朝=おろし蕎麦/夜=玄米ドライカレー/夜食=セブンの汁なし坦々麺
杉並区に光化学スモッグ注意報がでた。こりゃ梅雨明けだな。予定がない日は何をしたらいいのかわからないので、動画を1本作る。たぶん、これは仕事であり趣味なのだ。ネタが決まれば3時間ですべて完了できるのだが、今日はネタをなんにするかで悩んでお昼から初めたのに、終わったのは4時を回っていた。
アップすると視聴回数が気になる。それにも増して視聴維持率といって、3日くらいすると出てくる数字があって、視聴者がどのくらいの時間見てくれたかという指標で、つまり面白かったかどうかがわかる。それによって何が求められているのかを探ることになる。好きなことをやっているようで、数字に左右されているところが大きい。かといって戦略的なんてものには遠く及ばない。
18時公開に予約してコーヒを飲みに出かける。妻が午後から出かけていて、ひとり飯なので何を食べるか悩む。いろいろ外食を考えたが、結局家に帰ってドライカレーを作ることにした。さらに、遅く帰ってきた妻と一緒に夜食を食べてしまった。セブンの汁なし坦々麺は今年の夏の定番になりそうだ。
<2011年6月28日の日記から>
毎朝11時にギャラリーに出勤すると、写真集コーナーの隅でパソコンを開く。そして黙々と『旅するカメラ4』の原稿を書く。すでに書き終えて編集部に出した、と以前日記に書いたが、内容は大幅に変更になった。なぜか? 今回、出版社の編集部ではなく、フリーでライター兼編集の仕事をしている妻が、僕の本の編集をすることになった。僕としては本意ではないが、出版社のほうと細かな連絡をとりあうのは面倒な作業なので、近くにいたほうがいいかと了解した。うかつだった。編集部に出してある、今まで書いたものを妻に見せた。するといきなり「これと、これはつまんない。ネタが古い」。それはアルルからビエンナーレ、パリフォトへのくだりであって、僕が『旅するカメラ3』以降に体験してきたほぼすべて。それを「つまらない」とバッサリ。実は自分でもウスウス気が付いていた。もう4年もたつと、アルルも古臭い話になっている。今更という気もしていた。しかし、そのあたりの章をなくすとなると、30ページ以上ごっそり抜けることになる。妻はこともなげに「短いやつで量をたくさん書いて」。それからは僕は毎日コラムを書き続けた。たまにクマのようにギャラリーをうなりながら歩き回る。ネタが出ない。短い文章で簡潔にというのが『旅するカメラ』の基本。電車で2駅から3駅ぐらいで1章読み切れる分量がベスト。となると1冊でネタは20本以上用意しなくてはならない。ボツになることを考えるとその倍。毎日書き上げては自宅にいる「編集者」に原稿を送る。そして自宅に戻ると「今日の原稿はいかがだったでしょうか」とお伺いをたてる。妻は台所から「まあ、いいんじゃない。最後のところちょっとグダグダになってるから赤字いれといた」。結局大幅な入れ替えで原稿を完成させた。編集部に「アルルからのくだりはやめて別なものにしました」と連絡すると「さすが奥様わかっていらっしゃる」だと。後書きは冬青ギャラリーで書いた。今月編集部に原稿をだし、来月デザイン入れ、予定では9月中旬発売予定だ。書下ろし多数! 結局、アルルからパリフォトまでの僕の数年間の経験は、後書きでわずか3行になっていた。