うさぎやのお餅は上品だねえ。

元旦は妻の実家へ、2日目は家から一歩も動かず。

明日から3泊5日のアメリカ行き。朝出発してニューヨークにその日の朝に到着。すぐに撮影で、翌日シカゴに移動。それでまたすぐに撮影。当初2泊4日のプランを提示されてが泣きついて1日延長してもらった。

1日だけシカゴで予備日ができた。シカゴに行くのは初めて。と言うよりアメリカはニューヨークとハワイしか行ったことがない。かなり寒いらしいが雪のシカゴは魅力的だ。

今回フィルムカメラは断念。テロの影響でセキュリティが厳しいことを考えてのことだ。この一連の仕事は珍しくフィルムでの撮影を要求されるものだったので悩んだのだが、安全策を取ることにし了承してもらった。メインはキャノンなのだが、GXRも持って行くことにした。自分の時間はGXRを使うつもりだ。

GRDに33ミリマクロをつけていく。この組み合わせはお世辞にも撮りやすいとは言えない。オートフォーカスはユルユルとしか合わない。だから目の目に起こった現象を即座に写しとめるということは苦手。でも僕はGXRを通してシカゴを見てくるつこりだ。

ローライを使っていても同じことが言える。速写性なんて考えたこともない。僕は常にローライで見えるものしか見ないし、フィルムで写るものしか撮らない。そこに起きている事象を写真で伝える気はないし、極論すれば僕の撮っている写真に何の意味合いも持たせたりしない。

その場所を取材はしない。下調べもしないし、同じところは撮らない。今いる場所だけを撮る。東京にいれば東京を撮るし、米沢に帰れば米沢を撮る。海外に出るチャンスがあればその場所を撮る。すべてにおいて重要なのはそこで自分が何を感じたのかだけ。

GXRは何でも撮れない。手ブレも起きるしオートフォーカスも遅い。だからそれで撮れるものは自然と絞られてくる。GXRを選択した時点で僕の仕事の大部分は決まる。アートディレクターがカメラマンを決めた時点で大半の仕事が決まると言っていたが、写真家がカメラを選択するのはそれに似ている。写真はカメラが撮るのだから。

こんなにデジタルが進化してきても多くの写真家がフィルムを使っている。どう考えても使いづらいマキナ67がいいという写真家はたくさんいる。彼らはマキナで見える世界がすべてで、フィルムで写るものだけを見ているのだ。