中里和人写真展「闇の蒸発」を見に行く。最終日なので早く終わるかと急いでギャラリー冬青に向かう。お昼になって降っていた雨がやんできた。ギャラリーには本人がいた。
中里さん曰く、「夜景ではなく闇景です」写真は光がなければ写らない。なのにあえて闇へと向かう。闇と物体とをつなぐものを撮りたいのだそうだ。そのための、フィルムであり、ライカなのだ。デジタルではまだ写らないという。
新刊の「夜旅」ではなく「逢魔が時」を購入、サインを入れてもらう。中里さんのデビュー作「湾岸原野」が欲しかったのだが、もう在庫がほとんどないそうだ。僕のもそうです、と言ったら「じゃあ、今度交換しましょう」ということになった。ラッキーである。
中里さんも「日本カメラ」のカラースライドの部審査員を来年度からやることになっている。「審査はどうでした?」と聞いたらやっぱり5時間かかったという。ほぼ同じだ。以前、奈良原一高さんは審査をお昼から始めて深夜までかかったと聞いた。
2日間かけて選評を書き上げた。以外とすんなり書けた。2000枚の中から選び出したのには訳がある。写真を見て「これはいい」と思った訳なのだから、それを書けばよかった。
早速編集部に原稿を送った。これで一安心だ。