撮影したGW690のネガをプリントしてみた。使い慣れたトライXではなくてプラスXではどんなプリントになるのか。
コントラストが低く、シャドーの落ち込みも少ない。中判サイズのせいで粒子もない。まるでデジタルで撮ったような写真が出来上がった。
晴天の時のような輝度差があるときよりも、ハイライトとシャドーの差が少ないような条件では面白い。
かといってこれが今の自分の好みかと言われれば違うような気もする。まだ7,8本しか撮っていないのでなんとも言えない。しばらく続けてみるしかない。
写真を撮ることが目的で歩くと、普段の数十倍の注意力で周囲を見ていることに気がつく。
写真集「traverse」の最後に「物を見るために撮る」と書いたが、それは「撮ることと見る事の等質」を言いたかった。
リハビリのような町撮りを続けてその先にある偶然に備えることにする。
体調はよくなった。炎症かと思われた手首の痛みは一日で嘘のように消えた。
いつも診てもらっている整体師の人に「左の足の付け根から左手の薬指まで一本の線を感じる」と言ったら「それは胃と肝臓が弱っていますね。宴会が続いたとか思い当たることありませんか?」とずばり言い当てられた。ええ、その通りです。
「人間の体には解剖しても分からないラインというのが存在するんですよ。でもよく気がつきましたね。鋭いですよ」
なるほどね、何かあるときには訳があるということですか。
写真雑誌各誌を見ていたら「PHat Photo」が一番面白いのに気がついた。
ギャラリー特集と言うことで買ったのだが他の内容も読み応えがある。今までなんとなく食わず嫌いなところがあってちゃんと読んでいなかったかもしれない。
「アサヒカメラ」や「日本カメラ」がやらないことを取り上げている。住み分けのような形が定着したようだ。これでもうちょっとボリュームがあればいいのにな。
写真雑誌を見る楽しみがひとつ増えた。