ブレッソン

朝=のり弁を作ってもらう/夜=お稲荷さん、うどん

年に一度、友人の庭師に来てもらって2階の屋根より伸びたアボガドの木をバッサリ切ってもらう。いま満開の金木犀もバサバサやってもらった。妻がうかつに買ってきた苗木も、植えるととんでもなく育つ。ミモザなんてこわいくらい大きくなった。鬱蒼としていた庭木を剪定してもらった結果、今年は70ℓのゴミ袋が15個も積み上がった。

来週はルデコウィークなので、駆け込みの人がやってくる。なんだか2B時代を思い出すな。ひとりがハッセルの907Xにサイドグリップをつけたのを持ってきた。これが実に使いやすいことに気づく。「飽きたら売って」と言っておく。

夕方からはご近所の石井さんに来てもらって、「2B Channel」の収録。これから月に一度くらい彼の持ってきた写真集を解説するコーナーを作ることにした。これまでもモノクロ編とクーデルカ編をやっていて人気があった企画だ。今回はブレッソンの「決定的瞬間」。1952年に発売されて、長い間増刷されることはなかったので、幻の写真集のひとつだった。8年前にドイツのシュタイデルから復刻版が出たので、そちらを解説。ライカという工業製品が写真の世界を大きく変えたことになる。

 

<2021年10月3日の日記から>

新しいカメラ。10月1日発売の新しいカメラといえばリコー「GR3x」。ついに40ミリレンズが搭載された。噂レベルでは常にあったが、とうとう実現した感じ。今年参加したGR座談会で設計者は「GRは28ミリ」と頑なだったのに。もうあの時点では40ミリ搭載が決まっていたわけだ。GRとは馴染みが深い。フィルムカメラ時代から全ての機種を使っている。自分のものにしなかったのはフィルムカメラの「GR21」くらい。21ミリ超広角レンズ搭載のレア機。GR3xも発売当日に手に入れた。40ミリの画角は今の自分にぴったり。実を言うとGR3は28ミリのため、僕が使っているiPhoneSEと画角が同じだから、つい携帯の方を取り出してしまうことが多かった。でも40ミリは大人の画角というか、28ミリよりも断然使いやすい。家の中を撮影して一番ぴったりの被写体は我が家のネコたち「雨と月」。距離がちょうどいい。29ミリだと寄らざるを得ないからちょっと歪むが、40ミリはいつもネコと接する距離でちょうどよく画面に収まる。間違いなくネコカメラだよ(笑)。今年前半のブームはハッセル、中頃はシグマだったが、後半はGR3xになりそう。

<2009年10月3日の日記から>

昨夜はある雑誌の休刊パーティがあった。創刊から18年、役目を終えて姿を消すことになった。苦手なもののひとつにパーティがあるのだけど、創刊準備からしばらくの間、かなり深く関わっていたので顔を出すことにした。とはいえ、もう10年近くそこでは仕事をしていないので、知った顔がいないのではと思っていたが、そこには創刊当時の編集者が集合していた。カメラマンやライターといった外部スタッフも懐かしい顔ばかりだ。一時期、編集やスタッフでおそろいのユニフォームで野球チームを作っていたほど仲が良かった。社員だった編集者も多くがフリーになっていて、近況を聞くと皆一様に「大変だよお、今年に入って切実だね」。でもそう言って笑い合えるくらいならいいほうなのかもしれない。雑誌はだめで書籍をやっているものが多かった。カメラマンはいろんなことをやるというより、かなり特化した分野で生き残っているようだ。雑誌も総合誌から専門誌へとシフトしているから、全体的な流れなんだろう。雑誌のカメラマンというジャンルがなくなってしまうのかなあ。取材は楽しいのに残念だ。今、手もとにLUMIX GF1とオリンパスEP1がある。もっともどっちも人のものだけどね。近頃マイクロフォーサーズが気になる。さっきから持ち替えては試し撮りしているのだが、どちらも一長一短あって単純に「こっちがいい」とはいいづらい。両メーカーで相談してるんじゃないかと勘ぐりたくなるほどだ。起動とオートフォーカスのスピードはGF1、操作性の良さとデザインはEP1が好み。分かったのは、ちょっと鈍いオリンパスのオートフォーカスは、パナソニックのレンズをつけると格段に解消するということ。デザイン的にもそのほうがあったりする。色味はEP1のほうがこってりしている。GF1はあっさりかな。好みはGF1のさっぱり味。う〜ん難しい。