2B55期 日曜日午前10時からの部で2名の募集になります。

金曜日の夜は、村越としやさんの写真展に合わせたトークショーの相手役だった。

あれだけ有名な写真家なのにネットに上がっている情報は極めて限定的だ。彼自身がパソコンを持たずホームページもないせいだろうか。本人は携帯でツイッターはやってますよ、とは言っていたが。とにかく情報が少ない。

なので今回のトークショーでは作品のことよりも、彼自身のことを聞いてみることにした。

高校時代、東京に出てきて、専門学校、初めての写真集、TAPのこと、福島、カメラ、、、

村越としやという写真家がどうやって作られているかを外側から攻めていった。ファッションデザイナーになりたかったとか、演劇をやっていたとか意外性に富んだ人生を歩んでいた。その度に観客が驚く様子が面白かった。

カメラもエイトバイテンからライカまで、ほとんどのメーカーのフラッグシップ機は使ってきたと聞いて驚いた。ライカも学生時代はM4を使い、その後はM2にヘキサーの35ミリをつけていて、今自分が持っている組み合わせと同じで親近感がわく。

今回の写真展と写真集はNEWマミヤ6で撮られている。現在のプロジェクトで使っているのははRZ67に75ミリシフトレンズとパノラマカメラ。

気に入ったカメラでも、シリーズが終了するとすぐに売ってしまう潔さ。だから震災のときに撮ろうと思ってもカメラがなくて、慌てて新宿で5000円のカメラを買ったそうだ。ちなみにそれはRB67。ジャンク品で写るかどうかの保証もなかったそうだ。

村越さんは現在36歳。これまで40回以上の展示を行い、9冊の写真集を出している。すさまじいハイペースだ。現在の日本で唯一無二の存在になっている。

今回のトークショーは自分で言うのもなんだが面白かった。村越さんの機転の良さが観客を引き込んでいくのが分かる。

終了後スタッフと焼き鳥屋さんへ。手相を見てくれることで有名なお店なのだが、彼は頑なに拒んでいた。そういえば僕も20年前はそうだった。占いとか嫌いでおみくじさえも引かなかった。決めつけられるようで嫌だったのだ。

近頃はその辺を全然気にしなくなった。この間そのお店で見てもらったら、仕事のところに3本の線が出ていますと言われた。おいおい、何の仕事が始まるというのだ。