X2Dは“新ロマン主義”

朝=肉うどん/昼=「七つ森」のパスタ/夜=生姜焼き、煮物、白米、スープ

ご近所のhanaさんが富士フィルムの1億画素機GFX100Sを持っているので、僕のX2Dと一緒に撮影してみることにした。Youtubeの定番「比べてみた」動画を作るためだ。で、いざやってみると、検証動画はかなり面倒くさい。設定もアングルも焦点距離も全て同じにしなくてはならない。光が変わったら比較にならないので、スタジオじゃないと無理がある。それでも個人的に気になるところではあるので、モデルさんをお願いして撮ってみた。

X2DとGFXのセンサーは、ソニー製の同じものを使っている。だから解像度は同じく1億画素になる。新しく発売されたGFX2は1億200万画素とあるけど、おそらくセンサーは同じはず。どうやって200万分増やしたんだろね。新型はAI搭載でAF精度は格段に上がったみたいだ。センサーは同じでも、受けとった信号を画像に反映するときに個性が生まれる。木立の中で人物を撮ると、周りの木々が影響して顔に緑の色が被ってくる。本来肌色に緑は存在しないので、見たときに違和感を感じる。フジは顔色を健康的に整えて出してくる。しかしRAWデータ撮っていれば、その色の差はいくらでも変えることができるし、さほど問題にはならないはず。今回は両機とも45ミリの焦点距離のレンズを使ったのだが、描写性能にも大きさな差はない。なのにX2DとGFX100Sには40万円の価格差がある。普通に考えるならGFXなんだろうが、僕は圧倒的にX2Dの方が好き。価格差を考えてもX2Dの方がいい。僕はずっと機能でカメラを選分じゃなくて、ロマンで選んでいるな。そうでなければローライフレックスの二眼レフなんて使い続けるわけがないよね。新ロマン主義のカメラがX2Dというわけです。

ちなみに、つい先日フジからGFXⅡが発表された。1億200万画素の爆速オートフォーカス機になっているらしい。動くものにもピントが合う1億画素。どこに需要があるのかわからないけど、これもまたロマン。

<2021年9月16日の日記から>

僕が主催する11月のルデコグループ展示に向けて、相談にくる人が多くなってきた。今日も学生がひとりやってきて2時間半くらい話をする。3年生ながら精力的に活動している。先日も学生主催のグループ展に参加していたし、11月のルデコに参加したあとは、個展も開く予定。すごいね。学生時代に何をやるかで10年後が決まる。学生時代にボーっとしていた僕は、その後失われた10年になったわけだ。水曜日は配信の日。いろいろ資料を揃えて準備するのだが、今回配信状態が乱れて止まってしまった。再度入り直すもちょっとグダグダ。スティーブン・ショアの写真集紹介だったが、これはもう一度きちんと説明したいと思う。どうやら“ヴァナキュラー“という言葉がキーワードになってきそうだ。本来フォークとかネイティブと同じ意味合いなのだが、アートや建築においては別の使われ方をしている。今回ショアのインタビューなどをまとめていて「話し言葉のように撮る」という言葉が引っかかった。書き言葉は頭の中のものがワンクッションおいて出てくるが、話し言葉は直接的。でもそこにクセは残る。その辺が写真的だ。「2BChannnelラジオ」を続けることで、なんだか自分の写真に対するアプローチが定まってきそうな感じがしてきた。

<2012年9月17日の日記から>

写真集「da.gasita」が届いた。米沢を中心に山形、福島、秋田そして青森の写真で構成されている。“da.gasita”とは米沢の方言「んだがした」のこと。言葉に意味はなくて相槌をうつときに使う言葉。すべてを丸く収めてしまう言葉だ。子供のころからずっと耳にしてきて、一番残っている言葉だ。写真集のカバーは目に鮮やかな表紙。真っ赤ではなく、マゼンタが入っている。すぐに梱包して、昨年の個展でプリントを買ってもらった方々に郵送した。この写真集ができたきっかけは、昨年6月の冬青での個展で「25枚プリントが売れたら写真集を作ってください」と賭けにもならない申し出を社長が受けてくれて、38人の方にプリントを買ってもらったことによって始まった。だから一番最初に見てもらいたかった。カバーの色を誰かが「さくらんぼ色」と言った。たしかにその色だ。さくらんぼは米沢の名産。これからカバーのことを聞かれたらそう答えることにしよう(笑)