お赤飯って久しぶり。

10年前くらいに一緒に雑誌の仕事をしていた友人に子どもが産まれ、お宮まいりの写真を撮って欲しいと連絡があった。

彼は以前ファッション雑誌のディレクターをしていて、奥さんはそのとき彼のアシスタントだった。よく働いて、いつも笑顔だった印象がある。久しぶりに会う彼女はびっくりするくらい母親だった。なんだかドシッと落ち着いた感じというか、太ってるわけじゃないよ(笑)母親になる、というがそれを目の当たりにした気分だ。

桜新町の小さな神社で生まれたばかりの子どもと彼ら夫婦そして両祖父母、一家全員を撮影した。仕事ならデジタルカメラで撮るところだが、ここはやっぱりハッセルで撮ることにした。

四角いフレームの外に溢れるような幸福感がそこにあった、なんだか書いていて気恥ずかしいのだが本当にあったのだ。撮影していてものすごく気持ちがいい。撮りながらつくづくいい商売だなあと感じていた。

自宅に招かれてお祝いの料理を一緒にいただいた。彼の父親、つまりお爺さんになるわけだが本当に楽しそうだった。孫って嬉しいんだろうな。あと20年長生きして大学の学費を出したいと言っていた。望まれて生まれて祝福の中に育つ。

昔はこういう典型的な幸せが苦手だったが、自分も年を重ねたということかね。今日は体の芯までお酒が回ったようだ。