水曜日、撮影後中野の日東商事にラッキーのカラー引き伸ばし機G70を引き取りに行く。先日見つけて手付けをうってあったのだ。
G70は一台で散光式と集散光式の二通りの光源を選ぶことができる。カラーで集散光式なのは唯一これだけだ。現在は製造中止となっている。
散光式は柔らかいトーンが出しやすくゴミキズが目立たないメリットがある。対して集散光式はコンデンサーレンズで光を集めるためシャープば像を結ぶようになっている。
現在持っているフォコマートV35とラッキーC45はどちらも散光式だ。G70はワークショップ用に導入したのだが使いでがありそう。
さっそくテストプリントをしてみる。V35とC45とのフィルター値の差や露光秒数を確かめる。コンパクトに作られているG70は使いやすい。
カラーでのデータをとって、一つのネガを3台で同じようにプリントできるようにする。
木曜日、撮影が突然キャンセルになったので、モノクロでのプリントデータ作りをする。いままで経験と勘でやっていた作業をなるだけ数値化していく。5時間かけて3台のプリントデータを作った。デジタルでいうところの「キャリブレーション」だ。これでプリント作業が確実に早くなる。
イルフォードのウォームトーン四つ切りの販売中止は、調べてくれた人によると、世界基準が11×14インチ(大四つ切)と8×10インチ(六つ切り)で、10×12インチの四つ切は日本独特のサイズ。これまで特別に作ってもらっていたがもうできなくなったということらしい。
全紙(18×22)や半切(14×17)も日本独特のサイズ。オリジナルプリントの世界では16×20の小全紙が一般的だ。しかし四つ切はA4の雑誌原稿としても使いやすく、また日本の暗室事情にもあっていて使いやすいサイズといえる。
ワークショップをやるようになってから基準というものに敏感になってきている。きちんとした基準を持っていないと伝えていくのが難しいからだ。いままで勘と経験に頼っていたものを数値化していくのは、自分のプリント作業を見直すうえでもいい機会といえる。