鯖缶でパスタ

不可能と思えていたサイトづくりは要領が分かってきて面白くなってきた。

 
なんでもそうだけど、できないことができるようになるのは面白い。コラムを上げ、フィルムカメラのときの露出のHOW TO をあげ、徐々に形になってきた。あいかわらず地味だけど。トップページがモノクロ写真のせいかな。
 
コラム的な話はそっちにあげておきますのでたまには見にきてくだっさい。
 
 
近頃吉祥寺に縁がある。住んでいる阿佐谷から3駅しか離れていないのだが、引っ越してきてからいままでほとんど行っていなかった。それが写真集専門店book obsgura https://bookobscura.com を知ってから行く機会が増えた。以前も書いたが写真集書店には珍しく若い女性が店主だ。
 
今日も井の頭公園を抜け弁財天横の階段をあがり参道の黒門をぬけて左側のローソン横のお店に向かう。井の頭公園は晴れていても曇っていても小雨でも気持がいい。池のまん中をを通る橋を渡ればすぐなのだが、いつも大回りをしていく。
 
この間はおにぎり持参でベンチで食べた。食後にbook obsguraでコーヒーを飲む。その時の作家に合わせたコーヒーを店主が考えて淹れるのだそうだ。今日は深入りだった。展示している作家が黒を大事にする山谷祐介さんだったからだ。
 
山谷さんのモノクロは黒がきれいだ。本人がいたので聞いてみたら「フェロがけ」をしているのだそうだ。フェロなんて知っているひとはもうほとんどいないはず。バライタ印画紙表面のゼラチンを銀の板で溶かして滑面にする技術だ。それができるラボをみつけてやってもらっているのだそうだ。
 
右側の壁に不思議な写真がある。壁を撮っているようだが、なんか不思議な感じがする。ずっと見ていたら店主がその謎を教えてくれた。面白いこと考えるもんだ。すっかり彼のファンになってしまった。
 
今日は石橋英之「Presagr」を買って帰った。フランス在住の作家でIMAのギャラリーで展示を見ていた。写真集の造本がすごい。懲りすぎた造本はいやらしい感じがするものだが、それがまったくない。
 
book obsguraには僕の本も置いてあって「dagasita」の比較的きれいなものが5000円で出ていた。探してくれている人も多い本なので是非お問い合わせください。
実は僕の手元にも10冊くらいしかなく、冬青社にも在庫がないので思わず買ってしまおうかと思ってしまった。
 
とにかく店主が写真集のことをよく知っているので話を聞くのが楽しみで行ってしまう。店内が明るいっていうのもいい。
 
家に帰ったら友人の本好きがきていて、大喜びで石橋英之の写真集を見ていた

新しいウェブサイトをつくった 

ワークショップを15年もやっているのに、専用のウェブサイトを持っていなかった。

 

この日記の告知だけで10年近く、Facebookに専用ページをつくって5年くらい、そんなのでよくやっていけたものだ。

 

だいたい、このワークショップで何をやっているかわからないだろう。Hになってからはなおさらだ。そこで初めてサイトをつくってみることにした、自力で。

 

頼めば作ってくれる人もいるが、それではあとで変更したいときにレスポンスが悪くなる。それに、、、

 

自分のサイトはまだインターネットが普及する前の2000年に作った。いや、作ってもらった。その後2年に一度は大きなリニュアルを重ねていたが、その制作者と連絡がつかなくなった。

 

そうすると、もうどうしようもない。プロバイダーやドメインの管理もしてもらっていたから、更新もできないし、期限がきたら消えてしまう。

 

なので今度は自力で、ということで、とりあえずネットで作り方を検索してみた。アメーバのものがいいらしいということで登録。

 

YouTubeに上がっていた作りかたを見ながら始めたのだが、ついていけない。格闘すること4時間、自分が何をやっているのかさえわからない。もう無理だ、とはいえ放りだすわけにもいかない。

 

不細工であっても、ダサくても、からんだ糸をほどくように作りあげた。https://workshop2bn.themedia.jp

 

小さいけど目玉コンテンツも用意した。

コラムのページの中の「新旅するカメラ」だ。

未発表で、昨年書いていたものを数点アップした。その後は、週一くらいのペースで順次のせていくつもり。

 

この日記をみてくれている方の多くは「旅するカメラ」も読んでいただいているだろうから、是非ご覧ください。

 

サイトはちょっとずつ手を加えて、読み物も増やそうと思う。書きたいことはたくさんあるからね。

 

H3期募集中です

月曜日は千葉の川村美術館へ。

 

