ミニマルとコンセプチュアル

朝 大豆シリアルヨーグルト

昼 栗のリゾット

夜 米沢の駅弁「牛肉ど真ん中」

雨。肌寒いんじゃなくて、芯から寒い日に、千葉の佐倉にある「川村美術館」へ。ここは年に一度は来る。一番好きな美術館かもしれない。東京駅八重洲側近くから直通のバスが出ていて、遠いけど意外と便利。朝10時ちょっと前に出て11時には美術館につける。晴れたら広い庭の中でお弁当を食べるつもりだったが、この天気では無理なので、まずは館内のレストランで昼食。

さて、美術館では現在、「ミニマル/コンセプチュアル」の企画展をやっている。1960年代からアメリカを中心に、美術はミニマルとコンセプチュアルの時代になっていくのだけど、川村美術館の今回の展示は、ドイツデュッセルドルフにあったフィッシャーギャラリーで扱われた作品を中心としたもの。工業製品や既製品を使い、作者の感情を廃した「じゃない美術」だ。当時いち早くその存在に目をつけデュッセルドルフで、ギャラリーを開いていたフィッシャー夫妻の膨大なコレクションと資料が展示されている。その中には写真だとベッヒャー夫妻のものもあるし、ゲルハルト・リヒターのフォトペインティングもあった。かなり大きなスペースを使っての企画展で、じっくり見ていたらかなり時間がかかった。

常設展も昨年とは違った作品が掛けられていて、あっという間に3時半の帰りのバスの時間になってしまった。できればあと1時間バスが遅ければといつも思ってしまう。

 

<2007年10月23日の日記から>

はちみつロック、という名の梅酒。

写真の審査を終えたら、次はコンテストの講評を書かなければならない。見るのはこれほど楽しいことはないが、それにコメントをつけるのは毎回苦労する。基本は、なぜこの写真を選んだのか、ということをコメントとして書く。金賞を選ぶ基準はといえば、上手い下手より「すげなあ、こんなの撮れない」につきる。

半日かけて書き上げたところで新宿へ。今日は竹下太郎写真展の初日。コニカミノルタフォトプラザが若手写真家を発掘するためのアワード、フォトプレミオ受賞展だ。

彼はフィリピンの島を舞台に作品を作っている。僕が南の島のシリーズで撮ったカオハガン島も入っている。タイトルは「望郷」20歳の年齢で感じる望郷の意味は作者コメントにある。正方形の画面のモノクロ写真。新しさはないが、いつまでたっても古くはならない写真だと思う。

今回のコニカミノルタプラザは3ブースともモノクロ。ギャラリーAの平松伸吾もよかった。どこか醒めた熱さを感じる写真だ。

ギャラリーCは長野重一。あきれるくらい凄いプリントだ。AとBが「まだまだ子供だね」と思えてしまうほど。

閉館後、10人ほどで竹下太郎の祝賀会。僕が竹下太郎くらいのプリントを作れるようになったのは35歳くらいだったなと飲みながら思う。