アートブックフェアでは山ほどダミーブックを見た。
ブックフェアには製本とか用紙の業者も出ていて、その中で写真集の束見本を売っていたのでごっそり買ってきた。束見本(ツカミホン)とは、本の出来上がりのサイズとか厚みを知るために印刷はせず、ただ表紙と中の用紙を束ねたもの。これがあると完成品のイメージが湧きやすい。
作ろうとしている新作写真集のサイズをこれまでの「da.gasita」や「prana」と同じ大型サイズにしようと思っていたのだが、ブックフェアでたくさん本を見ているうちに、もっと小さくしたくなってきた。掌にしっくりくる大きさというか、一辺が20センチくらいの正方形がいい。
買ってきたツカ見本にイメージと近いサイズがあったので、それに合わせて使う写真をインクジェットで出力し、それを本に差し込んでみた。
平面的に並べたときと印象が大きく変わる。ただ眺めるのではなく、能動的にめくる行為。なんども入れ替えて、差し替えもしながら作りあげ妻にプレゼンしてみた。
終わりが良くない、とばっさり切られて再度一からやりなおし。ひとつのズレは全体の問題になる。数日間手元に置いて並べ直しを繰り返した。
もう動かないというところまできたので、冬青に持って行って高橋社長に相談してみた。印刷には色々と制約がある。
サイズと構成にOKが出た。あとは来週中に印刷用にプリントを仕上げるだけ。ステートメントの英訳も出来上がってきた。来月頭に入稿。表紙デザインが上がればあとは印刷となる。
なんとか今年中に出版できそうだ。