ルデコグループ展が始まりました

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10月15日火曜日です。

 

昨日の月曜日は、渋谷ルデコへグループ展の搬入でした。台風に当たらなくてホントよかった。昨年は最終日に台風とぶつかり、JRが計画運休するなど大騒ぎでした。

 

さて3階は「H」終了展、4階5階は2BのOB展、6階は平井タコさんの個展ということは前回お伝えしましたが、今日は3階の終了展について簡単にお話しします。

 

ワークショップを始めた当初は、グループ展をやるつもりはまったくありませんでした。理由は簡単。それまで見た写真教室などのグループ展がつまらなかったからです。こういうと偉そうですが、当時、僕はまだ40歳くらいの若造でしたから、今よりツンツンでした。

 

最初にワークショップに参加してくれた人から「グループ展はないんですか」と聞かれて「グループ展なんてつまらないからやらない」と断言してました。「やるなら個展」といったら「でもどうやって個展やったらいいのか、会場決めや、額の手配や、作品の大きさとかさっぱりわからない」と言われて「ああ、そうだな」と。

 

僕が最初に個展をやったのは、銀座の「コダックフォトサロン」ですが、そのときギャラリーの人が、展示に関することを全部教えてくれました。マスコミへの告知や、額の発注の仕方、会場にかける音楽のことまで。コダックフォトサロンはもうなくなってしまいましたが、新人がやるのには、本当にいいギャラリーでした。ネットのない時代に情報を得るには、人に教えてもらうのが一番でした。

 

ならば発表会のための展示ではなくて、将来のためのステップとしてやってみようと考えました。そして実際にやってみたら、面白ろかった。びっくりするほど楽しくて、以来16年も続けているわけです。

 

見に来てくれる方には申し訳ないけど、グループ展は見るよりやったほうが何倍も面白い。とくに搬入が一番楽しい。真っ白い壁が、写真で埋まって会場になる。おおげさに言えば無から有が生まれる感じ。

 

16年もグループ展をやっていると、 傾向も大きく変わっていきます。「2Bと言えばモノクロ」と言われた時代もあったし、大判プリントや、ネガカラープリントが多い時期もありました。

 

今回は2BからHに名称が変わっての1回目ですので、やっぱり大きく変わりました。Hの講座の中では、繰り返し「レイヤー」の話をしています。シングルじゃなくて、マルチ。つまりレイヤーです。レイヤーは、重ねられた層という意味ですね。

 

なぜレイヤーかというと、世の中が単層、シングルではもはや対応できないからです。電車のアナウンスさえ複数の言語で話されています。世の中がそうなっているのだから、アートだけ写真だけ別というのも変な気がします。写真は時代を映すものですから。

 

なので、今回の3階の展示のほとんどは、なにかしら作品の構成がレイヤー状になっています。それがなにかということをちょっと楽しんでください。わからなかったら渡部がいますのでいつでも聞いてください。作者がいたら遠慮なく。まだまだ説明不足の面もあると思いますが、聞いてもらえることで、次の発想につながっていきます。

 

それから、会場のあちこちに「右」があります。右って何?と思ったら話しかけてください。一緒に「右」を考えましょう。

 

でもなあ、絶対「こんなの写真じゃない。真面目にやりなさい」って言われるだろうなあ。でも大丈夫。4階と5階はすごくしっかり写真してます。2Bにスタイルがあるとするなら、スタイルがないこと。これだけは自慢できます。

 

ではルデコでお待ちしています。