フィルムを6本現像

グループ展は盛況のうちに無事終了。来場していただいた皆様ありがとうございました。次回は9月の連休中を予定しています。

毎年2回のグループ展が終わるとホッとする。グループ展とグループ展の間のわずかな期間が自分の時間になる。

ひさしぶりに雑誌「東京人」の巻頭企画のための撮影。都内での撮影で移動が多くなったので助っ人アシスタントと電車で移動する。近頃電車で移動するカメラマンが増えていると誰かが言っていた。車が売れないわけだ。

20年前、車はカメラマンのステータスシンボルでもあり、どの車に乗っているかが重要とされた時代が長かった。大体目安は年収の3分の1。800万円のベンツステートワゴンに乗るものは2500万円以上の稼ぎがあります、と公言しているようなものだった。

マツダファミリアから始まってスバルレガシィ、そしてボルボになってベンツであがり。トランクにはセロハリのカメラバックに収められたハッセルのフルセット。非常に分かりやすい図式がそこに存在した。

デジタル化がカメラマンの生態を変えてしまった。分かりやすい形態というのは目標が立てやすくて生きていくのに楽なんだけどね。

映画「おくりびと」がアカデミー賞受賞。東京新聞のコラムに正岡子規の言葉があった。「悟りとは、平気で死ねることではなくて、いかに平気で生きるかだ」

生きづらい世の中にぴったりの言葉だと思う。