りわずかしかないというのは、こちらの都合であって僕のことをまったく知らない人には関係ない。

Tシャツとかプリントじゃなくて、写真集中心にで勝負すべきだった。昨年まではそうしていたのに、どこかで「毎年完売しているから」というおごりがあった。

高橋社長が選んで持ってきた50キロもの冬青の写真集はほぼ完売に近かった。1冊1キロもないから60冊以上あっただろう。あっという間に山が減り、最後は数冊を残すだけだった。他の参加作家も売り切れ本が続出していた。

打ち上げまでは気が張ってkたが、ひとりになると、さすがにこたえた。来年は出るのをやめてしまおうか。

でも、負けて退場するのは性に合わない。勝つまでやめなければ負けたことにはならない。今までそうしてきたし、これからもそうしていく。

来年の香港には新作を投入することに決めた。今年中に「in and out」を作って来年もう一度勝負してやる。

 

喫茶店に行ったらマンデリンを勧められた

58歳になりました。

おそらく人生の中で今が何をするにも一番集中力が高い。自分でも驚くくらいだ。なんで学生の頃になかったのかね。

今年はとても良いことがありそう。不思議とそれを信じられる。

 

先週は新島に行ってきた。調布の飛行場からプロペラ機で35分。海が真っ青で南の島そのもの。こんなにきれいな海がこんなに近くにあるなんて。

島に住む友人が「この時期に島を離れる人が多いんだけど、ここには写真館がないから撮ってくれないか」と頼まれたのだ。

仮設スタジオを作っても面白くないので、家でも、海でも畑でも、依頼主が望むならどこでも好きなところで撮ることにした。

最近は依頼仕事をしていなかったが、これまで30年分のスキルがあるから、どこであっても満足してもらえるものが撮れる自信がある。

2日間で10組とけっこうハードスケジュールだったが、やっぱり撮影は面白い。自分の経験が移動写真館という形で役にたててよかった。

誰もが写真を気軽に撮れるようになって、動画さえも手軽な時代に、写真はどのように生き残るのかと思っていたが、もしかしたら誰かに撮ってもらう記念写真は残るのかもしれないと思った。

動画よりも写真はファンタジーだ。そこに何かがありそうな気がする。

 

写真はこちらから

https://workshop2bn.themedia.jp

 

 

カレーヌードルと発泡酒で打ち上げ

丸々2か月かかって新しい本の原稿を書き上げた。これから編集者に渡し、足りない部分や饒舌な部分をチェックしてもらい、もう一度全てを見返す必要はあるけれど、とりあえず終わった。

『旅するカメラ』は20代から40代までのカメラ遍歴をまとめたものなら、今回の本はこれまでの写真遍歴が詰まっている。語り口は一緒。難しいことは書いていない。出来るだけ体験を軸に読み物にしている。でも内容は深いよ。40年分だからね。

アカデミックな話ではなくて、あくまで体験したことが中心。主観的写真論だ。

「誰でも一冊は本を書ける。それは回顧録だ」と言うが、これで5冊目の回顧録になる(笑)

 

タイ焼きで一休み

う朝起きてベッドの中で1時間くらい本を読んでから朝ごはんを食べる。今読んでいるのは投資の本。マーセルリンクという投資家の「高確率トレードのススメ」。

 

近頃、経済が面白くてここ2カ月くらい、ランダムに知識を仕入れている。英語のときも、宗教のときも、ウクレレのときもハマると3カ月は寝ても覚めてもそればっかり。

 

昼前まで用事を済ますと、あとはずっと机に向かって原稿を書いている。一旦書いたものの、言い回しが固すぎて妻からダメ出しが出る。彼女はもともと編集者だからチェックが厳しい。専任の編集者がついているようなもんだ。

 

彼女からのリクエストは「日記のように書きなさい」。

 

毎日毎日10時間くらいやっているのに、ゴールがなかなか見えてこない。2月には終わるはずだったのだが。来週は新島で撮影で、再来週からは香港。今週が山場だな。

 

冬青の高橋社長から電話があって(ちなみに僕に電話をかけてくるのは高橋社長と米沢の友人だけ)「渡部さん大変です。とうとう『traverse 』の在庫がなくなってしまいました」

 

『traverse 』が出たのは2007年。12年かけて完売したわけか。これでいままで出した9冊の本のうち7冊が完売。これぞ高確率(笑)

 

さて完売は嬉しいのだが、売る物がなくなるのは困る。これはもう一冊作ってもらわないとな。

 

 

もうお昼か

3月になったら、やっぱり暖かくなるもんだ。雨が降っていても底冷えはしない。

 

「雨の日と月曜日は」っていう歌があったな。カーペンターズだ。中学生の時に聞いていた。簡単な英語だからと先生に言われて必死に聞き取ろうとしたけど全然わからなかったなあ。

 

今久しぶりに聞いてみたら歌詞がはっきり理解できた(笑)40年以上かかったわけだ。

 

カレンの声がしみる。でも雨の日月曜日はお休みの僕にとっては悪いことばかりでもない。あれこれやることがあっても「まあ雨だし」とのんびりできる。

 

お茶飲んだら2階で原稿書くか。

 

 

 

