ジャズとアート

朝 ブドウとヨーグルト

昼 「更科」の小天丼セット

夜 ブロッコリーラーメン、フルーツサンド

ドキュメンタリー映画「ジャズロフト」が面白いというFacebookの投稿を見て、渋谷東急Bunkamuraル・シネマに行ってきた。ユージン・スミスが家族を捨ててNYのロフトに住みつくようになる。ライフとは縁がきれマグナムには所属しているが全く金がない状態の頃。その古いビルには多くのジャズミュージシャンが集まってくる。夜毎繰り広げられるセッションを、ユージン・スミスは写真を撮るだけじゃなくて、オープンリールデッキで録音していた。床や壁に穴を開けてマイクを部屋の至る所に設置し、演奏だけじゃなく、雑談や、独り言まで録っている。その音がものすごくクリアで驚いてしまう。その音源に、その時撮った写真やインタビューを合わせて構成している。よくそんなに録音してたよなあと感心してしまう。ジャズが好きで写真が好きなら、文句なく面白く見ることができる。Bunkamuraに来ると東急の上にある「麻布更科」で蕎麦を食べたくなる。今日は小天丼と温かい蕎麦。

その後、東京駅まで出て八重洲口からアーティゾン美術館へ。以前はブリヂストン美術館と呼ばれていたところだ。森村泰昌「M式海の幸」をやっている。森村泰昌は写真を使った作品作りをしている。初期からセルフポートレートを中心に活動していて、様々な人になりすます。女優だったり有名人だったり、最近は人だけじゃなくて絵画そのものになっている。今回は明治時代の画家青木繁の代表作「海の幸」になりきっている作品を中心に構成してあった。明治に入って日本はそれまでの日本画を捨て、西洋画が中心になる。脱亜入欧と呼ばれる中で、ヨーロッパ近代自我も同時に入り込んできた。森村泰昌は青木繁の絵画「海の幸」から始まり、日本のシュールレアリスム、太平洋戦争の戦争画、戦後復興からの東京オリンピック、全共闘、万博、バブル経済、原発、そしてその後の世界をセルフポートレートで作りあげている。ひとり日本の近現代史をやっていた。スケールが大きい。

アーティゾン美術館には多くの収蔵品があるので、コレクション展だけでもお腹いっぱいになるくらいだ。今回は印象派を中心にした展示だったが、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ドガ、シスレー、ピサロ、カイユボットと、これ見ているだけでクラクラしてくる。僕の美術史講座受けている人がいたら、見にいくと楽しめますよ。ここ最近でやった講座内容の絵画の本物が見られます。


<2007年10月16日の日記から>

昼に長崎ちゃんぽん

パリフォトビエンナーレ事務局からオープニングパーティの詳細が届いた。ケ・ブランリー美術館内で行われるのだ。

それによると午前9時半から報道関係者の取材、お昼に主催者代表とのランチ、午後6時までパーティが続き、その後は「Opening for VIP guests」となる。

その間にポートレートを専門にする写真家が、特設スタジオを作って、そこで写真家のポートレートを撮る「フォトセッション」が行われる、と書いてある。

それは作品として会場のどこかに展示する予定だそうだ。つまり自分の作品だけではなく、自分自身も展示されてしまうわけだ。

そこで問題なのが「何を着ていくか」だ。そんな場所に着ていくものなど持ち合わせているわけがない。上から下まで揃えるなんて予算などあるわけもない。皆何を着ていくのだろう?