ジムトレーニングも再開 タンパク質を多く取らないと

香港から戻ったら季節が変わっていた。

今週末から始まるHの準備で、部屋の模様替えをしている。エアコンも2機新しくしなければならないし用意するものも多い。

もうひとつ、ネコの引き取りが決まって来週保護ネコボランティアの方の自宅訪問面接がある。そこでOKがでれば再来週にはやってくる。

しかも2匹。

7か月と8か月のオスとメス。娘がひとりで見に行って決めてきた。写真を見るとオスは白と黒、メスは三毛っぽい。名前はもう決まっている。

白川静の古代文字カレンダーによると4月の文字は「告」。新しいことを告げる月なんだそうだ。

香港ブックフェア

香港の夜。

深夜、中華料理からのスイーツ屋。いろいろ満たされた4日間。

アートブックフェアの冬青ブースは、昨年を大きく上回る過去最高の売り上げでみんな機嫌がいい。

高橋長以下フォトグラファーHAL、北桂樹、亀山仁、そして僕の4人が参加していた。冬青社が出店するのは4年連続。僕としては昨年台湾のブックフェアに参加したので香港は3回目になる。

持っていった本はすべて売れてすっきりした。自分の本を販売するのは疲れるけれど面白い。

アートバーゼル香港というアジア最大の現代アートフェアが同時期に開催している。それを見るのも香港行きの大きな目的になっている。

今世界中のトップギャラリーが何を売ろうとしているのか、どのような流れにあるのか。会場ではおお、とか、ああ、とか感嘆詞ばかり発している。

やっぱり写真作品が気になる。トーマス・ルフやシンディ・シャーマン、ロバート・メープルソープといった伝説級が並んでいる。ルフは1000万円、シャーマンは3000万円だった。

価格は公になっておらず、スタッフに聞くしかないのだが、一緒に行った高橋社長がいかにも作品を買うような感じでスラっと聞くものだから「こりゃお客さんに違いない」と丁寧に説明してくれる。奥の特別室に連れていって、ほんまもののお客様だけに見せる作品も見せてくれた。

横にいる僕は、お付きのもののように「彼は東京の有名な出版社の社長で美術品のコレクターです」と説明する。たしかに本当のことなのだが、言っていて照れてしまう。

シンディ・シャーマンの17枚組の小さな作品がすごくよくて、買ってしまいたくなる。残念ながらカードの限度額オーバー(笑)

香港には日本では想像もつかないビッグギャラリーもあって、一点数億円のものがさらっと売られている。価格を訪ねると「300万ドルです」と聞きなれない数字を言うので、思わず「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん、せんまん、いちおく」と指を折って数えてしまった。

出発直前に左ヒザが痛くなってどうなることかと思っていたが、かなり面白い旅になった。

 

 

 

 

釣り上げた真鯛をいただいたので煮付けと炊き込みご飯に

土曜日の2Bお別れ会の翌日は東大で受講していたAMSEAのl修了式だった。

修了証が手渡されると区切りがついた感じになった。修了特典として今年度の講義は自由に聴講できる

赤門前の一番餃子で打ち上げ。ナスの揚げ物と黒酢酢豚がおいしい。2B前にある三東餃子と似てる気がする。

月曜日は書家の友人が2Bの壁に古代文字を書いた。まっしろな壁に墨が垂れて、それがすごくいい。

壁には僕のモノクロ写真も数枚貼っていた。そこへ僕自身が大きな筆、というよりホウキで写真の上に墨をバサーっとかけてみた。壁の上から雨だれのように墨が落ちてきてプリントにかかる。ジャクソン・ポロックの気持ちがちょっとわかるね。

白と黒で構成されている写真に墨の黒が別の構成要素が予測不可能に加わる。

それをハッセルにモノクロフィルムで撮影する。寄ったり引いたり、偶然が作る墨の形はいくらでも撮れる。

その後も部屋中に書いた。大家さん公認だったが、中を見せたら苦笑いしていた。

部屋中墨で覆いつくされた2B。先月までワークショップをやっていたなんて想像もつかない。

その日僕は57歳になった。特別感満載で忘れられない日になったな。夜更けに2Bでケーキを食べた。幸せな誕生日。これで本当に最後。もう来ることはない。

ひとつ終わって、次が始まる。今週は香港に行く。

 

