アバンガルドとアヤ子

朝=山かけうどん、お稲荷さん/夜=豆腐とオクラの和物、温野菜いろいろ、豚とトウモロコシとズッキーニのバルサミコ炒め、ご飯

ワークショップのカリキュラムの中に美術館巡りがある。今回は東京都写真美術館なので、その下見に行ってみた。3階は「アバンガルド」2階は「メメントモリ」。最近の東写美は日本の写真史的なものと、コレクション展を中心にしている。前回は明治時代の写真黎明期のもので、今回の「アバンガルド」は、戦前の新興写真と呼ばれたものを集めている。これまた、いま2B Channnelでやっている写真の枠の話に付合していて、ちょうど見たかった内容だった。全然写真じゃない。シュールレアリスムの影響を受けていて、イメージを語ろうとしていない。この流れがそのまま戦後も続けば日本の写真は随分と変わったものになっただろうな。

恵比寿を出た後は藤岡亜弥 写真展 「アヤ子 江古田気分」へ。OGUMAG+はオープンなギャラリーでカフェもある。最寄駅はJR田端だった。山手線で今まで降りた記憶のない駅だ。藤岡さんと最初に会ったのは20年前の江古田。「プアハウス」という喫茶店だった。あの頃とキュートさが全然変わってない(笑)本人も「ずっと学生の感じのままで」と言っていた。だから 「アヤ子 江古田気分」なのか。江古田は彼女が通っていた日大芸術学部のあるところ。そこに住んでいた時代、つまり学生の頃の写真を展示している。藤岡さんは「さよならを教えて」でビジュアルアーツのグランプリを撮ってデビューし、次作の「私は眠らない」で写真協会の新人賞、最新作の「川は行く」では木村伊兵衛賞、林忠彦省、伊奈信男賞を同時受賞している。まさに日本を代表する写真家なわけだが、そんな素振りは一切見せない。いつ会ってもキュートだ。そんな人珍しい。

僕の事務所には藤岡さんの作品が飾ってある。赤々舎のギャラリーが清澄白河にあったときに購入したものだ。実はそれが藤岡さんが販売した最初のプリントなんだそうだ。額の中には販売証明書とその時添えられていた手描きの手紙が入れてある。彼女の写真の魅力を言葉で伝えるのは難しいというか、無駄。なので観に行ってみてください。19日(日)まで彼女が在廊するそうです。

 

<2012年6月18日の日記から>

近頃ずっと、iPhoneやipadにメモを残して手帳を使っていなかった。実用的にはそれでなんの問題もないが、必要事項ばかり短的に書いてあるだけで見返してもつまらないことに気がついた。尾仲浩二「あの頃東京で」を読むと実に詳細に当時の様子が書かれている。尾仲さんに「なぜこんなに覚えているの?」と尋ねたら「手帳の隅っこに書いてあった走り書きから、いろいろなことを思い出す」と言っていた。僕は2002年あたりから、ずっとスケジュール管理をあるwebサービスで行っていた。簡単に書き込めてどこからでも見れるのは便利で10年近くずっと使っていた。ところが一昨年からiPhoneを使い始めて徐々に書き込みが減っていき、iPad導入と同時に使わなくなってしまった。久しぶりにに先日開いて見たら、なんと、サービスがなくなっていた。事前に打ち切りのアナウンスが流れていたんだろうが気がつかなかった。10年分の記録がパー。ちょっとショックだった。この日記も以前は「さるさる日記」というサービスだったが打ち切りになってここに移行している。その時、2年間英語でつけていた日記を移し忘れてしまいデータをなくしてしまった。クラウド、クラウドと言われているが結構脆いものだということを実感してしまった。そこで手帳の復活を考えた。紙に走り書きをして、それをiPhoneで撮影しておく。これはいけそうな感じだ。

今日の分を写し書きするとーーーー6月18日月曜日 11時冬青社打ち合わせ 印刷テスト刷り 。印刷紙はニューエイジに決定 。ちょっとクリームがかかってきれい。サイズ 用紙 259x253 写真230x229。表紙デザイン決定。社長のアイディア。かなりいい。次回は7月2日13時 東高円寺プール1時間。血圧116ー72帰りに盛りそば大 650円。三平で買い物。カツオとイナダ。家に帰って黒ビールで乾杯。