肉豆腐、ゴーヤ。

モンゴルにはピンホールカメラコニカヘキサーを持っていった。

ピンホールにはポジフィルムを詰め、ヘキサーにはモノクロを用意した。

連日晴天に恵まれ、日中、日が出ている間は露出は全然変わらない。毎日が「感度分の16」日よりだった。

ピンホールカメラでは絞りが「f128」に固定なので感度100のフィルムの場合、シャッターの開閉時間およそ1秒で適正露出が得られる。

時計で測るようなことはしない。シャッターを開ける時に「ターアータ」と口ずさんで時間を決めていた。これは日本で実験済みだった。

結果は上々。見事に露出の揃った仕上がりとなった。ピンホールでもポジが使えるのだ。

しかも「これがピンホールか?」というくらいよく写っている。モンゴルをそのまま閉じ込めることができた気がする。

露出計はいらない。ファインダーもいらない。レンズすらいらない。0.2ミリの穴とフィルムがあればそれでいいのだ。

ポジをスキャナーで読み込み、プリンターで出力。用紙はライソンのスタンダードを使った。少しばかり彩度が高いが満足できるものが出来上がった。

モンゴル滞在中、気持ちはピンホールに向いていたのでモノクロは少々おろそかになってしまった。夕暮れ時、ピイホールでは撮れない条件の時だけヘキサーを取り出した。

今日、「FOMA」という新しい印画紙のテストを兼ねてプリントしてみた。1枚だけ「いいんじゃない」というものが仕上がる。

でも印画紙のムラがあってせっかくのプリントが台無しになってしまっていた。旧東欧製の印画紙はどれも製品管理が甘い気がする。常用として使うには抵抗がある。

でもコダックですらモノクロ印画紙の生産を中止したのだ。作ってくれるだけでありがたいと思わないとな。