ウクレレを再開

自宅に編集者おふたりに来てもらって『撮る力 見る力』の打ち上げ。メニューはカレー(笑)。発売して半月だけど出足はとてもいいみたいだ。今回はKinndle版もある。電子書籍は初めての経験。どのくらい動いたのか1冊単位でわかるのが面白い。書籍だと書店流通量と実際に売れた数字は違ってくるので、最初に印税という形で発行部数分をいただく仕組みだけど、Kindoleは数ヶ月に一度実際に購入された分が精算される。

最近ウクレレを再開した。課題曲の「デイドリームビリーバー」を毎日練習している。楽譜が読めないからタブ譜と先生が弾いたビデオが頼り。短い曲なので3日もあればさらえるのだが、曲らしくなるには1ヶ月くらいかかるだろうな。そのほかにオールナイトニッポンのテーマソング「ビタースイートサンバ」がある。発表会はルデコグループ展で。そのために新しい弦を買いに行く。歩いて10分のところになぜかウクレレ店が2軒もあるのだ。最近また流行っているらしい。

<2022年3月17日の日記から>

水曜日はライブ配信の日と決めている。一日中配信内容について考えて、資料作りをしている。これは仕事だと腹を決めた。ライブの中で配信機材の紹介をしているが、もう大体揃った感はある。あるんだけど、入れ替えをしたくなる。それを今はグッと堪えているが、どこまで耐えられるか。例のMac Studioは今注文しても来るのは6月中旬らしい。その頃にはまた新しいモデルが出るんじゃないか。なので心穏やかに静観。実はApplelのカートに入ってるw   新型ディスプレイも入れて60万円。何だか何買っても60万円って気がするな。でもこれはカートに入れただけで満足してしまった。ギャラリー冬青で写真展の最終打ち合わせ。写真がマットに入れられていた。16x20インチの額に 2枚並べて展示するのだが、いい感じだ。自画自賛。30歳の頃に訳もわからずプリントしていたものが日の目を見る。同時に販売してしまったら手元には残らない。画家の人たちの心境がちょっとわかる。自分ではない、誰かの元に残されていく。展示プリントは時期が来たらインスタに全てアップしようと思う。最初は「もうネタがないからやらない」と駄々をこねていたが、ここにきて今回の展示が楽しみになってきた。

 <2007年3月17日の日記から>

ワインの名前は「ルミエール(光)」写真家にぴったり。甲府のワイナリーの取材に行った。そこは日本を代表するワインを作っているところで、海外での日本国主催の晩餐会にも出されているそうだ。会長はフランスのワインアカデミーの正会員で、国際コンテストの審査員を務めている。味には絶対の自信があると言っていた。帰りがけ、そのワイナリーご自慢のワインを買ってきた。1990年のビンテージもの。1本1万円だった。90年は当たり年だったそうだ。不思議なことにフランスワインも90年は大当たりの年だ。一度だけ90年のラトゥールとマルゴーを飲んだことがあるのが自慢だ。翌日「3月会」という3月生まれの写真家が集まる怪しげな集まりにそのワインを持っていった。確かにおいしかった。面白いのはフランスのワインの奔放さに比べ、どこか奥ゆかしく、折り目正しいのだ。日本的というのだろうか。先々週見た河瀬直美監督作品「追憶のダンス」がとてもよかったので、金曜日にもう一度ギャラリーバウハウスへ「垂乳女」を見に行った。「たれちちおんな?」と思っていたら「たらちめ」ですよと突っ込まれた。ああ、そういえば高校時代古文でやったな。河瀬直美の出産のシーンが出てくると聞いたので内心ちょっと心配していた。血に弱いのだ。会場の写真展にもそのときのシーンがあるのだがモノクロだからリアルさはなかった。予想に反して「出産」の映画ではなかった。冒頭の祖母との言い争いからどんどん引っ張りこまれてしまった。出産のシーンは最後の最後のほうにちょっとだけ出てくる。出産の立会いはしたことがないから初めて子どもが生まれるところを見た。子どもは血に染まってはいなかった。きれいなピンクの肌が油膜に包まれていた。でもそれが重要なことではなくて、もっともっと大事なことがあった。生は繋がっているのだ。人は繋がって生きているのだ。最後のシーンで胎盤を河瀬直美自身が食べるシーンがある。「とっても新鮮でおいしかったですと」と笑っていた。久々にいい映画を見た。河瀬直美は生まれながらの映画監督だ。