仕入れ完了

朝=ホットサンド、野菜スープ/夜=豆腐とひき肉のルーロー飯、小松菜と厚揚げ炒め、味噌汁

京橋でやっているT3フォトマーケットへ。ワークショップ2B&Hで参加するのも、かれこれ3回目になる。今回は僕は出店せず、買う方に回る。現金をジャケットのポケットに入れて気に入った写真集を次々と買っていく。大小合わせて9冊。数ある中で買おうと思うものには傾向があって、装丁がしっかりしているもの、ZINEは基本的に選ばない。割としっかりした作りのものが好み。価格帯は5000円以下のもの。3000円台が多かった。今回は「よければ買う」ではなく「ライブ配信用に買う」という名目があったので、積極的に購入。気持ちよかったが、ぐったりもした。カメラも1台購入。雑誌『写真』の編集長自らジャンクカメラを売っていたのでキヤノンオートボーイPRISMという1989年製のものを1000円で。ちゃんと動くかな。2CR5のリチウム電池も買わないと。

京橋から小伝馬町のギャラリー「MONOGRAPHY」へ。市ノ川倫子写真展の最終日だった。滑り込みで見る。ここでも写真集2冊購入。これでライブ配信のネタは十分に仕込めた。

 

<2021年10月10日の日記から>

iPad mini6が届いた。発表直後の9月15日に注文したのだが1ヶ月近くたってようやくだ。Apple製品を使いはじめてから、もう何代目になるだろう。2011年のiPad2から始まって初代mini、11インチ、11インチPRO、昨年買った12.9インチPROと5台使っているので10年で6代目となる。律儀に2年に一台購入していることになるな。昨年、12.9インチモデルをマジックキーボードと一緒に購入して性能的には満足していたのだが、持ち運ぶには重すぎる。僕にはiPhone SEの文字は小さくて見えないので、どうしても日常的に使うのはiPadになる。最近は撮影時のストレージがわりにも使っている。そこで待望の新型mini登場だったわけだ。初代miniとは比べ物にならないほど進化していてクリアで見やすい。軽くて持ちやすくて、これで電話ができればiPhoneはいらないんだけどな。今この日記を書いているのは12.9インチのiPad。パソコンは僕と妻のを合わせてMacbook Proが3台。iPhoneが夫婦で2台、妻のiPadが一台。なんなら娘もMac派。家中Appleだらけ。iPhone3導入に合わせてMacに変えてからWindowsもAnndoroiも全く触ってもいない。立派な信者に育ったわけだ。よほどのことがない限りApple製品を買い続けていく良いお客さんだ。

<2014年10月10日の日記から>

製造中止になって久しい印画紙コダック「エクタルア」が暗室の棚の奥からひょっこり出てきた。大四つ切りで50枚。それを使って『午後の最後の日射』のプリントをする。このシリーズはオリジナルが1セットあるだけで、アザープリントは存在しない。「エクタルア」が製造中止になったため、他の印画紙では焼きたくなかった。印画紙には使用期限がある。もうギリギリというところだろう。4年ぶりに「エクタルア」で焼いてみた。この印画紙は表面が縮緬状の風合いがあり、銀の量がたっぷりあってプリントしがいがある。ただしコントラストは3号相当一種類のみ。ネガの状態が悪いとプリントコントロールは極めて難しい。まる一日かけて、25枚の印画紙を使って3カットプリントしたのだが、翌日乾燥した時点で確認すると、なんとか容認できるのは1カット2枚だけ。さすがにため息が出た。それはそうだ、写真集用に焼いたプリントはそれこそ何十枚と焼いた中の1枚なのだ。もう一度それを再現しようと思っても簡単にはいかないはずだ。それにネガの調子が悪いのだ。まだ露出がしっかり把握できていなかった頃なので、オーバー目のネガが多い。でも不思議なもので、うまく焼けると、それが力強さになったりする。残りは25枚。なんとか印画紙の感じはつかめてきた。限られた枚数で、どのくらいOKプリントを残すことができるだろう。

T3フォトのマーケットに「2B」ブースあり

朝=餅入り肉うどん/夜=枝豆のダシ、タコとカリフラワーのスパイス炒め、豚しゃぶ、その他諸々

10日(月)にルデコの搬入なので、ちょっと慌ただしい。相談者がやってきてモノクロバライタのプリントを見せてもらう。ひさしぶりに触れる印画紙の感触。あの独特の厚みというか質感。

その後に「2B Channel」新企画に出てもらう学生ふたりと会う。話していると、なんだか自分の若い頃が恥ずかしくなる。11月から企画を始めることになった。まずはカメラを買いに行くところから、興味が続いてくれれば展示や印刷物にするまでやってみたい。今まで2B &Hでやってきたことを動画にするのが狙いだ。

夜は、ここ数年八戸でのワークショップを一緒にやってもらっている本田夫妻と僕の家で会食。やっぱり八戸は美味しいという話ばかりになる。9日(日)は、京橋駅で行われるT3フォトのマーケットに参加する。本田さんたちは出店し、僕はお昼過ぎに顔を出す予定。ライブ配信のネタのために本を物色するつもり。

