溢れる写真集を、、

朝=ホタルイカのあんかけパスタ/夜=コロッケ、メンチカツ、キャベツたっぷり、胡瓜と茗荷のサラダ、トウモロコシの出汁、白米、味噌汁

日記を書いてはいるのだけど、なんとなくアップをためらってしまって。個人的なことだけど、そこには誰かが登場するわけで。誰かと話したり関わったりで生きている訳だから、ここに書いちゃってもいいのかなとも思ってしまう。以前はもうちょっと無邪気だったけど、最近は難しい。ということで当たりさわりのないことを(笑)。

仕事部屋を見渡すと本棚から本が溢れている。押入れにも物置にも写真集が積まれていて、どんどん増え続けている。2BChannelで稼いだ分は写真集になっている感じ。おかげでほぼ値段を気にせずに買うことができる。結果本が溢れる。そこで今日は本棚を三竿注文。これで少しは収まってくれるはず。機材系の出費は最近ないけど、先日総額1千万円のライカをあれこれ触ってしまったから「血中ライカ濃度」は高まっているのだ(笑)。

<2021年6月6日の日記から>

久しぶりに友人ふたりが来て昼ごはんを食べた。大勢で、と言っても妻をいれて4人だが、それでも美味しく楽しい食事になる。彼らには、食堂と呼んでいる家のダイニングの壁の一部をペンキで塗ってもらうことになっていて、今日はその下見。壁の一面を「褪せたような、アジアの安食堂な感じにしたい」と、妻の希望。僕の意見はなにも通らない(笑)。中野の「島忠」で試し塗り用に、青系と緑系から3種類の小さな缶入りペンキを買ってきて、ソファの後の部分に試し塗りをしてみた。3つ色を混ぜ合わせて色調整していくのだが、結構微妙な色が出て面白い。カラープリントを思い出す。夜は美術史講座で「哲学」の回の再配信だった。僕は一時、哲学、思想、宗教にかなりはまって、いろいろ調べていた。手当たり次第という感じでやっていたので「何か参考になる本はありますか?」と聞かれると困ってしまう。そこでお勧めするのが本ではなくて、本の解説をするNHK『100分de名著』。これはさすがNHKという番組で、1冊の本を4回に分けて専門家が説明してくれるのだが、再現ドラマ風のものも差し込めれていて面白く見ることができる。何よりも進行の伊集院光の質問力が毎回すごい。以前はアナウンサーがやっていたのだが、伊集院になってから俄然面白くなった。有料だけど、NHKオンデマンドで見ることができる。哲学、思想、宗教を勉強したければ、入口としてちょうどいいと思う。そこから本を読んだ方が全体が把握できる。一番いいのは、最初に僕の「美術史講座」に参加してもらうことなんだけどね(笑)。

<2005年6月6日の日記から>

齋藤亮一写真展「桃源郷フンザへ」を見に青山スパイラルホールへ。中2階階段部分での展示。幅1メートル50はある大判のインクジェットプリントで展示されていた。フンザはパキスタン北部にある、つい30年前まで大国制だったところだ。最後の桃源郷と呼ばれている。近頃35歳までの写真家を支援するメーカーや団体が多い。写真を買い上げてくれたり、写真展をする場合援助金を出してくれたりする。団塊の世代ジュニアは恵まれているのだ。35歳まで、という年齢制限は常々「エイジハラスメント」だと思っている。遅れてきたルーキーに写真界はつめたいのだ。1950年から60年生まれまでの写真家は以外と少ない。周りを見渡しても継続的に作品を発表しているものは数えるほどしかいない。ちょうどバブル経験者の世代だ。30台前半の大事な時期を浮かれて過ごしたせいだろうか? そんな中、バブルに背を向けて活動を続けていたのが齋藤亮一だ。30歳代は毎年欠かさず写真展を続け、出版した写真集は10冊近くになる。毎年一ヶ月近くの海外撮影を続けている。ロシア、中央アジア、バルカン、キューバ、ベトナム、中国、フンザと世界地図を塗りつぶしているような取材のしかただ。しかしジャーナリズムの視点で世界を見ているのではなく、その目線は極めて私的だ。毎回齋藤さんの写真展は楽しみにしている。おそらく同じ気持ちのファンがたくさんいることだろう。スパイラルでの大型展示もいいが、銀座でのオリジナルプリントによる写真展はとても気になる。今日は行くことが出来なかったが、楽しみは取っておいたと思っている。