ふたたび東京都写真美術館へ

朝=焼き鮭、ナスと長ネギの生姜焼き、納豆、白米、味噌汁/夜=鯖寿司、巻き寿司

ワークショップ「H +」3回目の講座で東京都写真美術館へ。「アバンガルドの勃興」「メメントモリ」を観た後、お茶を飲みながら展示の話をする。2B Channnelで話をしている写真の枠の話と繋げながら戦前と戦後で何が変わったのかを説明していく。「メメントモリ」の展示にある写真はマスターピースそのもので、知っていると興奮するはず。翌日も日曜クラスの参加者と見にいくけど、何度見ても大丈夫。回数を重ねると違う面が見えてきそうだ。

写真家のうつゆみこさんと会場内でばったり会う。彼女のファンで、写真集を買ったばかりだったので話をしたかったのだが、あまりに突然過ぎて、あわあわして挨拶だけで終わってしまった。うーん、もったいないことした。

 


<2013年6月19日の日記から>

レビュワーへのサンキューメールも送ってサンタフェ関係もほぼひと段落した。なので今日は一日中どこにも行かず、ずっと家の中。ソファーの上でウトウトしていた。寝ても寝ても眠い。今もあくびを連発している。娘も珍しく家にいる。就活で忙しいから近頃一緒に晩御飯を食べることも少ない。中々大変なようだ。そういえばレビューって集団就職説明会に似ているとアルルの時に感じた。履歴書代りのポートフォリオ。人事の人がレビュワー。ただ、アルルは職探しという感じが色濃かったが、サンタフェはミーティングというのがしっくりきた。写真家とレビュワーだけでなく、写真家同士が情報を共有する場所として機能していた。「ミーティングプレイス」という言葉があるそうで、アメリカの東と西の写真家が意見や情報を交換できるというのはうらやましかった。写真家同士でなければわからないことというのはたくさんある。写真のことを一番考えているのはやはり写真家だからだ。東京一極集中の日本では、なかなかおこりずらい気がする。でもニューヨークとロスは飛行機で5時間。ということは東京を中心とすればアジアがほとんど入る計算になる。そんなアジアフォトグラファーズミーティングプレースが定期的にできたらどんなに楽しいだろう。しかしその場合、東京ではなく、ソウルか上海か、シンガポールということになるんだろうな。今回ほんの少しだが、日本と欧米のアートに対する前提の違いが理解できた気がする。いや、日本でも一線の人は同じ意識を前提としていることも分かった。気がついたことで、ここからスタートなんだと思うとちょっと呆然とした。この感覚は大学を卒業して10年以上たったある日、突然「プリントが分かった」と思った感覚に似ている。この分かったはというのは本質じゃなくて前提のこと。つまりここからスタートなんだと気がついて、がっかりしたのだった。だって同級生はこの感覚を学生時代に持っていたのだ。今回も同じ。他の参加者が始めた時から持っている前提を、52歳にして気がついてしまった。ああ、、、分かってしまえばなーんだ、というのはプリントの時と一緒だった。