パリのオープニングパーティに何を着ていくかという問題は、友人に全部借りるということで乗り切ることにした。
夜の正式なパーティでなければ黒に近い濃紺のスーツでいいそうだ。スーツやシャツはサイズが合わないと果てしなくみっともないことになるのだが、友人のサイズがあつらえたようにピッタリだった。
ネクタイの締め方から着こなし全部教えてもらうというありさま。以前にもこんなことがあったなと思い返したら新聞社の入社式前夜だった。
あの時買ったスーツは会社にいる間一度も袖を通すことはなかった。
フリーになってもスーツを着るのは数年に一度。大人のお約束を知らずに生きてきた。
これでまたひとつクリア。しかしスーツにコートに革靴に、ポートフォリオにカメラとなると、それを収納するバックがない。しかもカメラはシノゴを持っていきたいと考えているのだ。
今日は日本カメラ月例コンテスト1月号の審査だった。今回の担当はモノクロ部門。応募者の平均年齢は60歳といいてもいいくらいだ。四十五十は洟垂れ小僧の世界だ。インクジェットプリントの応募者と、銀塩プリントの割合は半々近くになっている。軽く2千枚を越す応募だった。
帰りにヨドバシカメラによってパリ用のフィルムを購入。ほんのちょっとで3万円を越した。いったいパリ行きにいくらかかるのやら。