雨に日に履ける靴が欲しい。
長靴でもいいんだけど「それ履いて一緒に歩くのは勘弁して」と妻に言われる。
ネパールに行く前にゴアテックス素材のトレッキングブーツを買った。しかしこれが雨の日に滑る滑る。最悪だったのが雪の上で、派手に二度転んだ。履くのが嫌になり今では靴箱の奥。デザインは良かったんだけど雨の日に使えないブーツはねえ。
本当は以前日記に書いた写真家の小林紀晴と石川直樹に薦められたダナーライトがずっと欲しかった。でもこのブーツ、定価で4万円以上するのだ。いくら10年持つと言われても。
しかしl靴を買いに行く度にいつも気になる。一昨日、妻のパソコンを見に行ったついでに同じビルにあった靴屋に入ったらダナーライトが置いてあった。
編み上げをほどいて足を入れてみるとズボッと格納されるように足が靴に収まった。なんだこの感覚。
むかしスキーをやっていた頃に履いていたラングというスキー靴を思い出した。履きづらいが一旦足をいれてしまえば天国のようなブーツだった。気に入ってしまって10年以上直しながら履いていた。
値札を見ると44100円。定価でしか売ってない。たしかネットでは3万円台前半で売っていた気がする。サイズは分かったわけだし、と売り場を離れた。
後は他の物を薦められても目に入らない。家に戻るとすぐにAmazonだの楽天だの、価格.comだのを調べるがどこも在庫無しと出てくる。どうやら現在のモデルは今あるだけのようだ。
聞けば次に作られるときに今のクオリティが維持できるか分からないという噂が出て在庫が払底してるそうだ。しかもダナーライトがは完全ハンドメイドゆえ左右のサイズが違ったり内装によれがあったりステッチが曲がっていたりするのは当たり前なので通販でなく現物を見てかうのがいいとされているとも。
となるとあそこで買わなかったことを後悔した。「このモデルは在庫がこれだけになります」と言ってたなあ。
翌日再び妻とともに靴屋に。そして定価でダナーライト黒を買ってしまった。昨日はベーシックな茶色がいいと思っていたのだが、一晩考えて黒にした。これがカッコいいんだ。人生で一番高い靴。嬉しくてお店から履いて外に出た。
今年になってMacbookProやEOS5DMark3を買ったのだがちっとも幸せになれなかった。まさか靴を買っただけでこんなに幸せになれるなんて。
思わず歩幅が大きくなる。まだまだ革は硬いがフィット感は最高だ。