今年の雑煮は東京風

あけましておめでとうございます。

娘が一足先に田舎に行っているため、なんとものんびりとした正月を迎えています。

地元米沢では、「お年とり」といって大晦日の晩に盛大にご馳走を食べる習慣があります。「おせち」の中に入っているような数の子やら、黒豆やら、なますなどもその日に食べてしまいます。したがってお重に入った「おせち料理」はありません。もちろん蕎麦も食べません。夕方から飲みながら食べながら大晦日を過ごします。一年中で一番大事な日です。

東京生まれ東京育ちの妻と結婚した最初の年、大晦日の晩に彼女が冷蔵庫の残り物のようなもので軽く済ませようとしたため、思わず喧嘩になりかけました。妻は「大晦日は軽く蕎麦を食べるくらい」の認識しかなく「盛大に」を当たり前と考えていた僕とに大きくずれがあったのです。正月用に作っていたものを全部テーブルに出すことでようやく納得したのを覚えています。

ちなみに米沢のお雑煮は鳥だしの醤油味で、大根、高野豆腐、鳥肉、せり、ごぼうなど結構具沢山。東京のあっさりとしたお雑煮を始めて食べた時はショックでした。

今年の大晦日は江古田の蕎麦や「甲子(きのえね)」で酒の肴と天ぷら蕎麦を食べ、軽く飲み、家に帰ってからはスパークリングワインの甘いのを1本空けたくらいで、まるで老夫妻のような大晦日でした。

何もないことがいいことなら、昨年は幸せな一年だったと思います。今年もずっと「写真生活」を続けていけたらと思っています。