桜散る日

花冷えの月曜日。今日はアシF最後の日。あっというまの2年間だった。

アシスタントの再募集はひとりの応募があったが決まらず、明日からはひとりでやることになる。

今までのように「どうしたらいいと思う?」と聞く相手がいなくなるのは寂しいものだ。

Fに「なにかひとつ事務所の機材をやる。なにがいい?」と聞いた。今までのアシスタントにも最後にカメラを渡している。前アシTはニューマミヤ6だった。

Fは考えたすえ「ストロボにします」。

400wsのモノブロックストロボ、スタンド1本にソフトボックスが餞別代りとなった。

昨日は写真家金村修ビューイングの2回目。参加希望人数が多かったので2回に分けたのだ。

金村さんは難解な文章を書くため気難しい印象を受けるが、実際は非常に紳士的だ。

1度目と2度目の話に矛盾はなかった。自分の写真を、そして人の写真をきちんとしたロジックで語っていく。

ワークショップ内で行っているビューイングというのは、作家に写真を見せてもらい、その前で製作意図や写真に対する考えを語ってもらうことにある。

何を考え、どのように行動することで作品が生まれていくのかを知ることができる。

レビュー参加者のひとりが金村語録をまとめている。
http://ppeye.exblog.jp/7720933/

レビュー中、金村さんの言葉に僕が質問を重ねていくという形式をとった。話を聞いていて、考えがとても近いことに驚いた。写真に対する共通言語というものが存在する。

天才と呼ばれる金村修でも学生時代には1年間で1000本以上フィルムを使い、得られるお金と時間全てを写真に注ぎ込み、見る夢までも写真のことばかりという時代があった。

ビューイングを終え、なんだかじっとしていられない気持ちになった。