 

<2021年10月9日の日記より>
ファンキーとリアリスム。2BChannnelではお馴染みの渡邊浩行さんが勧めてくれた「ヒロ田中」の展示を原宿まで見に行った。Webで見ていたものより格段に面白い。本人もファンキー。今回の展示作品が入っている写真集はイタリアから出ていて、なんとアルルフォトフェスティバルのダミーブックアワード受賞作品だった。話を聞いていると「わらしべ長者」そのもので、拾ったレシートが元でアルルでの受賞、そして現在の活動に繋がっている。あまりに面白くて思わず2BChannneldeへの出演を依頼。さすが渡邊浩行さん、面白い人知ってるわ。原宿から銀座の永井画廊へ。オーナーの永井龍之介さんには昨年12月、2BChannelに出ていただいた。永井さんといえば「なんでも鑑定団」で長年鑑定士を務めていた美術界のビッグネーム。今日は、現在永井画廊で開催中の高木公史展「バロック」の対談相手に指名していただいた。残念ながら作家の高木さんはドイツ在住のためお会いできなかったので、永井さんとふたりで、高木作品を考察していくということになった。高木さんの絵画は写真をベースに描く「フォトリアリスム」で、ゲルハルト・リヒターの影響がある。描かれているものは写真より写真を感じる。そこで、写真をやっている者としての僕の目を通して、高木さんの作品について話した。タイトルの「ゴシック」にも意味合いが深く、全ての行為が重曹的。高木さんがドイツで現代アーティストと位置付けられているのはそのせいだ。この対談は「永井画廊塾」というYouTubeチャンネルで配信されることになっている。ぜひ、視聴してください。対談後、永井さんと銀座「ライオン」で1時間ほどビールを飲んだ。お店は満員で「銀座に灯りが戻った」と永井さんが言っていた。

<2003年10月9日の日記から>

今日は、「みのもんた」の日。2ヶ月に一度やってくる。いつも時間はないが撮影カットは多い。今日も7ページ分6カットを撮るのに20分しかない。テレビの収録後、セットを片付けずそのままにしてもらって撮影する予定。リハーサル時にセット内容の確認をして本番終了を待つ。打ち合わせをかねて、外で昼ごはんにするが食べた気がしない。緊張しているわけではないが、呼吸が浅くなっている。なんか重苦しい。終了20分前にスタジオ前に入り、ライトの準備。ストロボは面倒なのでRIFAライトというハロゲンライトを2灯。お客がはけると同時にスタジオ入り。まずはメインカットとなるカメラクレーンに乗ったみのさんの撮影。ハッセルに80ミリをつけてカラーネガとモノクロネガの両方を撮る。今回の撮影は、カラーグラビアであえてモノクロという設定だが、念のためカラーでも撮っておく。続いてスタジオ内で場所を変えて次々に撮影。ポラを見ている時間がもったいないので即本番。2台のハッセルとマミヤ6とD60をとっかえひっかえ使う。アシTが次々とフィルムを詰め替える。スタジオに入ってからきっかり30分で終了。撮影は正味20分。昨日の撮影の納品をすませ暗室に戻る。D60で撮った分をモノクロで出力してみる。これがきれいなんだな。なんか自分の首を絞めているような気になる。アナログモノクロプリントは、仕事上ではいらないのじゃないか。そんな気持ちにさせる仕上がりだ。明日はフィルムからのプリントをする。やっぱりアナログはいい! ということになるのだろうか。

安いものには、、、

朝=タコとオクラのパスタ/おやつ=大判焼き/夜=マグロ丼、温玉、シジミの味噌汁

かなり久しぶりにディチェコのパスタを食べた。小麦のパスタってやっぱり美味いんだな。新社長の野口さんに会いにギャラリー冬青へ。新しい冬青の話。今月の展示では小林伸幸「奥秩父」をやっていた。ひさしぶりにプラチナプリントのすごいのを見た。モチーフとプリントの和紙との相性がいい。僕も、ちょうど和紙にデジタルプリントしようと考えていたので、その最高画質を見ることができて面白かった。

ある媒体の仕事でハッセルのX2Dを借りられることになった。前回は外にも持ち出さず、触るくらいで終わってしまったが、今回はガッチリ撮影してくる。仕事になったのは嬉しいのだが、触っているうちに欲しくなるのではというのが心配。FX 30も届いてないというのに。そのFX 30用にSDカードを買おうと思って、前々からコスパがいいと言われていたキングストンのUHS-2V90の128Gが、Amazonで1枚8356円と激安で売っていたので即2枚購入。「今すぐ購入」でクリックしたのだが、直後にメールに入ってきた明細を見て驚いた。なんと配送料が35000円! そんなことってある? すぐにキャンセルしたのだが、メールを見なかったら間違いなく引き落としまで気が付かなかった。いや引き落とされても気がつかないかも。調べてみたら、今こういう配送詐欺が横行しているようだ。なるほど「安いものには訳がある」と昔からいうわけだ。