東京駅9時55分発の直通バスがあり11時に美術館につく。常設展、企画展「言語と美術」を見るとあっという間に2時間。

数年前行ったときと常設展もかなり変わっている。いったい何点収蔵しているんだろう。あいかわらずロスコーの部屋はすごい雰囲気だった。薄塗りのレイヤーで描かれた絵は緊張と弛緩の両方を感じる。絵の端っこの重なったところばかり見ていた。まさか抽象絵画がこんなに好きになるとは思ってもいなかった。

敷地はかなり広くモネの庭園を模した池もある。散策コースの森の中で、一緒に行った友人が持ってきたウクレレを弾いた。スナフキンみたいでよかった。今度旅行するときはぼくもウクレレを持っていこう。 

ウクレレは先月のルデコで「発表会」をやった。とてもライブとは言えない(笑)初めて半年、合わせるという楽しみを覚えた。

演目はベンチャーズの「ウォークドントラン」。邦題は「急がば回れ」だ。他に4曲披露。「あー、やんなっちゃった 2Bバージョン」がうけた。

今は「five foot two」を覚え始めた。歌詞を直訳すると身長158センチの彼女といいう歌。2フィート5インチは158センチだ。

気持ちがいい曲だ。ウクレレにぴったり。

 

美術館の帰りに、浅草橋にあるギャラリーのグループ展により、昨日はルデコのグループ展を見た。昔はグループ展より個展と思っていたが、最近はグループ展のほうが面白いと思うことが多い。

ギャラリー冬青ではパトリックタベルナをやっている。ヨーロッパでは著名な写真家で、日本人のメンタリティを感じる部分がある。いい色の写真だ。うまい写真じゃなくて欲しくなる写真。このへんの感情はなんなのだろう。

ロベルトドアノーのお孫さんが、彼の友人で写真展を見に来たそうだ。映画監督だそうで、ドアノーのドキュメンタリーも制作している。彼女は僕の写真集「demain」をとても気に入ってくれたと対応したスタッフから連絡があった。

 

だからというわけではないが、個人的にはブレッソンよりドアノー派。

正方形だからかな。

 

たこ焼きがおいしい季節になってきた

フィラデルフィアかたやってきた便器を見に上野まで行ってみた。「デュシャン 人と作品」上野国立博物館。

 

「泉」というタイトルがつけられたこの便器は、写真でさんざん見ていたが、本物は初めて見た。便器は思ったより小さかった。

 

もともとのオリジナル便器?は壊されたということで、現在残っているのはレプリカ?いということになる。

 

なぜ?かというと、この便器はデュシャンが作ったわけではなく、当時普通に売られていた既製品だから。つまり「本物」と「レプリカ」に差異はない。デュシャンの認めた便器は、世界中で200個以上あるそうだ。

 

美術史をやると絶対出てくるのがこのデュシャンの便器。作品タイトルは「泉」。洒落てる。とにかくこの便器が美術史の世界を根本的に変えたということになっている。

 

なので本物?を見にいったわけだ。残念ながら「大ガラス」は東大駒場にあるレプリカだったが「車輪と椅子」や「階段を降りる女2」は本物がフィラデルフィア美術館から来ていた。

 

初期の絵画がいい。テグスをキャンバスに貼り付けて描いた

『チョコレート粉砕器』という作品がことのほか好み。

 

第一次世界大戦を挟んだ激動の時代にアーティストになり、どんどんスタイルを変えていって、ついにはアートをやめてチェスのプロになってしまう。多彩なというか多才というか、人生いそがしかっただろうな。

 

次の日はTOPギャラリー2Fの「愛について アジアン・コンテンポラリー」を見てきた。

 

ここ10年くらい、コンテンポラリー(頭痛が痛いになってるな)写真のほとんどを占めているのがポートレートだ。今回も全ての作家がポートレート。個人的な問題を通して社会性を浮かび上がらせる。「私の話を私達が考える」という方法だと言える。それぞれの個人やコミュニティや国がかかえていることを写真にしている。

 

だから見て楽しいということはなく、テキストを読むことをきっかけに考えることを要求される。巨大なプリントを前にいつも居心地の悪さを感じる。

 

日本代表は須藤絢乃の「幻影 Gespenster」。彼女の初期代表作で今年6月に六本木2121で展示されていたのも含め何度も見ているが、このシリーズは見ればみるほど面白くなる。今回はある仕掛けに気がついた。自分もやってみようと思っていたことだった。

 

3Fはコレクション展。地域、年代を超えたグループ展みたいで面白い(笑)「考えるな感じよ」でいい。見ているだけで楽しい。視覚的な欲求にこたえてくれる。「たのしむ、まなぶ、夢のかけら」甘いタイトルがいい。

