ソーセージとパンのトマトソース煮込み

パーティに出たら、後は特にやることがない。オリジナルのプリントを持ってきているのでギャラリーを回って見せようかと思ったのだが、いざとなるとどこに持っていっていいのかも分からない。

パーティの席でビエンナーレを紹介してくれた人物に話を持ちかけてみたが「あたってはみるが期日が短いから難しいかもしれない。連絡する」ということだった。

パリのギャラリーは今、再来週から始まる「パリフォト」に向けて一年中でもっとも忙しい時期のようだ。パリフォトとは、11月の第2週の4日間、ルーブル美術館の地下で行われる世界最大級の写真セールス市だ。

各国からギャラリーが集まりブースを借りて商談を繰り広げる。世界で今何が売れているのか値段の傾向はどうなのかが一目瞭然となる。

ブースの出展料も値が張るらしいが、売れる量も半端ではないそうだ。せっかくパリに来たのなら是非見たいところだが、さすがにそこまで滞在を延ばせない。しかし近いうちに是非見に行きたいと思っている。

パリフォトに出展するギャラリーのなかのひとつ「カメラオブスクラ」を訪ね、無理をいって写真を見てもらう。仕事内容としては興味深いものがあるが、自分のギャラリーに合うものではない、という判断だった。

その後つてもなくどうしようかと思っていたら、パリに長く住み、パリの写真事情に詳しい写真家のMさんから「日記を見ました、時間があれば会いませんか」とメールがあった。Mさんとは以前から何度かメールだけのやりとりをしていた方だ。

彼はアルルのフェスティバルにも以前よく行っていて、パリの国立図書館に作品が収蔵されている。写真家の白岡順やオノデラユキを始め、パリの写真界のことをよく知っている。

彼に半日案内してもらって写真ギャラリーを回った。そしてパリでの仕組みを教えてもらうことができた。やはり飛び込みは難しく、なんらかの紹介が必要なようだ。