 

<2021年10月8日の日記から>

京都グラフィをちゃんと見るには、どうしても3日はかかる。でもせっかく京都に来ているから観光もしたい。なので朝6時に清水寺に向かう。ここは早朝から開門していると宿の人が教えてくれた。観光客がほとんどいないので清々しい。

3日目の目玉は二条城での展示だった。「生花と竹のオブジェがいい」と聞いていて「えー、写真じゃないのか」と思っていたのだが、素晴らしかった。これだけ見に行ってもいいと思う。竹でオブジェを作ったアーティストのインタビュー動画が流れていて「制作で使った竹は90%再利用する。アートだからといって環境を壊すような行為はしたくない」と言っていて、銀塩写真をやる身としてはうなだれてしまった。二条城の展示がいちばんかと思っていたら、KG+枠「石橋英之 Latent」の登り窯跡地での展示がすごすぎて、、、日帰りならこのふたつを見るのがおすすめだ。自宅に帰り着いて、猫番してくれていた娘がもう一晩泊まるというので、お土産の鯖寿司を家族で食べてほっと一息していたら、家が突然揺れて携帯がキュンキュン鳴り始めた。テレビをつけたら、電車も止まっているようで、タイミングよく帰ってこられて本当によかった。

<2003年10月8日の日記から>

白菜とナスの漬物でご飯。日本に生まれてよかった。インテルの広告撮影3回目。冒険家の石川直樹氏がモデル。七大陸最高峰登頂やPole to Poleで有名だが、世界中を冒険しているわりには本人は華奢な体つきで驚いた。背も高くないし、筋肉バリバリという感じもしない。どこにあんなパワーが隠れているのだろうか。登山家野口健を撮影した時は「ああ、なるほどこういう人が山を登るのね」と思ったが、石川氏は拍子抜けするほど「普通」だ。

午後3時からの撮影なのにアウトドアな感じをださなくてはならない。もう近頃3時には陽は傾いている。スタジオが駒沢公園に隣接しているので、まずメインカットとなる絵を公園内で。場所を変えて4カット続けざまに撮る。すぐにスタジオに帰りHMIライトを使って残り3カット。お日さまとの戦いでもある。1時間半で10カット全て撮りきる。5時にはもう日が暮れていた。ああ、もう10月だものなあ。暗室に戻り確認用に撮ってあったデジカメから2枚プリント。デジカメで撮ったものにいい表情のものがあったのだ。ポラは本番に使えないが、デジカメなら大丈夫だ。後は明日のポジの仕上がりを見ていい方を選べばいい。こういうのはデジカメの恩恵だな。

3f

朝=大根おろし雑炊/夜=歌舞伎町の四川料理

2B Channelにも出てもらっているIさんが「バルナックライカが欲しい」と言い出した。なので新宿の北村写真機店で待ち合わせてお買い物。自分の服を買うときでも妻の買い物に付き合うのは拷問に近いが、カメラを買うのに付き合うのは楽しみでしかない。彼はデジタルライカは使っているがフィルムライカは触ったことがない。そういう時代なのだ。普通ならレンズが共有できるM3とかM6とかを選ぶところだが、デザイン優先でバルナックライカがいいということになった。戦後に作られてもっとも流通量が多い3fというモデルを中心に物色。セルフタイマーがない方がスッキリ見えるとか、3gの方がファインダーは見やすいけどデザインが良くないとか、いろいろと迷ってライカ3fのセルフタイマー無し、調整済み半年間の補償付きを7万5千円、エルマーの50mmf3,5を3万5千の合わせて11万円で購入することになった。カメラを買って嬉しそうな様子を見ているのが嬉しいというか、ライカっていうカメラはすごいね。1951年に作られたものが71年経っても人を喜ばせるのだから。

 

<2021年10月7日の日記から>

京都の2日目。夜は、1年ぶりに数名で居酒屋に入った。京都グラフィを2日間見て、マットに入れて額装した写真はひとつもなかった。どこかでマット額装の写真もあるのかもしれないが、おそらくごく一部。こうなってくると、むしろ目新しい感じに映るかもしれない。僕が2020年に出した『じゃない写真』は写真が変容しているという話だけど、今年の京都国際写真展は、そもそも写真じゃない展示が多い。現代写真に免疫がない人にとっては面食らうし、今まで「写真展」を見たことのない人にとっては、お化け屋敷みたいで面白いはず。そうは言ってもいいプリントを見ると心底目が喜ぶ。2日間見た中では、アーウィン・オラフ「森の中」の作品が良かったなあ。メイキング映像も食い入るように見た。撮影シーンは興味深々。この話は来週の「2BChannel 」でやろうと思っている。

