3f

朝=大根おろし雑炊/夜=歌舞伎町の四川料理

2B Channelにも出てもらっているIさんが「バルナックライカが欲しい」と言い出した。なので新宿の北村写真機店で待ち合わせてお買い物。自分の服を買うときでも妻の買い物に付き合うのは拷問に近いが、カメラを買うのに付き合うのは楽しみでしかない。彼はデジタルライカは使っているがフィルムライカは触ったことがない。そういう時代なのだ。普通ならレンズが共有できるM3とかM6とかを選ぶところだが、デザイン優先でバルナックライカがいいということになった。戦後に作られてもっとも流通量が多い3fというモデルを中心に物色。セルフタイマーがない方がスッキリ見えるとか、3gの方がファインダーは見やすいけどデザインが良くないとか、いろいろと迷ってライカ3fのセルフタイマー無し、調整済み半年間の補償付きを7万5千円、エルマーの50mmf3,5を3万5千の合わせて11万円で購入することになった。カメラを買って嬉しそうな様子を見ているのが嬉しいというか、ライカっていうカメラはすごいね。1951年に作られたものが71年経っても人を喜ばせるのだから。

 

<2021年10月7日の日記から>

京都の2日目。夜は、1年ぶりに数名で居酒屋に入った。京都グラフィを2日間見て、マットに入れて額装した写真はひとつもなかった。どこかでマット額装の写真もあるのかもしれないが、おそらくごく一部。こうなってくると、むしろ目新しい感じに映るかもしれない。僕が2020年に出した『じゃない写真』は写真が変容しているという話だけど、今年の京都国際写真展は、そもそも写真じゃない展示が多い。現代写真に免疫がない人にとっては面食らうし、今まで「写真展」を見たことのない人にとっては、お化け屋敷みたいで面白いはず。そうは言ってもいいプリントを見ると心底目が喜ぶ。2日間見た中では、アーウィン・オラフ「森の中」の作品が良かったなあ。メイキング映像も食い入るように見た。撮影シーンは興味深々。この話は来週の「2BChannel 」でやろうと思っている。

 <2012年10月7日の日記から>

今回のネパールはおいしい。ネパール7日目。高度2900メートルの山の上の村からポカラに降りてきた。昨年12月に訪れた時とほぼ同じコースを辿っているのだが、その変わりように驚いてしまう。ホコリくさかったポカラの町には本格的なエスプレッソマシーンを備えたカフェができていて、土産物屋の店先には10ヶ月前には見られなかった中国語の案内が並んでいる。どこでもwifiが飛んでいて、携帯の電波が届かない山の中の食堂にも「Free wifi」の看板が出ていた。首都カトマンドゥ(今はカトマンズとは呼ばないそうだ)の雑踏を歩いていると心なしか道ゆく人がこざっぱりしているように見える。それと野菜や果物を売っている屋台が減って、靴やカバン、洋服を売る屋台が増えた気がする。そこはどこも人だかりができていて、バーゲンセールのワゴン状態だ。行く先々で「あれ、こんなお店あった?」と思ってしまう。行く先々でお店がどんどん増殖している。この感じは20年前のバリ島に似ている。5年後のネパールはどう変わっているんだろう。今回は結局ローライフレックス2.8EとトライXを持ってきた。デジカメは5月のインドネシア同様iPhoneだけ。出発前夜、ローライSLXとハッセルとローライフレックスを順番にカバンに入れては出してを繰り返した。昨年のメインははペンタックスK-5だったから、同じルートを辿ってもまったく違った見え方をする。ローライでは、K-5の時に見向きもしなかったようなところばかり撮っている。今回は珍しくフィルムの消費量が多い。一週間で24本。後は戻りの日程だが軽く30本はいきそうだ。明日にはカトマンドゥに戻る。ネパールの旅も終盤戦だ。