『da.gasita』が届いた

朝=焼き餅/昼=新年会

午前中に『da.gasita』が自宅に届いた。初版は2012年9月発行だから10年以上経っての増刷再販となる。レイアウトも内容も初版と全く同じ。唯一違っているとすれば、裏表紙にISBNコードが入っていないこと。ISBNとは書店流通のためのもので、バーコードを印刷する必要がある。それがブックデザインを著しく損なう。そこで今回は冬青社経由で販売する300部以外はコードを入れないことにした。だから裏表紙がすっきりしている。その代わり書店流通させないので、僕の分の700冊は全部手売りで捌く必要がある。

家に運び込まれた写真集はリビングを圧迫している。届いたのは250冊に過ぎないが、玄関から運ぶだけでかなりの重労働だった。一箱開けて中から1冊取り出してみた。初版と印象が違う。すっきりとした深い黒。初版の黒とは違う。今回思い切って重版して良かった。10年間の時間が感じられるものになった。

<2022年1月10日の日記から>

快晴。午前中に買い出し。昨日の雪が凍っていた。10年以上履いているダナーライトはビブラムのソールなのでツルツル滑る。「コメダ」で朝ご飯。いつ行っても満席。妻はナポリタンを頼んでいた。コーヒーが美味しい。けど、まあまあの値段。帰りに、非常食的なものをセブンで買い込む。「あんかけ焼きそば」は外せない。「食べやすい玄米」というレトルトパックもあったのでそれも買ってみた。これはレトルトカレー用に使う。家に戻って和室用に買った新しい石油ストーブを点火してみる。本当に欲しいやつは3万円もするので、あきらめた妻が選んだのが「トヨトミ」というメーカーのもの。「小型で使いやすそう」という彼女の意見で購入。僕はいま食堂で使っている「コロナ」がいいと主張したのだが、基本的に僕の意見は通らないことになっている。でも結果的にいい感じではある。コタツで編集ソフトの設定をYoutubeを見ながらやっていたら、2件ほど即対応しなければならないことができて、2階の事務所部屋へ。ここには知り合いからいただいた「アラジン」の石油ストーブが置いてある。うちは隙間風が通る古い一軒家なので、エアコンとかファンヒーターよりも、石油ストーブのほうが威力を発揮するのだ。そういえば、昔マンションに住んでいた時は暖房器具って置いてなかったなぁ。あの頃はエアコンだけで十分暖かくて、寒くて目がさめるようなこともなかったし。でも、寒いけど石油ストーブのある今の生活の方が気に入っている。お湯が沸かせてお餅焼ける。いつも言っているけど「寒いのは嫌いだけど、石油ストーブは好き」なのだ。

<2007年1月10日の日記から>

築地仁写真展「垂直状の、(領域)・06」を青山のDAZZLEを見に行く。ずっと続いている築地さんのシリーズでタイトルには深い意味が隠されている。築地さんのプリントを見ては毎回驚くが、近頃はあきれてきた。どう考えても、こういうプリントはできない。目を近づけて見ると確かに35ミリの情報量だし、そんなにシャープではない。なのにプリントから20センチ離れると、とたんに立体感を持ちクリアに見える。輪郭のエッジが立っているのだ。何度か築地さんにプリントの話を聞いているのだが一度詳しく体系的に聞いてみたいものだ。それにしてもプリントから受ける印象はドライだ。乾いている。でもカサカサじゃない。真夏の乾いた地面に打ち水がしてある感じ。写真の中に情緒はない。対象物に向けられた愛もない。ただただ1枚のプリントのためにすべての情熱がそそがれている。