6月6日は「ロクロク」の日だそうだ。というわけでロクロクのカメラ好きの「女子」が集まったグループ展を渋谷「ギャラリーナダール」に見に行った。http://love6x6.org/
展示はパーッケージとして面白かった。しばりが「正方形の画面」というだけ。決して広くないスペースだが、ちょうどよく収まっていた。個人的にはモノクロが好きだった。
週末は写真イベントが多い。金曜日はギャラリー冬青で松本路子トークショー。冬青には写真集の打ち合わせで何度も行っていて、その度にギャラリーの写真を見ている。
中央のスタジオポートレートが今までの松本さんの写真と大きく違うため気になっていた。
トークショーでそのことを訊ねると、「高島屋の広告のために撮り卸したもの」ということだった。テーマが「女性を美しく撮る」ということだったので、松本さんのアイディアでロシアのトップバレリーナのヌードを黒バックで撮ったということだった。
そぎ落とされた筋肉の表情を見せるための手段としてのシンプルな黒バック。今まで周囲の状況も含めた撮影を続けてきた松本さんの新たな挑戦ということだった。
写真を見ただけでは理解できなかったことが言葉によって深まっていく。トークショーの良さはそこだと思う。
土曜日は東京藝術大学で写真家6人の座談会があった。畳敷きの広間に本当に車座になっての「座談会」だった。
なぜ写真なのか−作家6人の実践から
小山穂太郎、佐藤時啓、柴田敏雄、鈴木理策、中里和人、山崎博 司会:前田恭二
3時間に及ぶ座談会。しかし話の7割は頭に入ってこなかった。言葉が難しいのだ。日本語ではなくて芸術語。それを理解するには相応の知識がなければ読み取れない。
それを頷きあって話す出演者を見て、あまりに考えているレベルが違うことを実感して唖然。
中里さんと理策さんにご挨拶。いつのまにかふたりは助教授になっている。作品を現在進行形で行っているのを間近に見れる生徒は幸せ者だ。
そのまま新宿ゴールデン街へ。ここでは知り合いがふたり写真展を開いている。田中真一郎が「ナグネ」で、お向かいの「アガジベベ」ではタカザワケンジがやっている。お互いに写真編集者だ。
1杯飲んではお向かいに行き、また飲んではお向かいに戻る。近頃ゴールデン街は写真の町になっているような錯覚をおこす。