香港のついでにマカオも行ってこようかな

毎年海外のフェステバルやフェアに行くことにしていて、、ここ5年ほど、アートフェア「アートバーゼル香港」を見に足を運んでいる。そういうと意識が高そうに聞こえるな。

 ちょうどその時期に「香港アートブックフェア」があって、そこに参加するついでなのだが。

 「アートバーゼル」はその名の通り、スイスのバーゼルで開かれる現代アートを売り買いする、世界でもっとも規模の大きいアートフェアだ。最近ではアメリカのマイアミや、香港でも開かれている。お金の動くところにアートフェアありということだ。

 広大な会場に300近いギャラリーがひしめき合う。そこにブースを開くためには500万円以上かかるが、販売される作品も、一点数千万円、数億円というのも珍しくない。写真作品も、もちろん現代アートとして取り扱われている。

 トーマス・ルフ、ティルマンス、シンディ・シャーマンなどの大御所から若手作家まで幅広く扱われている。2018年には長島有里枝の作品がセットで1000万円の値をつけていた。会場で数万円単位の作品はおそらくない。少なくとも百万円単位になる。

 ギャラリーが売れると思っている作品を並べるわけだから、アートバーゼルを見ればアートシーンやマーケットの動向が見えてくる。

 毎年見ていると写真作品にある傾向が出てきたのに気がついた。コラージュ作品が多いのだ。

 コラージュの本来意味はフランス語の「糊付け」のこと。写真の場合はベースとなる写真の上に別の写真や素材を重ね合わせる。小学校でやる貼り絵のようなものだ。

 現代写真を扱う雑誌『IMA』にも最近コラージュ作品が多く掲載されている。2019年には東京庭園美術館で1950年代に制作された岡本淑子のコラージュ写真の展示が行われている。

 どうやらコラージュは今後写真の中で大きなウェイトを占めることになりそうなのだ。
 
 コラージュの基本は重ね合わせになる。あるものと、あるものを多層化する。その層のことをレイヤーと呼ぶ。コラージュとはどのようにレイヤーを組み合わせるかということだ。
 レイヤーを重ねることで、上と下とでは違う次元が生まれる。

 一次元は線、二次元は面。三次元は奥行きが生まれて空間。空間の中に空間を作ると四次元になる。理論的には世界は11次元(10次元)になっているそうだ。写真はこれまで、ペラペラの二次元に縛られてきた。しかし二次元だけの表現に限界がきている。

ここまで書いて気になることが出てきた。パスポートの有効期限はいつだった?

引き出しから取り出して確認したら、もうとっくに期限切れ。危なかった。まだ1カ月あるから発行してもらえる。

一度仕事で海外行く時にやらかして、3日で緊急発行してもらったことがある。あの時は冷や汗が出た。

さっきの胸騒ぎは、深層心理のどこかにあの時のことがあったっbじゃないだろか。

そろそろ6時 銭湯行って洋食屋で日替わり定食

H4期が始まった。

初日は来る方も迎えるほうもお互い緊張するものだが、うまくいった感じはする。

今回は参加人数が少ない期となってしまったが、その分違ったことも試せそうだ。

 

八戸のワークショップは終わったあとも新聞記事になったり、告知をしてくれたラジオが番組内でワークショップを振り返る放送をしてくれたりと、余韻が残っている。

ラジオパーソナリティーがトークショーやワークショップに参加してくれて、その感想を語ってくれたのだが、写真の接し方がまったく変わってしまった、と熱く熱く語ってくれて、聞いていてジーンとしてしまった。八戸は良いところだ。

 

今日は天気もいいが、外に出るわけにもいかない。

本当は日記書いてる場合でもないのだ。9月に出版予定の本の原稿を今月中に仕上げなくてはならない。

編集者には「1日3本は書けるから大丈夫です」と言ってはみたものの、ちょっと書いては頭をかきむしっての繰り返し。

夜の銭湯を楽しみにもう少し頑張らないとな。

煎餅汁にはまりそうだ

八戸から米沢へ。

まったく疲れもなく、火曜日のお昼前に移動して雪のちらつく米沢に着いた。驚いたことに駅前に雪がない。2月なのに地面が見えるってどういうこと?

タクシーの運転手さんは雪のない冬を喜んでいるけど、たまに帰る身としてはねえ、冬は冬らしくって思ってしまうわけだ。

運転手さん曰く「ここも雪さえなければいいとこなんですよ」実感がこもってた。

その晩は友人宅に泊めてもらう。ここは僕の写真に何度も登場する。実家なき後の実家のようなものだ。家族と一緒にご飯を食べてテレビを見て友人とちょっとお酒を飲んで。

布団が敷かれている部屋は高校時代にも泊まったことがある奥の座敷。落ち着くんだけど、寒い。石油ファンヒーターを止めた瞬間、10度以上急速に冷え込む感じ。もう一歩も布団から出たくない。

翌日米坂線に乗って車窓を撮る。一本目に乗り込んだ列車は最後尾から見えない車両だったので、諦めて次の列車を待つことにした。とはいえ2時間待ち。

次の車両は後尾から見えるタイプだったが、終点まで行くと帰りの列車がなくなるので残念ながら途中折り返し。それでもいい感じの雪に巡り会えた。

実は窓は雪と水滴で外がほとんど見えない。デジタルじゃないからどう写っているかは現像後のお楽しみになる。

すぐに見せるための写真じゃないからそれでいいのだ。