 <2012年10月7日の日記から>

今回のネパールはおいしい。ネパール7日目。高度2900メートルの山の上の村からポカラに降りてきた。昨年12月に訪れた時とほぼ同じコースを辿っているのだが、その変わりように驚いてしまう。ホコリくさかったポカラの町には本格的なエスプレッソマシーンを備えたカフェができていて、土産物屋の店先には10ヶ月前には見られなかった中国語の案内が並んでいる。どこでもwifiが飛んでいて、携帯の電波が届かない山の中の食堂にも「Free wifi」の看板が出ていた。首都カトマンドゥ(今はカトマンズとは呼ばないそうだ)の雑踏を歩いていると心なしか道ゆく人がこざっぱりしているように見える。それと野菜や果物を売っている屋台が減って、靴やカバン、洋服を売る屋台が増えた気がする。そこはどこも人だかりができていて、バーゲンセールのワゴン状態だ。行く先々で「あれ、こんなお店あった?」と思ってしまう。行く先々でお店がどんどん増殖している。この感じは20年前のバリ島に似ている。5年後のネパールはどう変わっているんだろう。今回は結局ローライフレックス2.8EとトライXを持ってきた。デジカメは5月のインドネシア同様iPhoneだけ。出発前夜、ローライSLXとハッセルとローライフレックスを順番にカバンに入れては出してを繰り返した。昨年のメインははペンタックスK-5だったから、同じルートを辿ってもまったく違った見え方をする。ローライでは、K-5の時に見向きもしなかったようなところばかり撮っている。今回は珍しくフィルムの消費量が多い。一週間で24本。後は戻りの日程だが軽く30本はいきそうだ。明日にはカトマンドゥに戻る。ネパールの旅も終盤戦だ。

 

タイトルは「DESTINY」

朝=コロッケホットサンド、野菜スープ/夜=タコとカツオの玄米炒飯、オクラとトロロ芋のお汁

午前中から打ち合わせでお客さんが二組。20年前にお世話になった編集者と仕事ができることになった。ここにきて再び紙媒体の仕事が増えてきた感じ。

小雨の中、新宿御苑の「ギャラリーシリウス」に戸澤裕司さんの写真展準備中に伺った。せっかくなので水曜日の2B Channelライブで個展を紹介させてもらおうと思ったのだ。タイトルは「DESTINY」。あらかじめ決められた運命とか宿命と訳される。戸澤さんは数年前に左目を失明して、右目も中心が欠けているそうだ。コロナになり生活も一変する。その中で新宿を撮り始めたそうだ。展示期間は10月6日から12日まで(日曜休館)。

 

<2021年12月6日の日記から>

2泊3日で、京都グラフィへ。ずっと5月開催だったが、昨年から9月、10月になっている。仕事ではないのでカメラは「GR3X」。40ミリがちょうどいい。いつも先斗町の「三福」という鴨川べりの小さな宿に泊まるのだが、夜の先斗町通りは、昨年同様、閑散としていた。夜は「鳥彌三」という水炊きのお店へ。20年以上前に食べた時の味がずっと忘れられず、今回思い切って行ってみた。運良く川に張り出した「床」で食べることができた。ここの雰囲気がバリ島そっくり。ひさしぶりに外でご飯を食べることができた。

<2018年10月6日の日記から>

たこ焼きがおいしい季節になってきた。フィラデルフィアからやってきた便器を見に、上野まで行ってみた。「デュシャン ・人と作品」上野国立博物館。「泉」というタイトルがつけられたこの便器は、写真でさんざん見ていたが、本物は初めて見た。便器は思ったより小さかった。もともとの「オリジナル便器」は壊されたということで、現在残っているのはレプリカということになる。なぜかというと、この便器はデュシャンが作ったわけではなく、当時普通に売られていた既製品だから。つまり「本物」と「レプリカ」に差異はない。デュシャンの認めた便器は、世界中で200個以上あるそうだ。美術史をやると絶対出てくるのがこのデュシャンの便器。作品タイトルは「泉」。洒落てる。とにかくこの便器が美術の世界を根本的に変えたということになっている。なので「本物」を見にいったわけだ。残念ながら「大ガラス」は東大駒場にあるレプリカだったが「車輪と椅子」や「階段を降りる女2」は本物がフィラデルフィア美術館から来ていた。初期の絵画がいい。テグスをキャンバスに貼り付けて描いた『チョコレート粉砕器』という作品がことのほか好み。第一次世界大戦を挟んだ激動の時代にアーティストになり、どんどんスタイルを変えていって、ついにはアートをやめてチェスのプロになってしまう。多彩なというか多才というか、人生いそがしかっただろうな。次の日は東京写真美術館2Fの「愛について アジアン・コンテンポラリー」を見てきた。ここ10年くらい、コンテンポラリー(頭痛が痛いになってるな)写真のほとんどを占めているのがポートレートだ。今回も全ての作家がポートレート。個人的な問題を通して社会性を浮かび上がらせる。「私の話を私達が考える」という方法だと言える。それぞれの個人やコミュニティや国がかかえていることを写真にしている。だから見て楽しいということはなく、テキストを読むことをきっかけに考えることを要求される。巨大なプリントを前にいつも居心地の悪さを感じる。日本代表は須藤絢乃の「幻影 Gespenster」。彼女の初期代表作で、今年6月に六本木2121で展示されていたのも含め何度も見ているが、このシリーズは見ればみるほど面白くなる。今回はある仕掛けに気がついた。自分もやってみようと思っていたことだった。3Fはコレクション展。地域、年代を超えたグループ展みたいで面白い(笑)。こちらは「考えるな感じよ」でいいようだ。見ているだけで楽しい。視覚的な欲求にこたえてくれる。「たのしむ、まなぶ、夢のかけら」甘いタイトルがいい。展示の中にユージン・スミス「カントリードクター」があった。写真が写真らしくふるまえた時代の写真だ。昔々、こんな写真が撮れたらいいなと思っていた。もう40年も前の話だ。

