ゲルマンの話とか面白い

朝=ドライカレー/夜=すき焼き

雨が強い。今日は外に出る用事がなくてよかった。

水曜日の「2B Channel」のライブ配信は休んでしまった。この日記と同じで、一旦休むと次も「まあいいか」と思ってしまうもので、一時期3年以上毎日英語を勉強していたことがあったけど、いつの間にかやらなくなってしまった。

配信をサボった要因は単純にネタがなかった。ライブ中に寄せられたコメントだけで1時間繋ぐのは無理がある。本棚には溢れるくらいの写真集があるので、何か数冊紹介すればいいとは思うのだが。そういえば4年前の6月に突如Youtubeをやろうと思い立って、3ヶ月間で30本の動画を作って、9月に2BChannelの配信を始めたのだった。あれから一度もバズることなく、登録者数もずっと同じペースで推移している。「登録者が1万人を超えると、ある時から四則関数的に増える」というのがあるけど、「2B Channel」には関係がないみたいだな(笑)。今、登録者を確認したら現在2万1788人だった。見ていただいてる方、ありがとうございます。

先日中国のSF小説『三体』が面白いと書いたが、同じく中国の『紙の動物園』もいいですよと教えてもらったので、時間がある時はそれを読んでいる。他にも、ネットフリックスで見ることができる映画「ローマ」は最高だと聞いて、今月中に見ようと決めている。アニメは「推しの子」が面白いと言われたので一話目だけは見た。最近、写真関連のYoutubeでは気になる機材もないので、もっぱら世界史を見ている。ゲルマンの話とか超面白い。

<2021年6月2日の日記から>

新宿にあるギャラリー「プレイスM」が横浜に新しくできた。まだ仮オープンで本格的に始まるのは緊急事態宣言明けとなる。ギャラリー施設の持ち主であり、プレイスM代表の瀬戸正人さんとともに共同運営者のUさんから「ギャラリーのオープンイベントをやりたいので渡部さんのプリントも1枚展示させて欲しい」と連絡があった。おめでたいことなので小全紙のプリントを1点貸し出した。お礼とともに、ギャラリーでの展示の様子がLINEで送られてきたのだが、思わず二度見してしまった。細江英公の「薔薇系」、森山大道の「三沢の犬」、須田一政の「風姿花伝」、鬼海弘雄の「PERSONA」、瀬戸正人の「バンコク」そして極め付けが深瀬昌久の「鴉」。すべてサイン入りオリジナルプリントだという。思わず「えー」と声を上げてしまった。なんだこれは、美術館レベルじゃないか。その中に僕のプリントが並んでいる。これは見ておかないと。神々の中にうっかり混ぎれ込んでしまったという感じだ。横浜駅の一つ手前の反町駅から3分のところにギャラリーはあった。もともとは歯科医院だったそうだ。中に入るとそこには瀬戸さんの姿が。思わず2時間以上話し込んでしまった。展示してあるプリントはすべて瀬戸さんのコレクションだと聞いて納得。それにしても凄いラインナップ。ほとんどが購入したものだが、1点深瀬さんの「鴉」のプリントは、80年代に深瀬さんのニコンサロン展示の際、プリントを手伝ったお礼にバイト代の代わりとしてもらったものだそうだ。その頃のバイト代って、せいぜい日給にして5000円くらい。その5000円の代わりに深瀬さんからもらった「鴉」のプリントは、現在オークションで同じイメージのものが、なんと1500万円で落札されている。40年で価値が3000倍。深瀬さん自身が焼いてサインを入れた鴉のプリントは、世界中に数点しか存在しない。その中の1点が目の前にあるわけだ。深瀬昌久はすでに亡くなっているが、今年世界配給で映画化されることになっているし、近年その価値が急速に高まっている存在だ。ずっと写真表現の中心で生きてきた瀬戸さんだからこそのエピソードが他にもたくさんある。だから2時間はあっという間。「プレイスM」は新宿、横浜だけではなく、中国に3箇所作られている。コロナの騒動が落ち着いたら一気に稼働するそうだ。瀬戸さんは日本の写真を中国に伝える大使的な役割も担っているし、日本の美術館にも関わっている。「いつかやろうなんて悠長にこと言ってないで、やりたいことはすぐやるんだよ」。8歳年上の瀬戸さんを見てると、8年後の自分のイメージが湧いてくる。まだまだいけるということだ。

<2011年6月2日の日記から>

朝からソワソワする。会場についてお茶を飲む暇もなくお客さんがきた。その後、次々と人が途切れることなくやってくる。平日だから今日は少ないだろうと思っていたのに驚いた。実際、自信満々というより不安のほうが強い。見て欲しいのは山々だけど、見られると緊張する。それは昔っから一つも変わっていない。赤ピンの数が時間とともに増えていく。いつも思うが、写真を買ってもらうことは千の褒め言葉より重い。特に今回は次の写真集を期待しているという表れでもあるから余計強く感じる。夜のオープニングパーティには写真関係者ではなく、これまで冬青で僕のプリントを買ってくれた人に招待状を出した。30名くらいが来てくれて楽しい夜になった。赤ピンの数は12本まで増えた。