10年目のダナー

朝 そら豆と蛸の玄米フィットチーネ

夜 胡瓜としらすのサラダ、厚揚げとベーコンに煮物、カツオのスパイス炒め、白米、豆腐の味噌汁

ダナーライトを買ったのって10年前だったんだ。ソールは3回張り替えたがまだ現役。言われていた通り本当に10年持った。好きすぎて数年間はどこに行くのにもダナーだったから、僕の周りにダナーが浸透していった。気がつくと足元は皆んなダナー。その後、大きく値上がりしてしまって新しいものを購入することはないが今でも何かあると履いている。ダナーは高い買い物だったが、いつもはどうしても安物買いをしてしまって後悔することが多い。スペックだけを見ると、とてもいいもののような気がするのだが、結局は使わなくなる。そんなものが事務所部屋には散乱しているといっていい。

日曜日は初夏並みの気温で汗ばむほどだったが、家でおとなしくしていた。二日間体調がパッとしなかったので、もしかすると、もしかして、と思ってしまう。幸いなんともなく体調は普段通りになったのだが、早めに予定はキャンセルしてしまった。いきなり時間ができたので、先日仕入れたスイッチャーのセッティング。ソフトウェアと連動させると様々なことができるので、あれこれ試してみた。セッティングに半日かけてしまった。これは仕事なのか? 趣味なのか?

 

<2013年4月11日の日記から>

ダナーライト。雨に日に履ける靴が欲しい。長靴でもいいんだけど「それ履いて一緒に歩くのは勘弁して」と妻に言われる。ネパールに行く前にゴアテックス素材のトレッキングブーツを買った。しかしこれが雨の日に滑る滑る。最悪だったのが雪の上で、派手に二度転んだ。履くのが嫌になり今では靴箱の奥。デザインは良かったんだけど、雨の日に使えないブーツはねえ。本当は、以前日記に書いた写真家の小林紀晴と石川直樹に薦められたダナーライトがずっと欲しかった。でもこのブーツ、定価で4万円以上するのだ。いくら10年持つと言われても。でも、靴を買いに行く度にいつも気になる。一昨日、妻のパソコンを見に行ったついでに、同じビルにあった靴屋に入ったらダナーライトが置いてあった。編み上げをほどいて足を入れてみるとズボッと格納されるように足が靴に収まった。なんだこの感覚。むかしスキーをやっていた頃に履いていたラングというスキー靴を思い出した。履きづらいが一旦足をいれてしまえば天国のようなブーツで、気に入って10年以上直しながら履いていた。

さて、件の靴の値札を見ると44100円。定価でしか売ってない。たしかネットでは3万円台前半で売っていた気がする。サイズは分かったわけだし、と売り場を離れた。後は他の物を薦められても目に入らない。家に戻るとすぐにAmazonだの楽天だの、価格.comだのを調べるがどこも在庫無しと出てくる。どうやら現在のモデルは今あるだけのようだ。聞けば、次に作られるときに今のクオリティが維持できるか分からないという噂が出て、在庫が払底してるそうだ。しかもダナーライトは完全ハンドメイドゆえ、左右のサイズが違ったり内側によれがあったりステッチが曲がっていたりするのは当たり前なので、通販でなく現物を見て買うのがいいとされているとも。となるとあそこで買わなかったことを後悔した。「このモデルは在庫がこれだけになります」と言ってたなあ。

翌日再び妻とともに靴屋に。そして定価でダナーライト黒を買ってしまった。昨日はベーシックな茶色がいいと思っていたのだが、一晩考えて黒にした。これがカッコいいんだ。人生で一番高い靴。嬉しくてお店から履いて外に出た。今年になってMacbookProやEOS5DMark3を買ったのだが、ちっとも幸せになれなかった。まさか靴を買っただけでこんなに幸せになれるなんて。思わず歩幅が大きくなる。まだまだ革は硬いがフィット感は最高だ。