 

 

 

今朝はお赤飯とシジミの味噌汁

2Bのあるビルは3月31日で引き渡し。4月には解体が始まる。

土曜日は最後のイベントとして写真展「2B CONTINUE 」と、さよならパーティーだった。

ちなみに「to be continued 」と2Bをかけてあるのだが、あえてdを抜いてcontinue にしている。

暗室があった10畳ちょっとの部屋の壁すべてを600枚近い写真で埋め尽くした。もうこれは立派なインスタレーション。

14年9カ月に渡って撮られた2B関係の写真。懐かしさに溢れている。「記念写真とは撮った瞬間ではなく、あとで消費するもの」と常々言っていたが、まさにその通りだった。

2Bの部屋のレイアウトもどんどん変わっているのがわかる。僕の顔も変わっていく。自分で言うのもなんだか、昔は可愛かったなと思う(笑)

がらんとした2Bにシートをひいて花見のような宴会になった。桜の写真でも持って来ればよかったな。

たくさんの人がやってきて最後の2Bを楽しんだ。おかげでとても良い終わりかたができた。これ以上ない、満点だろう。

始めるのは勢いだから、ある意味簡単。でも終わるのは難しい。想像がつかないことだから。

いつも心のぉこかで「どうやって2Bを終わらせようか」と始めたときから考えていた気がする。

終わってしまう寂しさよりも、うまく終われたことの安堵感の方が今は大きい。

4月からは阿佐ヶ谷。Hはまだ募集します。よろしくお願いします。新しいこと始めます。

 

 

わさび菜のサラダ、手羽元と大根の煮物、厚揚げ納豆

新島に行けなくなったので、3日間の予定がなくなってしまった。

昨日は雨ふりだったので、家でずっとウクレレを弾いていた。友人が遊びにきて、高円寺の「インド富士子」というカレー屋さんに夕ご飯を食べに行く。友人は3日連続カレーだと言ってた。

キーマとチキンのダブル載せとホットラムチャイを注文。最近食べた中では一番おいしいカレーだった。妻が頼んだポークダルも辛くておいしい。

今日は妻が合羽橋に買い出しに行くというので荷物持ち。Hには夜の部があって、講座のあとにご飯を一緒に食べることにしている。そのための食器や調味料の調達だ。

ご飯って大事だから。

あれこれ買い込んでリュックがパンパンにふくれた。ついでだから浅草まで足を伸ばして「浪花屋」で焼きそばと鯛焼き。浅草寺はしだれ桜が満開だった。平日なのに観光客が多い。

ローライフレックスの2眼レフにローライキンを入れてモノクロ35ミリフィルムで撮ってみた。レンズが80ミリだからちょっと望遠になる。縦位置しか撮れない。いつもは正方形だから視点が変わって面白い。

家に帰るとソファに座りまたウクレレを3時間。ひさしぶりに趣味とよべるものができた。以前はバイクとかスキーとかキャンプが趣味だと言っていたこともあったが、ここしばらくはなかった。

もっとも写真がが趣味みたいなもので、仕事なんだか遊びなんだか区別がつかない。

そこへふってわいたようなマイブーム到来。

ウクレレをやっている間はネットも見ないし、ほかのことはまったく考えない。集中はするが、リラックスできる。

いまはカメラ屋よりも楽器店に行きたくてしょうがない。いいウクレレってどんな感じなんだろう。このあたりはカメラも楽器も同じ指向性だな。

 

 