 

展示の中にユージンスミス「カントリードクター」があった。写真が写真らしくふるまえた時代の写真だ。昔々、こんな写真が取れたらいいなと思っていた。もう40年も前の話だ。

 

 

 

 

 

 

 

フィルムで撮られたものについつい目がいく

H3期募集中です。連続講座ですが、1回目のみのお試しでも構いません。質問はworkshop2b10th@yahoo.co.jpまで。

 

ルデコのグループ展を機材の面から振り返ってみる。

 

もともと2Bはフィルム中心の講座だったので、今でもフィルムを使う人も多い。これは一般的に見て特殊な例だろう。

 

しかし2Bが終了し暗室がなくなったため、これまでのグループ展よりも印画紙でプリントする人は大きく減ってきた。

 

3階は終了展なのだが、フィルムを使った人は20名中7名、その中で印画紙にプリントしたのはモノクロバライタが3名、Cタイプカラープリントが1名のみだった。

 

前回までは2Bの暗室が使えたことから、カラープリントをするものが半数近くいたが、今回は激減した。

 

貸し暗室でカラープリントができるところが少ない。昨年までは2Bで気軽にプリントできていた。。全フロアを通しても印画紙率は減ってきている。

 

プリントをするもので、自宅暗室を持っているものは少なく貸し暗室を使うことになる。八丁堀シャティーヌを利用しているものが多い。プリンターの金子さんの指導を受けられるためだ。そのほかでは市ヶ谷カロタイプ、新宿プレイスM、横浜ダークルームなど。カラープリントはワークスの名前があがった。

 

フィルムは使うがスキャニングしてデジタルプリントというのもある。新宿ヨドバシカメラだと35ミリネガカラーを900万画素でスキャニングしてくれるのだが、発色がとてもいい。

 

最新のデジタルカメラよりも色相、彩度、コントラストとも明らかにいい。もっとも撮影条件はかなり限られ、なんでもうまく撮れるわけではない。

 

フィルムではないが、ライカM8で撮られたものが良い色で驚いた。10年以上前のカメラにも関わらず今でも使える。

 

デジタルカメラで意外と目立ったのがオリンパス。PENユーザーが多い。ソニーのαシリーズも多い。Rよりもノーマルの方の2型。富士フィルムとシグマも熱烈な愛好者がいる。

 

ニコンとキヤノンは新型ミラーレスの話題で持ちきりだったが、実際に両社の一眼レフを使っている人は一時期に比べかなり減っている。来年はミラーレスのニコン、キャノンが多くなるかもしれない。

 

プリンターは相変わらずエプソンが多いが、顔料系のA3ノビがずっと主流だったが、染料系で小型のものも多くなってきた。特定機種だとEP50Vの人気が出てきた。

 

プリンター用紙では、今回SIELのやピクトリコのメタリックグロスを多く使った。これまでは半光沢やバライタ調のペーパーをメインに考えていたが、意外とメタリックが展示に合うのがわかった。カラー、モノクロともに使い勝手がいい。

 

変わり種ではホログラムペーパーを使ったものがあった。魚の表面の質感を出すために使ったのだが、とても効果的に見えた。

 

15年やっているとその時々の流行りのようなものが見えてくる。2013年から制作の発想が決定的に変わったように思える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来年のルデコは10月15日から

 

ルデコウィークが終わった。最後は台風の影響で慌ただしかったが、無事終わることができた。参加してくれた皆さん、来てくれた皆さんありがとうございました。

 

80人を越す人数の展示は想像以上の密度。カラー、モノクロ、デジタル、フィルム、クラシックスタイル、コンテンポラリー、なんでもある。サイズも壁一面からチェキまで。

見に来てくれた方々の感想の多くは「よくまあ、これだけバラバラの個性が集まって成立するものですね」というものだった。多くのグループ展は、その集まりごとのテーマを持ち、まとまりがあるもので、それゆえグループ展ということになる。

 

その「らしさ」がないのが「らしさ」になっている。ということだと思っている。

 

参加してくれた女性の10歳になる娘さんがルデコに来てくれた。その夜にお母さんにに話したことが全てを物語っていたので驚いた。

 

「お母さん、写真の人たち、個性ありあり!!個性的な人が多いよね。あんまり普通にいない。でも、個性的だけど自分の個性を押し通すんじゃなくて、違う個性の人の写真を見ていろいろ感想を言ったり、自分の写真に対する他の人の感想をたくさんよく聞いて、『こういう風に感じる人もいるんだなぁ』って違う個性を楽しんでいるんだね。だから、わたしの話も良く聞いてくれて、みんな優しい人だったんだね。」

