昨日暗室を片付けていて、ちょっとだけしんみりとなった。
しんみり、ってすごい言葉だな。
23年でいったいどのくらいのプリントがここで作られたんだろうね。ワークショップのグループ展用だけでもすごい量だ。毎週毎週少なくとも100枚はプリントされ続けていたわけで、ワークショップが14年と9カ月で681週。週100枚で6万8千100枚。23年分の自分のプリントと合わせると軽く7万枚はいくだろう。積み上げたらかなりの量だ。
2Bといえば暗室。その暗室がなくなるのだから2Bという名前を使うのはやめにした。
近頃はプリントする人が少ないんだそうだ。A3に伸ばすのが流行った時期もあるが、結局じゃまになるのがわかってしまった。家族の写真を大きく伸ばして飾る習慣が日本にはないし。
大きくて重いプリンターはもういらないと2Bの人たちがよく言っている。プリンター購入のさいに彼らから受ける相談で一番多いのは「小さくてモノクロに向いているプリンターはなんですか?」
A4機でモノクロがうまく出る機種は残念ながら見当たらない。良いプリンターほど大きい。
「ライカモノクローム」というモノクロ専用デジタルカメラがあるように、プリンターにもモノクロ専用機が出ないだろうかとずっと思っている。多少大きくてもいい。
これって必ず一定需要があると思うんだが。インクタンクを他社製品に取り替えるピエゾグラフィーの話は以前書いたが、一旦他社製インクを使うと、壊れてもメーカーの修理を受けることができなくなる。メーカーが作り、サポートがあるモノクロ専用機というものが欲しい。
インクとドライバーさえ用意すれば、本体は流用できるわけだし、なんとかならないもんだろうかね。
ライカモノクロームが発売されたときのように世界中のモノクロファンが泣いて喜ぶよな。