ダンボールいっぱいの空豆。煮て良し、炒めて良し。それとラフテーでビール。

車のなくなったガレージにはテーブルが出してあって、朝起きるとまずはそこに座るのが習慣となった。

袋小路のどん詰まりに家があるから車や人の往来もない。生活の音だけが聞こえてきて、コーヒーを淹れて飲んでいるとアジアの安宿に泊まっている気になれる。洗濯物に囲まれているというのも同じだ(笑)

GW中は上野にバルテュスを見に行ったくらいでいつの間にか終わってしまった。アナと雪の女王は、映画館まで行ったもののチケット売り切れだった。

バルテュスのアトリエを大型カメラ(エイトバイテンかな)で撮った篠山紀信の写真もよかった。バルテュスは絵も存在も写真的。ネコと少女と対角線。「光こそがすべてだ」と語っていたのが印象的だった。

後はギャラリー冬青で始まった城林さんの写真展のオープニングに顔を出した。

以前、出口こずえ「緑羅」(いいタイトルだなあ)の時は、会場入り口から見える展示のプリントが真っ黒で驚いたが、今回の城林さんの「反芻」は真っ白。

対象物らしきものは何も写っていない。この写真は言葉では説明できないし、モニターでも印刷でも再現できない。なので見に行くしかない。

このシリーズをニューヨークでプレゼンテーションされた(しかもたった2枚!)高橋社長は、プリントを見た瞬間「大様は裸だ」という寓話を思い出して、なんとコメントしていいかわからず「いいですね」と言ってしまったとパーティの挨拶で言っていた。

たくさんのプリントを見続けてきた高橋社長が「わからない」と思ったというのが重要だと思う。見続けてきたものだけが分かる「理解の範囲を超えていたら、それは正しい」というセオリーだ。

再来週頭に再入院、来月からは徐々に上げていかないと。