アルルフォトフェスティバルが始まった。街がちょっとずつざわついてきた。
我々の展示はメイン受付のすぐ隣にあるから開場と同時にひっきりなしに人が入ってくる。フランスと日本のオーガナイザーのオトナと千々岩さんはずっと応対に追われている。
マグナムフォトや、各国のギャリスト、著名な作家が次々とやってくる。人の良さそうなおじいちゃんかと思えば驚くほど有名な写真家だったりする。
モノクロプリントを好きな人はどこにでもいるようで、自分の展示は評判がいい。2人ほど購入検討者がいて、持って行って写真集も2冊売れた。勝負は今晩のパーティにかかっている。
今年のアルルのオフィシャル展示は、昨年のようなオールスター勢揃いというものではなくて、新しい作家を取り上げているようだ。作家名を見ても自分の知らない名前が並んでいる。ビッグネームはゲイリー・ウィのグランドとドン・マッカラン、細江英公くらいか。時間を見つけては展示会場を回っている。そういえば街で車椅子に乗ったウィリアム・クラインも見かけた。8年前にパリフォトで会ってサインをもらった時に比べて随分年をとった感じに見えた。
そろそろ会場に行く時間だ。今晩がこの旅のハイライトになる。