10年ほど前、よく一緒に仕事をした編集者ふたりと赤坂のイタリアンで夜ごはんを食べた。
そこは八丈島の漁師から直接魚を下しているシチリア料理の店だった。ドライな白ワインを合わせるといくらでも食べられてしまう。
しばしダイエットを忘れて楽しんだ。
彼らは僕の上の世代の編集者で、雑誌のいい時代を生きてきた。バブルもあったがいい誌面を作るためなら手間もお金もかけて当然という仕事ぶりだった。
驚いたことに彼らはもう定年が近いという。ああ、そういう時代なんだとあらためて思う。
共通言語で話せる数少ない編集者との会話はバーに場所を移し深夜まで続いた。
5月22日(木)より28日(水)までの一週間、東京四谷にあるポートレートギャラリーで横木安良夫写真展「Glance of Lens〜レンズの一瞥〜が行われている。http://alao.cocolog-nifty.com/the_eye_forget/
初めて行く会場だったが広くて驚いた。
初日のパーティに顔を出すと、写真家、デザイナー、編集者、メーカーと実に様々な人たちが大勢集まっていた。
横木さんを見ていると年齢ってなんだろうと考えてしまう。横木さんの年齢は、社会では定年の年だ。
本をバンバン出して写真展をバンバンやって、今撮っている写真も全然枯れていない。
落ち着いたふりをしている場合ではないのだ。