Yから聞いたイタリア話は面白かった。
サッカーが全ての国だから、外でキャッチボールでもしようものなら、ものめずらしさに人だかりができてしまう。
「手」で投げたボールが吸い込まれるように相手のグラブに納まるのが不思議らいい。これが「足」でやったのなら珍しくもなんんともないのだが。
キャッチボールを教えると、誰もが例外なく、お約束のようにボールを蹴る。「蹴ってはいけない」と注意すると、これまた必ず「なんで蹴っちゃいけないんだ。ボールだろ」と返ってくる。
イタリアで野球をやっているのは、両親がアメリカ関係の仕事をしていて、アメリカ文化に触れる機会のあった、アッパークラス人に多いらしい。
実は野球のセリエAといっても実力は、日本のちょっと強い草野球チームくらい。サッカーとは違うのだ。
もうひとつ驚いたのはイタリア人、特に南の人はニンニクをほとんど食べないというのだ。宗教上の理由で刺激物を敬遠するのが理由だ。お酒もあまり飲まない。イタリア人における日本人とは「ニンニクをたくさん食べて、お酒をいっぱい飲む」らしい
レストランでパスタを食べる時は5分以内。冷める前に食べなくてはならない。パスタを食べている時に話しかけると怒る。食事が終わったらさっさと店を出る。全員が全員「マンマ(母親)のパスタが世界で一番おいしい」と信じている。いい年したおじさんが言うのだ。
どんなにまずくても、同じ店にしかいかない。新しいことは好まない。味にしても冒険はしない。「だまされたと思って食べてみて」といっても首を横にふる。
イタリア人はファッションセンスがダサい。いけているのは、ゲイだけだ。イタリアのデザインはゲイが支えている。
なんだか思っていたイタリアとは全然違うようだ。