 

僕がグループ展でやりたかったのはまさにこれ。そして今ワークショップでいつも言っていることです。

写真のワークショップH3期の募集

 

写真のワークショップH3期の募集です。1027日からのスタートです。

 申し込みフォーム

https://form.run/@asagayah

 

9月30日まで渋谷ルデコにてワークショップのグループ展を開催しています。どんなことをやっているかわかりますので是非お越しください。渡部も在廊していますので声をおかけください。

 

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一年ぶりの渋谷東口付近ははすっかり様変わりしていた

本日25日火曜日11時から渋谷ルデコで 待ってます。

 

ワークショップ2Bグループ展「Encore」「Annual2018」

会場 渋谷ルデコ 3階 4階 5階 6階

会期 9/25-9/30

時間 11時ー19時(最終日は17時、土曜日の19時前は大変混み合います)

  

ワークショップをはじめて15年、そのグループ展は14年位もなる。

始めたばかりのころは「グループ展なんてつまらないからやらない」と言っていたのだが、やってみたら面白かった。

 

展示するなら個展よりもグループ展のほうが間違いなく楽しい。へんなプレッシャーも責任もないから浮かれることができる。

みんなで釘を打って写真を掛けると徐々に会場ができあがる。グループ展は搬入が一番楽しい。

 

見る側からは、80名以上の写真が一度に見ることができる。オールドストロングスタイルあり、コンテンポラリーあり。傾向というものはないので、どれかひとつは好きなものがあるはず。

渡部も会場にいます。声をかけてみてください。ちなみに僕も2枚だけ出しています。

 

9月もそろそろ後半戦。

暑さもおさまり、ようやく外に出る気がしてきた。

 

昨日は阿佐ヶ谷の映画館で「カメラを止めるな」を見た。前半30分は何でこれが人気なのかさっぱりわからず帰ろうかと思ったほど。でも後半30分は笑いっぱなしだった。

 

今日は、吉祥寺に写真集専門のお店があると聞いて小雨の中出かけてみた。井の頭公園を抜けた、住宅街の中にある。

 

「Book obscures」https://www.bookobscura.com/about/

 

お店でハンドドリップのコーヒーも飲める。今日はガテマラだった。新刊と古書が入り乱れて並んでいる。店主は若い女性。写真集専門店ではめずらしい。

 

写真集愛がすごいと聞いていたけど、うわさどおり。老舗のように品揃えが多いというわけではないが、選ばれている感じだ。  

 

探していた杉本博司の図録を買ってコーヒーを飲みながらゆっくり見た。たまに買ったはいいが、ちゃんと見てない本がある。買ったときの気持ちのまま、すぐに見ることができるのはいい。

 

吉祥寺から中野に出てフジヤカメラにひさしぶりに寄ったら向かい側の建物が取り壊されていて、ジャンク館がなくなっていた。

 

ニコンのミラーレスZ7が出てるかと思っていたのだが、残念ながらフジヤカメラにはまだなかった。中古で富士フィルムの中判デジタルとか出てないかなと思ったがそれもなし。コンパクトフィルムカメラがどれも高値がついていて驚いた。

 

どうしてもニコンのミラーレス機が見たくなって新宿ニコンサロンへ。ここなら必ずあるはず。「電子ファインダーがすごい、光学ファインダーと遜色ない」とい噂が気になってしまって。

 

ようやく実機を触ることができた。小さい、軽い、電子ファインダーがきれいというのは間違いない。ボディ内手ぶれ補正が強力で、大げさじゃなくて、ジンバルをつけたiPhoneのようだ。無音だからシャッターショックもない。

 

作りがよくてニコンらしいカメラだ。

 

横においてあったD850を触ってみた。やっぱりいいバランスのカメラだ。光学ファインダーの見え方は落ち着く。AFの感じも生理に合う。D850を持ってる人はZ7を買うときに下取りに出さない気がする。

 

 

 

 

 

来週25日火曜日から30日日曜日までルデコにいます

9月25日火曜日から9月30日日曜日まで渋谷ルデコでワークショップ2Bのグループ展です。

 

ルデコは渋谷駅東口から5分、南口からは1分、明治通り沿いにあります。向かい側のサイゼリアやスタバが目印になります。

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目16−3, 髙桑ビル

 

火曜日から土曜日までは11時から19時、最終日日曜日は11時から17時までになります。土曜日の19時前は大変込み合いますのでご注意ください。

 

3階は終了展「Encore」4階5階6階はOB展「Annual 2018」になります。ひさしぶりに全フロアを使っての展示になります。

 