結論が出た

朝=肉蕎麦/夜=胡瓜とオクラの出汁和え、とり唐と蓮根とセロリの炒め物、鰹と三つ葉のオイル焼き、玄米、味噌汁

急に打ち合わせがなくなって予定がすっぽり空いた。最近では珍しい。昨年は映画を観る習慣というのをつけて毎週映画館に行っていたのだが、コロナやら何やらで今年は全くと言っていいほど行けてなかった。そこで新宿バルト9のサイトを見て何かやってないか調べてみた。引っかかったのが「四畳半タイムマシンブルース」。配信で何となく見ていたアニメなのだが、映画になったようだ。積極的というより消去法で選んだのだが、面白かった。伏線回収ものだから後半とか夢中で見ていた。僕も学生時代は四畳半に住んでいたことがある。冬よりも夏がどうしようもなかった。エアコンなんてないから夜は眠れないくらいに暑い。鍵もかけたことなかったので、帰ると友人が大事な備蓄食料を食べていて喧嘩になったことも。タイムマシンがあったら戻ってみたい。

バルト9を出て新宿に歩くとApplesストアがある。実は昨日の日記のFX30かα7Ⅳかという問題は、アウフヘーベンしてiPhone14ProMaxではないかと思い始めた。2週間前にAppleストアに行った時はものがなかったが、さすがにもう在庫してるだろうということで店員に聞いてみたら「Proシリーズは全製品、全て在庫がなく、次回入荷も全くわかりません」と。14は売れてないんじゃないのか? どうやらどこにもないらしい。メールを見るとソニーストアからFX 30の発売開始のお知らせが来ていた。あれやこれやクーポンがついてプロサービス価格だと税込23万円くらいだった。APS-C用のレンズ15mmF1.4と組み合わせても 30万円ちょっと。これってレンズ込みでもα7Ⅳのボディとそんなに変わらない。これは多分バカ売れするはず。なので買ってみることにした。10日後に届くみたいだ。

 

<2021年10月5日の日記から>

本づくり。最近写真集を作る手伝いをしていて今日も打ち合わせだった。いろいろな写真集を広げながら、作りたい本のイメージに近いものを探していく。その中でも熊谷聖司の「眼の歓びの為に 」がサイズ、装丁、内容ともに素晴らしい。この写真集、なんと作家名が入っていない。

「眼の歓びの為に 指の悦びの為に この大いなる歓喜の為に わたしは尽す」

たくさん写真集を作ってきたものだけが言える言葉だな。僕はいつも「役に立たない写真集がいい」」という言い方をしてきたけれど、つまり「眼の喜びの為」のものということ。L版にプリントされた写真をテーブルに並べて行く。この作業はいつやっても面白い。並び方と組合せでどんどん世界が変わってくる。そして流れができてきたところでそれを壊す。そしてまた作り直す。目指すはどのページから見ても大丈夫なもの。作業を続けて行くうちに自分の本も作りたくなってくる。来年2月の松本の本を作ったら、次は「自分の本を作る」と、宣言しておく。

