写真集製作過程

7月に出すことになった写真集は、B5版総ページ数250ページ、カラー4色96点、モノクロ2色144点に決まった。販売価格は税込み5000円なのだが、ボリュームが多いため収まるかどうか。

出版社は冬青社。写真集を専門に出しているところだ。昨年2月にそこのギャラリーで写真展を開き、今年も7月に予定している。そのときに合わせての出版なのだ。

内容は今まで撮りためた、米沢、東京、南の島、モンゴル、NY、パリ、ハワイ、ミャンマー、中国の写真。以前出した写真集「午後の最後の陽射」からも抜粋する。

まず、今までテーマごとに纏めてあった写真をスキャンしてすべてA4レーザープリントに打ち出した。その数ざっと600枚。それを第一次選考として出版社側と300枚ほどに減らしていく。

そこからもう一度自分でじっくり見直してカラー96点、モノクロ144点まで絞り込む。点数が多い割には意外とあっさり決まっていく。

それをもって冬青に行きギャラリーの床一面に写真を全部並べてみる。最初に見開きで進行していくため、右と左の写真のカップリングを決めていく。基本的に同じ場所で撮ったものを組み合わせる。

組み合わせが決まったものから2枚一緒にA3コピーをかけて1枚にしていく。そうすると240枚の写真が120枚になる。

もう一度120枚を場所ごとに床に並べてみる。http://blog.livedoor.jp/gallery2c/archives/51150284.html
床一面に並んだ自分の写真というのは壮観である。

印刷というのは8ページごとに折が構成されるため、基本8ページで写真を組んでいく。今回は場所ごとに区切るのではなく、たとえば米沢が8ページきたら次はモンゴル。そして東京の写真が8パージ続くともう一度米沢が出てきて、ニューヨークにつながる。という具合に何度もいったりきたりするようにしたかった。

全体的なうねりを紙に書いて順番を決めていく。それに従い床から写真を拾っていく。ほとんど迷うことなく次々と決まっていく。時折前後の並びを相談はするものの、自分で驚くくらいスムーズだった。

編集者の目として段落をドラスティックに変更をかけるというマジックを見ることもできた。

最後の締めの1枚が決まるとあとはそこに流れるように順番が決まっていく。作業が始めてからわずか1時間ほどでページの順番が決まってしまった。