ワークショップ2B49期50期グループ展「Renew」が来週5月23日月曜日より29日日曜日まで、くぼたギャラリー別館で始まります。
時間11:00-19:00 最終日は16時まで(きっちりしまります) 京橋駅、宝町駅、東京駅が最寄駅です。
地図
http://www.gallery-kubota.co.jp/annex/anxmap.html
Facebookページ https://www.facebook.com/events/1554777508149871/
12年間渋谷ルデコで毎年2回ワークショップ2Bのグループ展をやってきたのだが、ルデコの建て替えにともない今回初めての場所でやることになった。
ルデコのような広さで2フロア分、しかもお値段お手頃となると東京で探すのは結構大変だった。ようやく見つけたくぼたギャラリーは、1フロアの面積は狭いが4フロア分使える一棟貸しのギャラリーだ。20人規模のグループ展にはうってつけといえる。
ただ残念なのが壁に釘が打てないこと。ワイヤー釣りが基本なのだが、枚数を揃えて見せる写真展示では設置が難しい。12年かけて培ったルデコの展示ノウハウは使えず、あらたに、くぼたノウハウを作っていかなくてはならない。
あいかわらず、このようなご時世にもかかわらず、フィルムと印画紙での展示が多い。
参加者には「これがやりたい、とはっきり決まっているならデジタルカメラのほうが向いている。でもどうしていいか分からないのだったらフィルムで撮って印画紙にプリントするのがいいよ」と言っている。
2Bのグループ展は卒業展の意味合いが大きい。すでに出来上がったものを展示するのではなく、半年で作ったものを展示するのだ。初めての人にとって、展示は楽しみであるとともに、何を撮っていいのか悩むことになる。
デジタルカメラは押せば何か写っている。それはとても素晴らしいことであるのだが、その先どうしていいのか戸惑うことにもなる。
フィルムの場合、気持ちよくプリントできるまでには時間がかかる。イメージして撮ってはいても、出来上がりはまったくもって違ったものになってしまう。最初の頃、ほとんどの人が「私には才能がないようです」と肩を落として暗室から出てくる。
フィルムがどのように光を捉え、ネガの情報がどのように印画紙に焼き付けられるか、繰り返し繰り返しやっていくうちに少しづつ分かってくる。始めて3ヶ月が過ぎる頃、暗室から楽しそうに出てくるようになる。プリントするのが楽しくて楽しくて、そのために撮影しようと思えるようになるのだ。
その時期のことを僕は「私って天才」期と呼んでいる(笑)
12年間やって分かったことは、それまでのキャリアは関係なく、半年間枚数を焼いた人が面白いものを作るということだ。どのくらいプリントしたかなど展示では分からないはずなのに、不思議と焼いた枚数が多い人の前で人は立ち止まるのだ。毎回例外はない。
12年間続けているグループ展だが、いつでも展示する人にとっては始めての経験となる。