京都グラフィ

朝 玄米フィットチーネ

夜    キノコ鍋

午後から来客があるので、午前中はのんびりしようと思ったら屋久島の千々岩さんから電話があった。「渡部さん、急ですけどY PFで京都グラフィに出ることになりました。よろしくお願いします」千々岩さんは屋久島とフランスをつなぐ写真フェスティバルYPF(屋久島国際写真祭)のオーガナイザーで、京都グラフィ(KG)では、以前にも「KG +」からコラボ参加していて、その時も僕の写真を展示している。今年の「KG 」にはメインの展示で鈴木麻弓さんが、KG +selectで飯田夏生実さん、高杉記子さん、他にも佐藤素子さんと僕の知り合いが多く参加することになっている。そこへ混ざれるのは嬉しい。2019年のアルルがコロナで中止になり、泣く泣く宿とエアチケットをキャンセルした。他にもいろんなイベントが中止になっているのでなおさらだ。KGでは、大きなサイズの展示をするので冬青経由で凸版印刷にモノクロバライタプリントからデータを作ってもらうことにした。搬入は4月6日。まずは日帰りで設営の様子を収録してこようと思っている。「京都国際写真祭2022」は4月9(土)から5月8日(日)まで。

 

<2010年3月11日の日記から>

窓の外が明るい。今日は暖かそうだ。一雨ごとに春になっていく。昨日アシIが「大変です、コダックのカラーの印画紙がなくなります」と言う。僕もtwitterでチラッと見ていて気になっていた。カラーをプリントする大多数がコダック製を使っている。調べたらまさか、と思っていたがコダックが突如販売終了をアナウンスしてきたのだった。http://www.nationalphoto.co.jp/1F/kodak_news_04.htm#20100309
昨年コダックの印画紙の銘柄が減り、面質も選べなくなり、サイズも限定され、紙も薄くなり、いい要素はひとつもなかったのだが、まさか急に販売終了に追い込まれるとは思いもしなかった。まだフジフィルムが存続するようだが、あの「コダック」がねえ... 街の写真屋さんは、いまだにすべてのお店がカラーペーパーを使ってプリントしているはず。工場を停止したということは、そのケアはどうなるのだろうか? 街のラボは存続の危機? それともラボ用には供給するのだろうか。世界中の作家はどう対応していくのか。比率で言えばインクジェット派は現在でも少数の気がする。フジを使えばいいかというと、すべてのフローを考え直さなくてはならないから容易ではないことはすぐに理解できる。買いだめがきかないのが印画紙の問題点で、厳密に言えば1年以上たつと地の白が薄い黄色にかぶってくる。現在はまだ在庫があるようだがどうしたものか。あまりに大きな出来事だと呆然として感覚が麻痺するが、その後ジワジワと効いてくる。今ものすごい転換期に生きているということを実感する出来事だ。

木村伊兵衛写真賞が高木こずえに決まった。彼女は25歳だ。昨年末から怒涛のように露出していたから来るかな? とは思っていた。コラージュを使った作品というのも転換期の今に合っているのかもしれない。それにしても今回もまた赤々舎の作品によって受賞が決まった。これで3年連続。またしても、という感じで石川直樹は取れなかった。今月号の『アサヒカメラ』の選評が気になる。