テレビでは箱根の大雪を映している

朝6時起きして新島に向かうために調布飛行場へ。カウンターが何やらざわついている。

「本日天候不良のため欠航する場合がございます。しばらくお待ちください」。

この時期、島から離れる子供達のことを「島立ち」というそうだ。新島に住む友人から島には写真館がないから家族写真を撮る写真屋さんをやって欲しいとリクエストがあった。

新島には行ってみたかったので、よろこんで引き受けることにした。いつものようにカメラを何にするかでなやむ。

仕事なのだから順当にはEOSD3とソニーα7なのだろうが、新鮮味にかける。せっかくの島なのだから。

とくに5D3にズームは重いよなあ。ストロボを使う場合はEOSのほうがミラーレス機よりも使いやすいが、今回は大きなストロボを持ち込まないし。なんかないかな。

一度使ってみていい感じだった富士フィルムX-T2を、何かきっかけがあれば買ってしまおうかと思っていたら、先月新型のX-H1が出た。http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_h1/specifications/

ボディ内手ぶれ補正内蔵なんだそうだ。でもセンサーとかエンジンに変わりはないから写りは変わらないはず。さわってみた人に聞いたら「意外と重いよ」。

となるとやっぱりX-T2のほうがいいかと思っていたらX-T20という手がありますよと友人が教えてくれた。これもX-T2とセンサーやエンジンが同じものなんだそうだ。知らなかった。大きな違いといえばカードがシングルスロットで、フィルムシュミレーションが少ないくらい。

X-T2とX-T20の両方持っている彼は、使うのはX-T20ばかりだといっていた。さわらせてもらうと本当に軽くて小さい。すぐにも買おうかと思っていたら、とりあえず一回使ってみたらとズーム付きのX-T20を貸してくれた。

さあこれで機材はX-T20とα7に決定。X-T20にはズームレンズ。α7には50ミリと85ミリの単焦点。いい感じの組み合わせだ。

なのに、結局本日天候不良のため新島行きは欠航。島は荒れているらしい。明日はいい天気になりそうなんだが。

残念ながらX-T20の出番なし。来週は香港だからそのときかな。

新島にはもっと暖かくなったらだな。

 

 

 

 

H1期、土曜日と日曜日で各1名募集中

220枚では暗室の壁が埋まらないので追加で300枚プリント。これでいい感じになるはずだ。

エコタンクプリンターは普通紙500枚を刷ったところでYMC各色のインクが同時に切れた。不思議とブラックはまだ3分の2くらい残っている。

ヨドバシカメラに補充インクを注文。70ml入っていて1本1180円だからかなり安い。ざっと計算すると、インク代がA4普通紙1枚あたり7円くらいで、紙代は1枚1円だから、トータル8円。

機種代は高いが、今回のようにたくさんプリントするにはもってこいだ。

今回500枚プリントしてかかった実費は4000円。壁に貼り付ける両面テープが10本で1000円。しめて5000円。

5000円で部屋中をプリントで埋め尽くすことができるのは面白い。土曜日のさよならパーティーに来た人たちに貼ってもらう。わずか数時間の写真展。

写真展だからタイトルを考えないとな。

 

H1期、土曜日、日曜日とも1名募集中です

残っていた私物も持ち帰り、本格的にすっからかんになった2B。

暗室にエコタンクプリンターで刷った220枚のプリントを壁一面に貼ってみた。

15年前からその時々に撮られた2Bの部屋の中や、グループ展パーティーの様子、誰かが撮ってくれた僕のポートレート。

いまより15歳若い僕がいる。頭は白いが肌がきれいだ(笑)一枚だけ黒髪の写真がある。2010年に文化庁の新人アーティスト海外派遣制度の最終面接を受けたときだ。

「新人のための」と募集要綱にあるから髪の毛が白いのはマイナスだろうと染めたのだった。その時は本気で、できることは全部やとうとと思っていた。結果落選だったけど。

壁に貼られた写真を見ながら15年を振り返ってみると、なんとも幸運だった時代だと思えてくる。

まだ壁には隙間がある。インスタレーションの基本は壁を埋めることにあるので、あと二百枚ほどプリントして貼ってみようと思う。

今週土曜日の午後からさよならパーティーだ。

木村伊兵衛賞が発表されると、もう春なんだなあと思う

今年の木村伊兵衛賞が発表された。小松浩子さんと、藤岡亜弥さん。

先月発表されたノミネート6名が全員女性だったのは驚いた。もっとも注目が集まる賞だ、誰が取るかは写真好きの格好の話題になる。

小松さんは写真を使ったインスタレーション作家であり、写真家というよりもアーティストと言ったほうがしっくりする。

最新号の雑誌IMAでもインスタレーションが第一特集になっている。海外の大きな展示で、壁に額にいれてある写真が行儀よく並ぶようなことはもうないと言っていい。平面である写真は飛び出し、吊るされ、揺れ、音を立て、見ているものを誘引していく。