<2016年10月5日の日記から>

「demain」入稿完了。写真集デザイン打ち合わせと、印刷入稿作業。1時半に冬青に行って高橋社長と、2時からはデザイナーを交えて打ち合わせ開始。初めてのデザイナーの方で、ご挨拶もそこそこにダミーブックを見せてイメージを伝える。とはいえ、そのままでは商業的に成立することは考えられないので、どうやって現実に落とし込むか話し合う。冬青の本は全国書店流通が大前提。すると色々な制約が生まれてくる。基本的に冬青の本はハードカバー。本体をカバーで包む方式だ。これは書店と出版倉庫を何往復もするので、表面が汚れたらカバーだけ付け替えるようにするためだ。だからクロス装丁のようなデザイン性の高いものはNG。流通時に汚れたり角が折れたら廃棄になってしまうからだ。書店流通には本の裏面にISBNというバーコードも必要で、これもデザイン性を大きく損ねる原因になる。しかし今回は前作と違って本のデザイン性がとても重要になる。デザインを優先すると流通はできない。手売りになる。流通を取るか、デザインを取るか。「300部だけ特装版はできないだろうか。300冊なら多少高くても手売りで売れるはず」高橋社長は渋い顔をしたまま一言「コスト的に無理です」。もっともな話だ。300冊だけ特装版を作ろうとするとコストは単純に倍になるのだから。しかしそこで引き下がるわけにもいかない。デザインの必要性、これまでの実績からの販売の見通し、そして最後はプレゼンというより情に訴える。「いいでしょう、わかりました。特装版の見積もりはとってみます。これで冬青が潰れたら渡部さんのせいですからね」。思わず最敬礼。特装版で一番大事なのは表面の材質。クロスや合皮の見本帳からダミーブックのイメージに合うものを探す。しかし中々見つからない。見本帳を見ているうちに閃いた。そのアイディアを話すと、そこにいた全員が呆れ顔。デザイナーさんは「そんな、、、いいんですか」。印刷所の方々は「できないことはないですが聞いたことがない」。皆でいろいろなアイディアは出たが、結局その方法を試してみることになった。果たしてどうなるのか。そのあとは、印刷入稿のための会議になったのだが、これまた今までとは違う方法を取るため印刷に3日かけることになった。写真の量自体は46枚だから通常より少ないくらいだ。でも印刷所泣かせのことを行う。印刷ディレクターの方は「できるかどうか現場に確認取らないと」と不安顔。4時間かけて打ち合わせが終了。入稿作業が終わったら一安心と思っていたが、反対に心配ごとが増えた。出来上がりがまったく予想できない。こんなの初めてだ。うまくいくのかどうか、現時点でさっぱりわからない。イメージは伝えた。後はデザイン、印刷のプロ集団におまかせするしかない。

必要か?必要ないか?

朝=タコの玄米フィットチーネ/夜=高円寺「フジ」

2B Channnelの動画ストックが4本くらいできて気持ちに余裕ができた(笑)。毎回毎回次はどうしようかと思っている。最近は写真集の紹介が目玉になってきつつある。他のチャンネルとのコラボも進めているし、すっかりYoutuberだな。

写真集構成の相談にのっているものがあり、2回目の打ち合わせ。64ページの本を作ることにしているのだが、いい感じになってきた。ひと段落してソニーの業務用動画機FX30を買うかα7Ⅳをもう一台追加するかということで悩む。価格帯はほぼ同じ。新発売のFX30はAPS-Cセンサーの動画用業務用機。いま使っているα7Ⅳは写真も動画も撮れるエントリー機。スペック的には何の問題もないけど、モニターが見づらいというのと、致命的なのが4Kで撮ると40分くらいで落ちてしまう。そしてしばらく冷えるまで動かなくなる。なのでインタビュー動画では2Kにせざるを得ない。インタビューの割合が多い2B Channelではつらい。なので絶対に落ちない業務用機のFX30という選択を考えたのだが、そもそも4Kのインタビュー動画は必要なのか? ということになり堂々巡り。これが人生で一番楽しい時間だったりする。

<2021年10月4日の日記から>

過去日記を見ていると50歳代って大変だったんだなぁ。僕は42歳の時に目を悪くしてるから、そこで大きな転機があって、それはそれで大変だったけど、まだ若いし乗り切れたんだと思う。でも50歳をすぎるといろいろあるよなあ。ちょくちょく体調を崩している感じだ。60歳になる頃から、なんだか全部抜けちゃった。器の中から古い物が出ていって、新しく入れ直している感じ。そうか、だから還暦っていうのか。

<2017年10月4日の日記から>

今朝は随分スッキリと目が覚めた。80パーセントくらい。ここ数日、どうにもこうにも体がフラフラするというか自分の体じゃないというか、端的に言うとボロボロ。起き抜けから体調は悪いし、人に会ってもうわの空だし、漢方薬も効かないし。いろいろな変化があって、体調を崩しているのは明白で、だからといってどうしていいものやら。とにかく胃腸の動きが悪い。頭ではなく、言うなら内臓から異変が起きている感じだ。今日東大での講座で英語プレゼンテーションの最終発表があって、懸案がひとつが減った。ついでにもうひとつの問題もクリアにしておこうと帰り道で考えた。家に帰って妻と娘に「またネコ飼おうか」。ふたりともビックリしていた。というのも、そのことに対して強固に反対していたのは僕自身だから。新しいネコを迎えたいと言うふたりに「次にネコ飼ったら死んじゃうのは俺たちが70歳のときだよ。もう耐えられる年齢じゃない。そもそもこっちがそこまで生きられる保証だってないし」そう言い続けていた。でも内心はそうではなかった。そのことに自分で論理的だと言い聞かせて蓋をしていた。でもね、先の心配をするのはやめることにしたの。問題がおきたらそのときに対処する。悲観より楽観。自分の直感というか、胃腸を信じることにした。内臓判断である。ネコを飼う宣言をしたら、途端に胃腸が動き始めた、、、気がした。もうこれからは何かを決めるときにはロジックではなく、内臓に聞くことにする。

 

