帰国前、最後に食べた飲茶が旨かった。

台湾。

荷造りを終えて30分後にはホテルを出る。毎月のように味わう祭りの後のこの気分。

ヤングアート台北のブックフェアに冬青社ブースとして高橋社長、フォトグラファーHalさんら7人で来ていた。香港アートブックフェアには昨年一昨年と2回参加しているのだが台湾でのブックフェアは初めて。

台湾は写真熱が高くなっていると聞いて、今回はスーツケースにdemain、prana、traverseを計20冊ちかくを詰めてきた。当たり前だが出展者は全員売る気満々。

会期は金土日の3日間で、時間がなんと9;30-22:00。朝、準備で9時前には入るから13時間労働。夜市があるくらいだから台湾は夜が長い。デパートも10時まで営業している。

今年の香港アートブックフェアには屋久島フォトフェスティバル参加で行けなかったのだが、各社売り上げは好調で冬青社ブースだけでも100冊以上売れたそうだ。売れれば楽しいのがフェア。反対に売れないとこんなに辛いものはない。

今回は若い人がたくさん来てくれて熱心に見てくれるのだがなかなか売れるまでにはいたらない。須田一政とフォトグラファーHalの人気は台湾でも高い。

個人的には香港で売れたpranaがまったくといっていいほど出ない。これは誤算だった。毎回地味に売れるのがtraverseで、demainは特装版のほうが通常版の倍売れた。結局完売とはいかず、合わせて6万円ほどの売り上げだった。ちょうど飛行機代と宿泊代と一緒。

まあ全部売れたとしても赤字であることは変わらないから金銭的に言えば来ないほうが利口なんだろう。でも、お祭りはいつでも楽しいから。踊る阿呆と見る阿呆では、どちらが楽しいかということだね。

今回はトークショーがあって自分の作品をプロジェクターでプレゼンする機会があったり、販売時に英語で簡潔に自分の作品を説明し続けたことでかなり整理することができた。

3回目の参加になるブックフェアで、だんだんと英語での説明がうまくなった気がする。2日目は本が売れないので英会話のレッスンだと思っていた。ひとり20分くらい話すからいい経験になった。台湾の人は英語を話す人が多い。

全部売れても赤字だが、こういうところに顔を出すと意外な展開になったりする。また6月に来ることになりそうだ。

過食がよくない、などと言っていたが台湾は美味しすぎる。朝から晩まで何を食べてもハズレがない。

朝7時に起きて8時にホテルロビー集合、9時前に会場に入って夜の10時まで営業、御飯を食べに行ってマッサージを受けたら午前3時。ホテルに帰ってシャワーを浴びて、ちょっ寝たと思ったら目覚ましが鳴る。

まるでブラック企業のようなスケジュールだ(笑)