ネコのごはんを注文する幸せというものがある

雨太郎はおくびょうだと聞かされていたが、確かに今のところおとなしい。

 

目をまん丸にしてゲージの隅っこからこちらを見ている。マンガみたいな表情だ。

 

雨をかばうようにいつも月子が前にいる。雨にさわろうとすると、やんわりペシっとこちらの手をたたき「さわるなら私を」と体を差し出してくる。

 

けなげな女にみえてきた。

 

昨晩ちょっとなれたかなと思ったが、今朝は「あなた誰?」って顔されて笑ってしまった。食欲はあるし、ふたりでいるからストレスも少ないだろう。僕にはまだ警戒モードだが、妻とはおもちゃで遊んでいる。

 

彼らがきて家のふんいきが変わった。「いる」ってすごいな。