飽食がすぎたので、食べる量を少なめにすることに。

花散らしの雨。小ぬか雨だったのがだんだん強くなってきた。満開のさくらももう終わりかな。

撮影前に納品と写真セレクト。OKカットを編集者と決めていく。20本以上にチェックを入れて終了。これでカメラマンは「いちぬけた」ができる。編集はこれからが大変。毎回「手離れがはやくていいなあ」とぼやかれる。そりゃあしょうがない。現場でたいへんなのは僕らなのだから。

企業ものの撮影が2件。雨がつよくて機材の搬入がしづらい。道はベタ混み。ナビの渋滞情報は、東京中真っ赤になっている。夕方撮影が終わると納品をもう1本。一つ終わると一つ始まる感じ。

昨日書いたOM-1nは中野のフジヤカメラで買った。ずっと探していたのだが、製造中止をしてだいぶたつためかプリズムの腐食が進んでいるものがほとんど。OM-1の弱点のようだ。デジカメをひやかしていると、横の棚にあやしく光るものがある。ブラック仕上げのOM-1nだ。驚いたことにピカピカで使用した形跡がまったくない。

見せてもらおうと声をかけると、店員が白手袋をしてうやうやしくショーケースから取り出した。こちらには触らせてくれない。「シャッターを切ってみて」と頼むと「何秒がよろしいですか」と聞いてくる。「それでは1秒で」とお願い。店員がおもむろに巻上げレバーに手をかけ、シャッターを押す。まるで茶道のお手前のようだ。

「ジーーッチャ」と軽快な音がする。音にゆれがない。正常に動いている。次は30分の1秒「カシャアンン」と余韻を残したOM-1の独特の音。これもOK。

見れば見るほど美しい。箱も取扱説明書もオリンパスファンクラブ入会案内書までついている。保証書には1985年ヨドバシカメラ購入とある。一度買ってそのまましまわれていたカメラだということだった。修理表によると一度シャッター、メーター関係のメンテナンスとオーバーホールに出してある。まったく申し分のない素性のカメラだ。

ボディのほかには35ミリf2と85ミリf2の2本のレンズがついていた。これは完全な新品。全面マットのスクリーンまである。セットで値段は10万5千円。ひさびさの衝動買いだった。

なんで先月買ったのにいままで書かなかったと言えば、妻にないしょにしてたから。ワインで酔ったときを見計らって白状した。おこられはしなかったがあきれられた。