アーティストはインストールレーターと呼ばれる専門家とチームを組んで会場作りをしていくのも当たり前のようになってきた。

小松さんは、写真の進んでいる方向性を捕まえていることが評価されたのだろう。

藤岡さんは今年、林忠彦賞も受賞していてダブル受賞になる。ひとつ取ったからという忖度はなかったようだ。

彼女のことはずっと注目していて「彼女は天才」といい続けてきた。見る目があったね(笑)。

この日記にも再三書いていて、数えてみたら10本あった。http://satorw.hatenadiary.com/search?q=藤岡亜弥

今回の『川はゆく』(赤々舎)は言葉の外側を行っている。これは相当に大きなことだ。

Hの部屋に藤岡さんの「さよならを教えて」プリントを、一番見えるところに昨日飾ったばかりだった。好きな作家が賞を取ってくれて本当によかった。

H1募集中 気になることがあればお問い合わせください

どうも性格的に凝り性のようで、土曜日に始めたウクレレは毎日3時間くらいやってしまって「いいかげんにしなさい」と妻におこられる。

コードは覚えられてもリズム感だけはどうしようもないね。どこまで続けられるのやら。英語と一緒で10年計画ということで。

2Bの引越しは残置物の処理を16500円で業者にお願いして、すべて持っていってもらった。これでほんとうにすっからかんになった。

暗室は思ったよりも汚れていた。ホコリもたまっているし、床は現像液がこぼれたところが変色していた。机や棚の金属部分はサビが浮き出していて、もう限界なんじゃないかとも思えた。

自己都合で引越していたら大変だったろうな。

エプソンのエコタンクプリンターが届いた。A4タイプ。アプリから簡単に印刷ができるから、ためしにiPadの写真を普通紙にプリントしてみた。

これが良かった。印刷スピードはA4フルで転送に10秒、印刷が10秒と思ったより早い。十分見るにたえるクオリティ。

エコタンクならインク代を気にしなくていいから、普通紙にプリントすればコストがほとんどかからないことになる。

これを利用して2Bさよならパーティーのときに、今までの2Bで撮った写真をプリントして壁に貼ってみようと思いついた。

普通紙だから後片付けもかんたん。普通紙ブーム到来である。

H1期募集中です

週末、2Bの暗室用品をガレージセールで処分した。よくもまあこんなにという量。

7台の引き伸ばし機、2台の自動現像機、バット、ビーカー、現像タンク、リール、タイマー、四つ羽のイーゼル、、、特注の大型塩ビの流しも持っていってもらった。

ほぼ全てなくなった。すっからかん。自分用に引き伸ばしルーペ、ローデンストックのレンズ2本、鉗子型のピンセットだけ残した。これさえあればどこでもプリントはできる。

残置物があと少し残っているが、今週中には全部なくなるだろう。意外と楽に引っ越せたな。

週末はもうひとつイベントが。友人がウクレレを教えにやってきた。ずっとやってみたかったのだ。

ウクレレは小さいし、音も大きくないからとっつきやすい。弦が4本しかないから、なんとかなりそうな気もする。

中学生の頃にギターに一時はまっていたことがあったから、コードとか、カッティングとかは理解できる。

友人はハワイに行ったのをきっかけに、まったくの初心者から夫婦でウクレレを始めたそうだ。数年でこんなに弾けるの?というくらいの腕前に驚いた。デュオでの演奏というのがいい。

まずl4つのコード、C F G7 Amを教えてもらってやってみたら結構できる。曲に合わせてジャカジャカやるだけで気分がいい。

ウクレレいいかもしんない。友人が帰ったあと早速yutubeで検索してみたらレッスンビデオがたくさんでてきた。

今年やることがひとつ増えたな。