「結論の出ない話を続ける」

朝=鮭のおにぎり、味噌汁/夜=生姜焼きと温泉卵丼

20年近く続く高円寺の写真サークルに呼ばれて、講演と写真のレビューをやってきた。場所が近くて歩いて行けた。最近は、ようやくそういったことが解禁になって出かけることが増えた。今後は東京の東小金井、青森の八戸、そして長野でのワークショップや講演が決まっているので、楽しみだ。

昨日の講演会では、「写真と言葉とコミニュケーション」の話をしたのが、まず最初に二人一組になってもらって「水着撮影会」と「AI写真」について10分間、お互いに意見を交わしてもらった。その際に正面向かって右側にいる人は「肯定派の意見」を、左側の人は「否定派の意見」を言ってもらった。自分が思っていることと違うことを言う場合もあるわけで、これを何のためにやっているかというと「結論の出ない話をずっと続ける」。コミニュケーションってそういうものだと思う。写真も答えがない。答えがないことをいろんな角度から言葉にすることで突っ込み合う。そのための言葉はどうやって得るのかということが問題なわけだが、効率的な方法はないし、効率的に得た言葉は面白みに欠けるんじゃない。「へー」って驚くのは「考えもつかなかった」っていう話だから。無駄なことをたくさんやっている人の方が面白みがある。

<2021年6月19日の日記から>

1年半ぶりに暗室に入った。ある写真家の暗室を間借りさせてもらっているのだが、久しぶりすぎて手順忘れそうになる。今日はとりあえずフィルム現像。8x10インチで撮影したネガをテスト現像。ロジナールという濃縮現像液を1:45に希釈して使う。水温22度、現像時期12分でちょうどいい感じに仕上がった。事務所に暗室があった頃は、少なくとも月に数回は暗室作業をしていたが、事務所閉鎖後はほとんどやらなくなってしまった。一昨年「2Bchannel」を始めたことで時間が取れなくて、というのは言い訳に過ぎない。プリントしたければ時間を作って暗室に入るはず。つまり焼きたいものがないせいだ。最近は、ついついデジタルカメラを手にすることが多くなった。ハッセルのX1D2とシグマのfplの色が気に入ってしまって、頭がモノクロ脳ではなくなってしまった。しかし、いま暗室に入っておかないと先々必ず後悔してしまうはず。強制的に暗室に入ろうと思う。思うだけじゃダメなので、金曜日は暗室に入る日と決めてしまう。習慣をもうひとつ増やすのだ。どうせ大して忙しくはない。金曜日1日くらい空けてもなんとでもなる。中学生の頃、初めて暗室に入った時は興奮した。置いてある器具や薬品はなんだか大人の世界だった。高校生になって、学校に誰も使っていない暗室を見つけると、毎日のように入り浸っていた。自分の家に暗室があったらどんなに幸せだろうかと思っていた。あの頃の原初の気持ちを取り戻す。それには習慣化するしかない。