ブレッソン

朝=のり弁を作ってもらう/夜=お稲荷さん、うどん

年に一度、友人の庭師に来てもらって2階の屋根より伸びたアボガドの木をバッサリ切ってもらう。いま満開の金木犀もバサバサやってもらった。妻がうかつに買ってきた苗木も、植えるととんでもなく育つ。ミモザなんてこわいくらい大きくなった。鬱蒼としていた庭木を剪定してもらった結果、今年は70ℓのゴミ袋が15個も積み上がった。

来週はルデコウィークなので、駆け込みの人がやってくる。なんだか2B時代を思い出すな。ひとりがハッセルの907Xにサイドグリップをつけたのを持ってきた。これが実に使いやすいことに気づく。「飽きたら売って」と言っておく。

夕方からはご近所の石井さんに来てもらって、「2B Channel」の収録。これから月に一度くらい彼の持ってきた写真集を解説するコーナーを作ることにした。これまでもモノクロ編とクーデルカ編をやっていて人気があった企画だ。今回はブレッソンの「決定的瞬間」。1952年に発売されて、長い間増刷されることはなかったので、幻の写真集のひとつだった。8年前にドイツのシュタイデルから復刻版が出たので、そちらを解説。ライカという工業製品が写真の世界を大きく変えたことになる。

 

<2021年10月3日の日記から>

新しいカメラ。10月1日発売の新しいカメラといえばリコー「GR3x」。ついに40ミリレンズが搭載された。噂レベルでは常にあったが、とうとう実現した感じ。今年参加したGR座談会で設計者は「GRは28ミリ」と頑なだったのに。もうあの時点では40ミリ搭載が決まっていたわけだ。GRとは馴染みが深い。フィルムカメラ時代から全ての機種を使っている。自分のものにしなかったのはフィルムカメラの「GR21」くらい。21ミリ超広角レンズ搭載のレア機。GR3xも発売当日に手に入れた。40ミリの画角は今の自分にぴったり。実を言うとGR3は28ミリのため、僕が使っているiPhoneSEと画角が同じだから、つい携帯の方を取り出してしまうことが多かった。でも40ミリは大人の画角というか、28ミリよりも断然使いやすい。家の中を撮影して一番ぴったりの被写体は我が家のネコたち「雨と月」。距離がちょうどいい。29ミリだと寄らざるを得ないからちょっと歪むが、40ミリはいつもネコと接する距離でちょうどよく画面に収まる。間違いなくネコカメラだよ(笑)。今年前半のブームはハッセル、中頃はシグマだったが、後半はGR3xになりそう。

<2009年10月3日の日記から>

昨夜はある雑誌の休刊パーティがあった。創刊から18年、役目を終えて姿を消すことになった。苦手なもののひとつにパーティがあるのだけど、創刊準備からしばらくの間、かなり深く関わっていたので顔を出すことにした。とはいえ、もう10年近くそこでは仕事をしていないので、知った顔がいないのではと思っていたが、そこには創刊当時の編集者が集合していた。カメラマンやライターといった外部スタッフも懐かしい顔ばかりだ。一時期、編集やスタッフでおそろいのユニフォームで野球チームを作っていたほど仲が良かった。社員だった編集者も多くがフリーになっていて、近況を聞くと皆一様に「大変だよお、今年に入って切実だね」。でもそう言って笑い合えるくらいならいいほうなのかもしれない。雑誌はだめで書籍をやっているものが多かった。カメラマンはいろんなことをやるというより、かなり特化した分野で生き残っているようだ。雑誌も総合誌から専門誌へとシフトしているから、全体的な流れなんだろう。雑誌のカメラマンというジャンルがなくなってしまうのかなあ。取材は楽しいのに残念だ。今、手もとにLUMIX GF1とオリンパスEP1がある。もっともどっちも人のものだけどね。近頃マイクロフォーサーズが気になる。さっきから持ち替えては試し撮りしているのだが、どちらも一長一短あって単純に「こっちがいい」とはいいづらい。両メーカーで相談してるんじゃないかと勘ぐりたくなるほどだ。起動とオートフォーカスのスピードはGF1、操作性の良さとデザインはEP1が好み。分かったのは、ちょっと鈍いオリンパスのオートフォーカスは、パナソニックのレンズをつけると格段に解消するということ。デザイン的にもそのほうがあったりする。色味はEP1のほうがこってりしている。GF1はあっさりかな。好みはGF1のさっぱり味。う〜ん難しい。

高円寺「写真学生」

朝=トマトリゾット、半熟卵/夜=新高円寺「高味園」

青梅街道沿いにある台湾料理店「高味園」は、なぜこんなに美味しいのか。10年以上通っているのに毎回感動する。

「高円寺の写真学生」のアパートに1年ぶりに行ってみた。彼には4回くらい「2B Channel」で出てもらっていて、たまに「写真学生の続きはないのですか」とコメントがつくことがある。気になるみたいだ。数ヶ月に一度は一緒にご飯を食べているが、家に行くのは久しぶり。部屋は以前にも増して散らかり放題というか、埋もれていた。最初は「片付ければ全てが解決する」と彼も僕も思っていたが、どうやらそういうものではないようだ。ここまでくると、散らかっている部屋にも意味はあるのだと思えてきた。ご飯から帰ってきて、すぐに荒編集に入る。ざっくりでもやっておくと後が楽になる。今回は撮影を一緒にやっていく新しいスタッフの人にお願いしたので、今までとは違った感じに撮れた。まかせてよかった。