いままで2BやHに関わりのあったかたはもとより約80名の展示を一堂に見ることがきますので、是非足をお運びください。

 

渡部も毎日会場にいるつもりです。白い髪の毛ですのですぐにわかると思います。声をかけてください。

 

グループ展とはいえ、かなり変わった展示になりそうです。

 

帰る前に西本願寺に寄ってきた

慶應大学ビジネススクールの講演のため京都へ来た。

 

参加者はホテルに缶詰になって連日講義を受けるのだそうだ。受講しているのは学生じゃなくて社会人、受講料も目が飛び出すくらいかかる。

 

僕の役目は最終日、修了式が終わる前のクールダウン的な感じ。演目は「なぜアート作品は高額で取り引きされるのか 複製可能な写真に4億円の値段がつく時代」

 

実は4年前にも慶應大学から講演の依頼があって、その時もアートとお金の話をしたら好評だったようで、2階目となった。

 

講演で「4億円の値段がついた写真はこれです」とグルスキーの「ライン川2」のスライドを見せると会場から驚きと失笑がおきる。つかみはOK。ありがとうグルスキー。

 

その後は史上もっとも高額で落札された絵画などを引き合いにだしつつ、アート市場のことを説明し、高額になった訳を歴史を紐解きながら僕なりに推察していく。

 

実はHでやっているネタだ。だからある程度練れていて講演に呼ばれるとよくやる演目だ。お金の話は受けがいい(笑)

 

訳のわからないと思っている現代アートも経済という切り口を使って説明していくと興味を持ってもらえることが多い。

 

調子にのって1時間半の予定をオーバーしていてちょっと焦った。

 

経済学部の教授から「これはいいネタです。どんどん売っていきましょうよ」と褒められた(笑)

 

昨年受けた東大講座でのプレゼンのやりかたも役にたった。終始スタンディングでオープンパーム。

 

仕事の役割が変わったのかなと思った講演になった。

 

 

 

国内でビジネスホテル以外のホテルに泊まるのはひさしぶり。回ってないすし屋みたいな感じだな。

さて、マブイが戻ってきてくれたので、ふたたび好奇心が出てきた。京都に行く前に写真展を見に行く。

 

銀座四丁目のど真ん中銀座プレイス6階で大野雅人「cub-jo カブジョ」https://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/detail/180907/

 

種子島の女子高生のポートレートなのだが、彼女達はホンダカブに乗って通学している。だからカブジョ。ソニーの4000万画素のカメラで撮られている。ひと抱えてほどのB0サイズの超大型プリントなのにまつげまで見える。ソックスの網目まで見えて驚いた。種子島の背景も含めて情報量が豊富な写真だ。場所が銀座の一等地なので外国人が多く見に来ていたがウケるだろうな。

 

銀座1丁目奥野ビルでは5階ギャラリーカメリアで今野聡「reminiscence」ソルトプリントという写真創世記の頃のプリント技術で作られた淡いイメージ。デジタルプリントでできそうで、できない。木炭で書いたような柔らかいエッジと極端におちた情報量で作られている。少ない情報量の面白さは想像の補間だ。

 

同じ奥野ビル3階と地下では中里和人「Night Earth」月の明かりだけで撮られたランドスケープ。どれもこれもすさまじい解像感なのだが地下に展示してある大岩の写真がすごい。

 

京都に入ってホテルにチェックインするとすぐに三十三間堂へ。居並ぶ千体の仏像を見る。杉本博司の千仏体は伊香保の原美術アネックスで42セットだったかのオリジナルプリントは見ていたが本物は初めて。

 

ずらっと並んだ様子は「リアルなグルスキー写真」といった感じ。並んでいる様子はAKBとも言える(笑)とにかく情報量がはんぱない。4時前に入って気がつけば5時の閉館の時間になっていた。

 

今一番興味があるのは解像度。情報量とも言っていい。ずっと長いことモノクロプリントでいかに情報量を上げるかということを考えてきた、デジタルも25万画素時代から使い始め100万画素、200万画素、600万画素、800万画素、1200万画素、2200万画素、4000万画素と使ってきた。20年で200倍近くの情報量を扱えるようになった。

 

それをさらにデジタル技術でつなぎ合わせてより情報量を上げようとしたのがグルスキーで、ネット上にある少ない情報量の写真を一度より少なくして、再度デジタル技術で補間して作品を作ったのがトーマス・ルフ。

 

他にも横田大輔を始め、最近の写真家は解像度を積極的に考えている人が多い。

 

一度自分の写真も情報量をこれまでのように上げるのではなく、どこまで下げれるのか考えてみようと思う。