僕も46歳だ

朝=冷し中華/夜=高円寺「フジ」の定食

9月6日(火)から銀座キヤノンギャラリーで小澤太一写真「赤道白書」が開かれるという案内をもらったので、2B Channnelでインタビューさせてもらうことにした。赤道をまたぐアフリカの国々を撮ったもので、モノクロでまとめられている。会場まで行って収録して、帰宅後すぐに編集して、小沢さんにチェックしてもらって、翌日公開というスピードでアップできた。「小澤太一インタビュー」

https://youtu.be/08RGFE0ABVU

最近、45歳くらいの人と縁がある。小澤さんも46歳だそうだ。先日コラボライブ配信した鈴木心さんも、鈴木麻弓さんもそうだし、そのほかにも45歳の人が周りに多い気がする。自分が45歳の時と、彼らは圧倒的に経験値が高くて驚く。しかし考えてみれば僕が45歳の時に同年代でものすごい経験をしている人はたくさんいたはずで、でも彼らとは接点がなかっただけなのかもしれない。僕はその頃何をしていたんだろう。そうだ冬青で初めて写真展を開いたんだ。そこがスタートだとすると、普通は30歳がデビューだから僕は人より15年は遅れている。ということは今、僕は46歳ということになる。

 

<2021年9月6日の日記から>

zoomによる美術史講座(有料)4期目が始まった。今回は近代から現代にかけての部分をフランス・ソルボンヌ大学で美術史を学んだTさんに、前回の講座の資料と録画した動画を見てもらったことで、より正確な情報を伝えることができるようになった。初回の講座の質問タイムでは、こちらがタジタジなるような鋭いものが多くて面白かった。土日の午後は学生たちとZOOMでやりとりするのだが、以前も書いたけど、ひとり面白いのがいる。彼の写真の傾向から、志賀理恵子の写真集『螺旋海岸』を進めたのだが、今ではもう品切れで版元の赤々舎にも在庫がなかった。それを、学生でありながら18000円出して中古で買ってしまった。しかも副読本の「螺旋海notebook」まで買って読み込んでいる。彼と「志賀理恵子とは何者か」ということで盛り上がる。こんな話ができるのは写真関係者でもかなり少ない。僕は写真にできることは「伝える」ことと「残す」こと、それに「考える」ことだと思っていて、現在「伝える」という点においては以前のような強さはかなり薄れてきた。あとは「残す」と「考える」で、この二つは意外と密接に関わっている。現在を残すことで考えることができる。この辺りを今の学生に伝えているのだが、なかなか難しい。「伝える」写真の方が明快でやっていてスッキリするからね。

 

<2012年9月6日の日記から>

昨日は田原総一郎氏、今日は船橋洋一氏の話が聞けた。世界はこうなっていたわけね。10月1日からはネパールだ。何のカメラを持って行こうか。実はライカMモノクロームを3日間だけ借りて使った。M9をモノクロモードにすれば一緒じゃないか、と懐疑的だったが結論からいうとスバラシイ。シャドーの粘りがいいとかハイライトがどうだとか、高感度が使えるとか、そんなんじゃなくて、撮影していて気持ちがいい。M8、M9をモノクロモードにした時は使える機能の制限、という気がしていたがMモノクロームはモノクロしか撮れないというのがいさぎよさいい。時間がなかったので、夜に駅から自宅まで撮りながら帰ったのだが、面白くていつまでたっても家にたどり着かない。もし、いきなり年収が10倍に増えるようなことがあれば(写真集が売れるとかね)絶対買う。普通のM9じゃなくてモノクロームのほうがいい。だって古くならないんだもの。モニターは相変わらず見づらいし処理速度も遅いが、そんなの些細なことだ。ライカのM型がなんでいいかといえば、ピントがきっちり合うことだ。開放で撮っても驚くほど合っている。感度を1600〜2500にすると、ノイズではなく粒子が出てくるのに気がついた。これが美しい。しかし、いかにスバラシイとはいえ軽自動車一台のカメラを買うわけにはいかない。ネパールに何を持っていくかは当日の朝まで決まりそうにない。