パリから帰って1ヶ月になるのに未だに社会復帰できずにボヤボヤしている。
たいしてやることもないので毎日早帰りして晩御飯を作っている。
昨日は久しぶりにバライタプリント。フォコマート2cを使うのは久しぶり。いざスイッチを入れたら電球が切れていた。予備球があってよかった。
注文された3枚のプリントを焼く。1枚は先日コニカミノルタで個展をやった竹下太郎が注文してくれたものだ。
彼は初めての個展でプリントを30枚販売するという、今まで聞いたこともないようなことをやってのけた。
当初ギャラリー側からは「どうせ売れないよ」と言われていたらしい。もっとも、そう思うのが普通だが。
彼は個展成功の記念に僕のプリントを買ってくれたのだ。
イメージはケ・ブランリー美術館お買い上げのものと一緒のda.gasitaシリーズの1枚だった。
今日パリからメールがあって「あなたの作品をパリで見ました。とてもよかったので作品を買いたい」
美術関係者ではなくて一般の人のようだ。米沢の中の一点をクリスマスプレゼントに欲しいということだった。
海外ではクリスマスプレゼントに絵や写真を送る習慣があると聞いたことがあったが本当なんだ。
パリの展示でこういった直接的な効果があるとは思わなかった。
竹内万里子ビューイングを受けた休日郎がその心境を語っている。 http://iq3.cocolog-nifty.com/kagami/2007/12/post_48a4.html#
彼とは一緒にアルルにいってレビューも一緒に受けた。
彼がアルルで言われた「Subjectを撮れ」とはいったいなんなのかを僕もずっと考えていた。
それが竹内さんの言葉で氷解する思いだった。日本語でしか理解できそうにない哲学すら含んだものだった。
彼はアルルで出された宿題を日本で解いた。もし宿題を出されなかったら、竹内さんの言葉の10パーセントも理解できなかっただろう。半年間ずっとSubjectについて考えていたからこそ竹内さんの言葉が入ってきたのだ。
おおげさではなく、アルルは彼にとって人生において大事なできことだったというのが半年たって分かった。