あわただしい週末。
金曜日、新製品携帯電話の撮影。松涛スタジオで小説家がモデル。ストロボをたくさん用意したのだが、結局使ったのは5台だけ。
メインカットをモノクロにすることになっていたのに急遽カラーでも、ということになりアシFが渋谷ビックカメラにネガカラーを買いに走る。
撮影はデジタルカメラにテレビモニターを繋ぐいつもの方法で進行。合間にフィルムで撮影。
土曜日、通常のワークショップの後、夜は写真家金村修を招いてのビューイング。初期作品から現在までの大全紙プリントを見せてもらいながら写真の話を聞く。作品を前にしての話は説得力が違う。
後半参加者の中から数名の写真を講評してもらう。いままで感じてはいたが、それがなんだか分からなかったことをずばり言葉にしてしまう。金村さんは写真を言葉で表現できる数少ない作家だ。
日曜日、朝5時起きで宮城県塩竈へ。http://gamaphoto.blog31.fc2.com/
写真家平間至を中心に開催する写真フェスティバルがあった。注目したのは日本では最大規模のポートフォリオレビューが行われることだ。最優秀者は写真集製作の権利を与えられる。
実際レビューが行われたのは22日土曜日だったのだが日曜日は最優秀作品を決める公開審査を見ることができた。
作品をプロジェクターで写しながらレビュワーが講評していく。写真を言葉にする行為に興味があるのでとても刺激的だった。
最優秀作品は予想通りだった。一卵性双生児の兄が弟と自分をモデルに同じ部位を標本のように撮影したもの。遺伝子は一緒なのに微妙に差が出てくる。
双子というのは自分を客観的に見ることができる不思議な存在だ。片方を見つめることで自分を感じることができる。
極めて個人的なことを扱っているのに、外に広がる表現だった。その点が他の作品と大きく違っていた。
町の中では瀧本幹也、平間至展、三好耕三の3人が塩竈を撮りおろした写真展をおこなっていた。三者三様の取り組み方で面白い。
その中でも瀧本幹也の塩竈神社の大杉を撮ったものが圧倒的な迫力だった。もうそれを見ただけで塩竈に来たかいがあったと思えるほど。
会場に居合わせた本人が「名前に瀧と幹が入っているから、滝と樹は気になるんだよね」と言っていた。
それにしてもすごかった。眼福。