朝=豚肉とネギのつけ汁きしめん/夜=きゅうりとトマトとチーズのサラダ、親子丼、豆腐のお汁
屋久島国際写真祭(YPF)が募集していた「YPFアワード」のグランプリが柏田テツヲさんに決定したようだ。当初の予想を大きく上回る応募者があったそうで、ファイナリストに残ったみなさんもおめでとうございます。11月に屋久島でお会いしましょう。来週からはアルルのフォトフェスティバルが始まるが、今回は見送った。来年こそはと思っている。その代わりに、夏期の瀬戸内ビエンナーレには行く予定だ。7月から9月にかけて、僕の新作制作の正念場になる。ひさしぶりにふつふつとした衝動が沸いている。
<2014年6月26日の日記から>
屋久島3日目。今日は一日中雨。というより土砂降り。ところが撮影をするために現場へ向かっていると小降りになって、カメラを取り出す頃はほとんど傘がいらなくなる。雨降り女と奇跡の晴れ男、いい勝負をしている(笑)。雨が降っていいこともある。晴れていればチョロチョロとしか流れない滝が増水で轟音とともに溢れんばかりに吹き出している。場所によっては滝壺間近まで近づけるところもあって迫力満点。木々の緑も深くなって雨は雨でいいものだ。初日と2日目は快晴とまではいかないものの、時折り日差しが差し込み、山歩きにはちょうどいい天気だった。案内人が、まずは「屋久島ランド」からというから甘くみていたら、これが結構ハードなアップダウン。150分コースを4時間近くかけて写真を撮りながら歩いた。ひとつ分かったのは、足元に気を取られると周りが見えず、周りを見ようと視線を前に向けると木の根につまずくということだ。2日目はガジュマルが密生した、秘密めいた場所に連れていってもらった。野生の屋久鹿や屋久猿が目の前に出てくる森。ここは一日中いてもあきそうにない。カメラはローライの二眼レフとともにローライの一眼レフSLXも持っていった。250ミリを使おうと思ったからだ。撮りすぎないようにフィルムは40本だけ。10日間の日程で3日目を終わって15本。ソニーα7も持ってきたがまだ出番なし。宿は「まんまる」がお勧めということで基本的にそこへ連泊している。元漁師の親父さんの料理と海が見える大きなお風呂が売りなのだが、実は息子さんはドイツで写真を勉強していた、現在でも作品制作を続けている方と知って驚いた。しかもドイツで知り合ったという奥さんはロシア人。ふたりとも英語が通じるので外国からのお客さんも多い。中には有名な写真家も訪れているそうだ。写真が好きな人が案内してくれるから案内してくれる場所がツボにはまる。愛称「チッチ」。話を聞けば聞くほど味が出てくる。今回の旅の一番の収穫かもしれない。