 

<2021年10月2日の日記から>

過去日記を見ると、2年前の10月1日に500人だった「2BChannel」の登録者数は、約1万2千人になった。日記では中々登録者数が増えないと書いたけど、9月1日に開始して1ヶ月で500人だから今思えば立派なもんだ(笑)。1万人を超えるまでは週に2本はアップしていたが、最近はライブに頼りきで週1本のペースになっている。Youtubeをやっている人は全員、ネタを何にするかで悩むはず。前回こういう傾向のものをやったら再生回数が伸びたとか、反対にまったく再生されなかったとか、傾向を考えてしまう。確かにカメラネタはある一定数再生されるけど、僕は細かいスペックの解説が得意じゃないので、カメラネタはあるけど、機材レビューはほとんどやらない。「2BChannnel」を支えてくれているのは、田中長徳さん、ハービー山口さんから始まって、多くの写真家とのインタビューだと思っている。ありがとうございます。そんな中で渡邊浩行さんの「エモイ写真の話」と北桂樹さんの「拡張する現代写真」は、多くの人から「神回」と呼ばれていて、再生回数とともに、再生時間は二つとも群を抜いて多い。ちなみにトップは3万4千回で、「さらばキャノン」。内容がEOS5D3を売ってパナソニックS5に買い替えるというどうでもいいような内容なので、もういい加減消そうかと思っている(笑)。コロナ禍で、なかなか人と会うのがやりにくく、最近はライブが定着しているけど、それでは広がりがないので考えもの。宣言解除にもなったので、インタビューもお願いしやすくなった。10月からはさらに「2BChannel」に力を入れていこうと思っている。どうぞよろしくお願いします。

<2003年10月2日の日記から>

昨日は「使うローライ」や「季刊クラシックカメラ、ローライ特集」でお世話になった編集者の高沢さんとカメラマンの大池さんと江古田で飲む。季刊クラシックカメラ、ローライ特集号は同誌の最終号となってしまったが、この手のカメラ本としては異様なくらいクオリティが高い。記事内容もさることながら、中に紹介されている各写真家のローライで撮られた写真がどれも素晴らしい。この最終号に参加させてもらえたことを誇りに思う。サイトのBBS は今月9日を持って終了予定。ちょうど一ヶ月、お祭りは終わり。また元に戻ります。連日写真集の注文が入り驚いている。こんなにも効果があるとは。昨夜高沢さんの話を聞いて「写真をやるものはきちんと自分のパーソナリティを出さなければならない」という認識をあらたにする。今日は撮影がない。撮影がないと目覚めはいいが、退屈だ。「なんか儲かる話はないんかなあ」と2Bでボーッと思う。昨夜飲みながら「地道が一番」という話になったばかりなのに。暇なので買ってあった本を読む。今月号「SWITCH」のビョークの写真が凄い。撮影は荒木経惟。撮影記を読んでゾクゾクする。その他「雑誌広告、写真なしではいきていけない」、「EOS10D徹底使いこなし本」「デジタルカメラ周辺機材」豊浦正明写真集「遠くからの声舟越桂作品集」「不肖宮嶋踊る大取材線」「不肖宮嶋撮ってくるぞと喧しく」を読む。豊浦と宮嶋は大学同期の出世頭である。ほかにデジタル撮影の話では必ず出てくる望月宏信がいる。同級生の多くが写真界にいる。そりゃそうだようなあ、まったくもってツブシのきかない商売だからなあ。

写真祭#T3 PHOTO FESTIVAL

朝=伊勢うどん、茹で卵/夜=枝豆と茗荷のダシ、親子丼、味噌汁

木曜日に取材したインタビュー動画を金曜日にアップ。10月の東京で開かれる写真祭#T3 PHOTO FESTIVAL

https://youtu.be/3AF8pFYcZH0

フェスティバルは10月1日から30日まで行なわれる。つまり運営側は1ヶ月間生きた心地がしないことになる。屋久島の写真フェスティバルを手伝った時に、オーガナイザーが身体中にじんましんができると言っていた。そして願うのは「早く無事に終わってくれ」ということのみで、人が集まるとか反響があったとかは、それから比べたら小さいことだと。

僕は20年近くグループ展を開いていて、そんな小さなイベントですら始まる1ヶ月前くらいからは胃が痛む。もう僕がやることはほんの少しなのだが、それでも無事終わるまでは気になってしょうがない。それが大規模なものを1ヶ月もやると考えたら想像するだに気が遠くなる。それでもやる人がいるんだから応援したい。なのでインタビュー動画を作った。もっと短くコンパクトに伝えるのが筋なんだろうが、運営している側の熱を伝えるために、あえて長めにした。